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フランスの青年に日本語を教える

奈良駅で葛ぜんざいを食べてから、今日の宿、はる家ならまちへ。宿のこたつで、すっかり冷えた足を温める。古民家はエアコンがなかなか効かず、こたつにくるまって少し眠った。

まどろんでいると薄い壁の向こうから、チラッとフランス語が聞こえた。電話をしているようだ。この2年のフランス語勉強の成果は、誰かが話す外国語がフランス語だった時、それが分かるようになったことくらい。

化粧を直し土間に出ると、外国人の若い男性が、カップうどんとバターを塗ったパンと唐揚げという夕食を食べていた。どこから来たの?としばし入門フランス語でお話する。パリから来て、伊豆、熱海、箱根と回ったんだって。箱根は雪だったんだって。「おやすみなさい」と「昨日、今日、明日」の日本語を教えてあげた。彼のふるまいから、言葉が通じなかった時の落ち着いたあり方を学んだ。

宿にはシャワーしかないので、暴風雨の中、歩いて5分程度の銭湯へ。小さいながら良い銭湯だった。

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このまま戻って寝てしまおうかと思ったが、考え直して近くの店でおでんを食べた。可もなく不可もない味だが、暖かさに救われた。980円。

(2029.02.29)