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はじめての茶杓づくり

昨日、自宅に遊びに来てくれた友人を駅に迎えに行ったら、家の鍵をなくしたことに気が付いた。茶杓の削り方を教えてくれるためにはるばる来てくれたのに、家に入れないとは。見ると、ノコギリ、ナタ、小刀などずっしりと刃物を持ってきてくれている。サイケデリックなファッションに銃刀法違反レベルの刃物という出で立ちに、無意識に家に入れてはいけないという気持ちが働いたのだろうか。

カフェで待ってもらっている間にダメ元で交番に行ったら、親切な方が届けてくださっていた。取得者の個人情報は秘匿しないといけないのに、私に渡していいのかを判断することに注意を払うあまり、名前も住所も丸見えだ。日本の警察は優秀なのかそうでないのかよく分からない。

無事家に入れてご指導頂いた、私の初めての茶杓は、櫂先の形と鍵を拾ってくれた方のお名前をもじって「日鉈(ひなた)」としました。

鍵が無事戻ってきたのは、お正月に行った歌舞伎の海老蔵の運気にあやかろうと求めた打出の小槌の根付のおかげだろうと考えて、その後削ってみた大きな一本は、「大黒天」としました。

自分で削ってみると、難しいところがよく分かり、お茶席での見どころも変わりそうです。