海走列車
自由な大海に飛び出たつもりで
自分らしく振る舞ってみても
結局ここも線路の上
その事実に無意識に安堵していたの
この太い太い線路から
外れるのがただ怖くて
下車したら溺れて沈んでしまいそう
そんなはずないのに
きっと色んな線路があって
海底に落ちる方が難しいほど
夥しい数の線路があって
人間はどうやったって社会に生かされていて
それでもこの誰もが知ってる
太くて丈夫な線路の上で
この誰もが知ってる電車に乗って
その先にしか夢見た島はないと
思い込んでいるの
それを望む誰かの声がきこえるの
それを望む自分の声がきこえるの
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?