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「帰りたい!」認知症の人の最高のアプローチの仕方について紹介します

認知症の人に対する理解が深まる内容になってます

介護士という仕事を経験することは認知症の人の対応は必須です。

認知症の人の対する理解がないとストレスを抱えてしまう介護士さんは多いと思います。

私自身介護を未経験から経験し、
「同じことばかり言うけどどうしたらいいかわからない」
「正しい対応の仕方はなんなのか?」

と頭を抱えました。

バリデーション、ユマニチュードというコミュニケーション技術があっても実際目の前にいる認知症の人の対応の仕方をどうしたらいいか悩むと思います。

介護士であれば誰しも経験したことがある
「帰りたい」
について記事にしました。

認知症対応型施設を12年経験し、
・そもそもなんでこう言うことを言うのか
・こういうアプローチの仕方をするといい

ことをまとめてみました。

このブログを見ることで
・認知症の人に対するストレスの軽減
・うまいアプローチの仕方

について学べる内容となってます。

よかったらご覧なってください。

認知症の症状の一つととらわれない

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「帰りたい」
という発言は認知症の一つの行動としてBPSD(認知症の行動・心理症状)と一括りにされています。

ご自宅でいても発言が終わらないからです。

一人一人同じことを言ってるわけじゃないからどのように答えていくかわからないから悩み、ストレスを抱えてしまいます。

確かに症状の一つとして言われるとそうなのですが、
「なんでそのような発言をされているのか」
という部分に着目することが大事と言えます。

100%防げることかと言われると残念ながら難しいです。

認知症の対する薬は開発されていても認知症の進行を遅くしたり、薬で「帰りたい」という発言をなくても薬の副作用で他のBPSDがでてしまう可能性が多いからと言えます。

もちろん薬は効果的な方法の一つとしていい手段です。

人によっては改善されます。

ですが、下手したら薬で制限することにより、
・普段話せていたことが何を言ってるかわからなくなる
・理由なく、歩き回ってしまう

などと言った危険性がでてしまう可能性があるかもしれません。

私が関わった入居者さんの話をしますと料理をいつも手伝ってくれて話すことが好きな人でしたが、
・小さなことで怒ってしまい離設してしまう
・幻視が見えてしまう
・スタッフを恋人と思ってしまう

というBPSDが強まりスタッフでは手に負えなくなり、向精神薬を開始しました。

半年は、普段よりはBPSDがなく、認知症の改善はできていましたが、薬の副作用で
・何を話しているか聞くことが難しくなり、コミュニケーションをとることが困難
・表情が固く、無感情

ということがあり、その人らしさがなくってしまいました。

何かを防ぐことは同時に何かを制限することに繋がりかねない事実をみました。

ご家族様と相談してこうなったので、責任を問われることはなかったですが
「どうしてこうなってしまったのか」
と言われてもしょうがなかったかもしれなかったです。

・確かに薬は効果的であるかもしれないが副作用をしっかり理解する
・日々の関わりや環境を見直す

ことがBPSDの改善の一つと思い、日々の関わり方を見直すことに力を入れました。

どれくらい近くで寄り添っているか

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「帰りたい」
という発言はどうしてだろうと考えました。

BPSDの一つと言われたらそうなのですが、それくらい近くに寄り添えるかが大事です。

・日々の施設の業務に追われていて、深く関われてなかった
・その入居者にとってどれくらい関われていたか

を見直すと1時間取れていたかと言われると他の入居者さん10名またはそれ以上いて、難しいのが事実かもしれません。

最大限に努力することは
「第二の家」
と言えるくらいの環境にすることです。

「帰りたい」
というなら
「ここにいてもいいかもしれない」
と言わせましょう。

そのために入居者さんがしたいことやしてほしいことを見直し、過ごしやすい環境づくりを考えることが重要です。

具体的な環境づくりとは

3つの方法を考えてみます。

①帰りたいとはどう言った理由なのかを考え、傾聴する

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時間があればひとまず話を聞きましょう。

そうしていくと思っていることがわかり、具体的なアプローチの仕方を考えられます。

その時々に思っていることは異なり、それぞれの背景は何か知りましょう。

「娘に会いたい」
のであれば面会時間を作ったり、娘さんを巻き込んだ外出を考える

「ご飯を作るために家に帰らないといけない」
という発言あればその話の深掘りしましょう。

認知症の症状の一つで昔のことを思い出しての発言と考えます。

親身に話を聞くことが大事です。

「娘さんはどれくらいの歳なのか?」
「娘さんはどんな人なのか?」

を聞くとなるほどなと思うことがあります。

時に傾聴する重要性に気付きます。

②入居者さんにとってしたいこと

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・昔が得意だったことが活かせるようなアプローチ
・入居者さんがこれから取り組みたいことを考えたアプローチ

を考えます。

・料理であれば得意であった料理を一緒に作ってみる
・「靖国神社に行きたい」などあればそれに向けた企画を考える
・発言が難しい入居者さんなら昔関心のあった場所に連れていく

ことをやってみます。

③施設としてできること

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・誕生日会を開いてみる
・行事に合わしたことをやってみる
・入居者さんにとって馴染み深い環境を作る
・入居者さんの好みを合わした料理を作る
ことを考えます。

施設で可能な範囲でできることを考え、実行します。

これら3つをしていく中で、変化は起きてくるかもしれません。

まとめ

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これだから正解というものが簡単に見つからないかもしれませんが、入居者様が
「ここにいてもいい」
などの声があるとこれ以上の喜びはなく、介護がすごく楽しくなります。

私にとって介護はそういう体験が待ち遠しいから介護をし続けている理由の一つです。

コロナ禍でできることが限られてきていますが、努力は自分の経験値になり、入居者さんが安心して暮らせるようになれる手段なので、ぜひやってみて下さい。

応援しています。

介護にまつわる記事を書こうと思ってますので、これからもよかったらご覧なって下さい。

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