見出し画像

住ムフムラボには誰も来ないでほしい

けっこう書くかどうか迷った。
というのも。
これからわたしが紹介するのは、大阪・梅田ダンジョンにおける「セーヴ・ポイント」のような施設だからだ。
神聖なセーヴ・ポイントに、人が殺到されても困る。
うう。
しかし、応援している……というか、いつもお世話になっているのだから、こういう形で感謝の意を述べるべきだとも考えている。
ああ、まどろっこしい。
始めます。

※この記事は「#わたしが応援する会社」に参加しています。おつきあい願います。

かなり勿体ぶったが、今回紹介するのは「住ムフムラボ(以下、住ムフム)」という施設だ。

簡単に言うと、積水ハウスが運営する体験型の施設である。
ん、簡単に言えてないな……。
ええと。
わたしなりに言うと、「ブックカフェと住宅展示場がいっしょくたになったもの」かな。
「住宅展示場」と聞くとちょっと近寄りがたい感じがするかもしれないが、実はここが素敵な場所なのだ。

最高の立地

「住ムフム」は、梅田・グランフロントの北館にある。
なんとまあ。
この感動は、関西以外の方にはなかなか伝わらないかもしれない。
グランフロントというのは、大阪は梅田にどーんとそびえ立つ、「オフィス・ショッピング・レストラン・ホテルなどがハイブリッドに複合した施設」である(いまわたしが考えた。2秒で)。
わたしのような元・田舎者からすると憧れの地である。
画像1

<公式ページより。ほら見ろ、どーんとそびえ立っているだろう>

大阪・梅田の中心地は、当然のこととして人が多い(付近のユニ◯ロなんか、店入って5秒で退店したくなる。ヒート◯ックひとつ買えずに)。
しかし、JR大阪駅側の人でごった返す「南館」に対して、オフィスタワーとホテルを備える「北館」は、案外静かなのだ。
「住ムフム」はそんな「北館」にある。
もちろん駅からのアクセスもいいので、梅田で用事があるときは、1時間ほど予定を早めてついつい寄ってしまう。

慈善事業のような価格

「住ムフム」のブックカフェは、簡単なメンバー登録(もちろん無料)をすれば、ホットコーヒーがなんと200円でいただけるのだ。大丈夫か。
コーヒーが安い店、というのは梅田にもそこそこあるけれど、そこが「ゆっくり座れて」「静か」ということはあまりない(住ムフムにはソファもあるぞ)。
期間限定のドリンクなんかもあって、なかなか楽しい。

画像2

<公式ページより一例。こんなのメンバー登録するしかないだろう>

本のセンスが抜群

「住ムフム」は、本の品揃えにも「こだわり」がある。
立地も立地なので、スペースの関係上、どうしても多くの書籍を置くことが難しい。
そんなとき、どうするか。
「住ムフム」は、書籍の「量」ではなく「」に舵を切ったのだ。
たとえば、こんな感じ。

「暮らし」に関係しつつ、「住ムフム」はこんな信念を掲げていますぞ、という気概が感じられないだろうか。
また、これらの様々な本は、関連する各展示ブースの近くに掲示してある。
そのため、興味のある分野の関連書籍も見つけやすい。粋だねえ。

画像3

<公式ページより。展示はこんな3つのテーマに分かれているぞ>

ただ残念ながら、本を読んだりコーヒーを飲んだりする場所なので、ノマド作業はできない。
しかし、山のように読みたくなる本があるので、ゆっくりするにはまったく申し分ない(あと、ソファでうたたねしても怒られない……はず)。

素敵なアンケート

ここが最大の肝である。
「住ムフム」では、一回の来場につき一回、住まいに関するアンケートに答えることができる。
ふつう、アンケートというのは往々にしてめんどうくさいものだ。
しかし、わたしは毎回書いてしまう
なぜか。
アンケートに答えると、ささやかなプレゼントがもらえる「くじ」が引けるのだ。

画像4

<実際のプレゼント一例。わたしは何回アンケートを書いているんだ>

また、アンケートはポイント制になっており、5回答えるとスペシャルチャンス!いつもより少しいいプレゼントがもらえるのだ。
(上の写真でいうと「色えんぴつ」がそれにあたる)

画像5

<けっこうたまってきた。上のカードがカフェカードで、これも10杯飲むと一杯サービス。すごい>

その他にも、様々なイベントもやっている。
直近だと「おいしいカカオのおはなし」というのが面白そうだ。

「積水ハウス側」のメリットやいかに

ここまで書いたが、ひとつ引っかかっていることがある。
実のところ、積水ハウス側のメリットがよくわからないのだ
館内にはいわゆる「広告的」なものがまず見当たらないし、店員さんからも何の勧誘もされない。
個々の展示も、「積水ハウスはココがスゴい!」みたいな限定的なものでなく、「いい暮らしとは何なのだろうか」といった一般的なものだ。
しかし、それによって結局「積水ハウス」への印象は、わたしの中では限りなく良いものになっていく(令和の時代における広告や勧誘には、ほとんどうんざりしているのだ)。
言わば、広告性を極力排除することで、強烈な広告性が打ち出されているのである。
「いい人」のフリをして人気になった人が、結局死ぬまで「いい人」を演じた、みたいな話と似ている。
あれ、違うか。

たとえば、先述したアンケートには「生活において幸せを感じる瞬間は?」といった質問もある(よく考えたら答えにくいな、これ)。
まあ、そういうのに答えていると、少なからずぼんやりと「住まい」のことについて考えてしまう。
いつか遠い未来、いざ自分の住まいを考えるとき、ちょっとは「住ムフム」の人に相談してみようかな……とか思うかもしれない。
むむ、見事に策略にハマってるな……。

まあでも、この令和の時代は、こういう形のマーケティングが主流になってくれたら、なんとなく嬉しい。

おわりに

もう一回言うけれど。
「住ムフムラボ」は、梅田ダンジョンにおけるセーヴ・ポイントなんだ。
どうか、どうか殺到しないでほしい。
(ちなみに水曜が休館日です)

画像6

<何回も書いたのでさすがに辞書登録した>

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?