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スヌーピー好き介護士の介護実践忘備録 〜認知症で入浴拒否する人のアプローチの秘訣〜

入浴拒否していく人をうまく誘える方法があります。

介護の仕事をしていて、スタッフが苦労している悩みの一つは
「入浴を拒否する人の誘い方」
ではないでしょうか。

新人時代の頃、入浴を誘うと十中八九断る入居者さんがいて、入浴したことがなかったので心が折れそうになったことがあります。

「入浴は気持ちいいことなのに拒む理由ってなんなのか」
「毎日入るくらい大事なことのはずなのに何で?」

と考え、どうしたらいいか分からなかったです。

人それぞれ理由があり、上手い誘い方といっても十人十色と言ってもいいでしょう。

ユニット職員の全員の悩みになることが多く、よくユニット会議で議題が上がるはずです。

そんな私が介護施設10年を経験して、上手い誘い方を学びました。

実践してる事を伝えることで
・入浴がスムーズに行えるきっかけ
・入浴誘うことが好きなる
・悩みの種が消え、仕事が楽しくできる
・入居者にとって入浴が楽しくできる
になればと思い、記事にしました。

よかったら参考にしてみてください。

入浴拒否する理由とは何か

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・見当識障害で場所の見当がつかないので、浴室や脱衣室の認識ができない
・失語・言語障害で「入浴」を伝えても、ご本人は言葉の理解ができないため、その意味が伝わらない
・認知症の人は症状が進むにつれ、今までできていたことができなくなったり、知っていたことが思い出せない
・実行機能障害で物事の手順がわからない

ことが原因になっています。

できていた頃の自分と、なぜかできなくなった現在の自分との間に葛藤が起こるのです。

そんな自分の姿を誰かにみせることは、もの凄く自尊心が傷つきます。

これらを配慮した声かけの仕方が必要です。

入居者さんの入浴拒否の理由を探る

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入浴拒否した出来事と施設来る前の入浴していた時どうしていたか考えます。

①入浴拒否した出来事

[例]
スタッフ「汗かいているので入浴しませんか?」
入居者さん「汗かいてないから入らない」

といった情報をまとめます。

少なくてもこの声掛けをしても難しい事を把握します。

②施設来る前の入浴していた時

入居者さんから話を聞くことは難しいため、家族様に確認をとります。

・入浴の声掛けはどうしていたか
・入浴前にしていた習慣
・入浴後にしていた習慣
・いつも何時くらいか
・入浴の時に使っていた入浴剤はあったか
・普段使っていたシャンプー、コンディショナーは何か

を話で聞くか書いたりし、情報を集めます。

入浴したいような環境を整えたり、声かけの仕方を考えます。

また、具体的な声の掛け方でいくつか紹介します。

【方法1】話を聞き、うまく褒める声かけをする

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単純に苦手意識や知らない人に誘われることに抵抗を感じている人向けです。

話を聞き、
「今日は◯◯似合いますね」
などと褒めることを考えていきます。

入居者さんのテンションを上げていき、
「今日はお背中特別に流しますよ」
と入浴へ誘います。

わざとらしい褒め方は逆に怪しまれるので、注意してください。

【方法2】手伝って欲しいと声掛けをする

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入浴に誘われると抵抗を感じる人向けです。

入浴と声掛けず
「一緒についていって手伝って欲しい。」
と声かけ案内します。

手伝ってほしいことに対して抵抗が少ない人に有効です。

わざとらしい誘い方は逆に怪しまれるので、注意してください。

【方法3】本人にとって入浴しやすいきっかけを作る

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いつも入浴の時の習慣がある人向けです。

・入浴後にビールを飲む習慣あるのなら
「お風呂入ったらキンキンに冷えたビールを用意します」
・入浴剤を使っている人がいたら
「今日は◯◯湯なので入りませんか?」
・入浴がいつも入る時間が決まっているなら
「今このような時間ですが、入浴はいかがですか?」
・綺麗好きなら
「服が汚れているので、さっぱりしませんか?」
と本人にとって入浴するきっかけを考え、入浴を誘います。

【方法4】タイミングを考える

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機嫌によって左右する人向けです。

機嫌が良くない時があれば無理に誘うことなく、本人にとって調子いい時のタイミングをはかります。

時間があれば本人の好きなことを一緒にやってみるなどして機嫌をとってもいいかもしれません。

まとめ

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人によって理由は様々です。

認知症の人にとって入浴することの動作がわからないため、断ってもしょうがないと思います。

そもそも今までの習慣の中で入浴していない人はいないはずです。

清潔は必要であり、入浴しないことのデメリットが計り知れません。

入浴することのメリットはたくさんあります。

入居者さんにとって入浴を好きになってもらう工夫は必要不可欠です。

入浴は気分がさっぱりされます。

もしかしたらイライラしている原因が入浴してなかったからということもあるかもしれません。

不安、羞恥心に配慮した声掛けを常に心がけてください。

具体的な入浴方法について相談したいということがあればココナラで仕事依頼を受け付けてますのでご利用ください。


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