ちゃんとお別れしてきた。

どうも、劇団CLOUD9の小沢です。
『七日目の朝』という作品を少し前に書きました。そのとき覚悟を決めていたので、今日はその日がきた、って感じの日でした。

早よ死にたいわあーって言ってた祖母と、サヨナラしてきました。

誰にも迷惑かけずにさらっと死にたいって、ずっと言ってて、それなのに1年も病床で過ごして。悔しかったろうなあ。もう来んなって言われた気がして、2回だけ行ってそれっきり、会いに行きませんでした。病室で会った時よりも、最期の顔を見た時の方が、おばあちゃんと喋ってる感じがしました。

元々おばあちゃんとは、言葉のいらない関係でした。なんとなく、互いに言いたいことが伝わっていて、無駄な言葉を必要としない、できるだけ省いて伝え合いたい、そういう関係でした。

なんとなく薄らずっとそういうのは感じていて、それを確かめられたのは、大学時代に4年間、祖母の家で居候させてもらったことが大きかったです。

4年間、祖父母の家で暮らしました。

自分の想いを曲げない、偏った考え方の人でした。その分嫌われもしたし、好かれもしました。僕にとっては大好きなおばあちゃんでした。

ありがとう。
火葬前の最期に顔を見た時、この言葉しか出てきませんでした。

本当に、ずっとずっと、僕のことをわかってくれていて、見ないふりしてずっと気にしてくれてて、本当に、理想の存在でした。

僕の目標であり、理想であり、誇りです。

ありがとう。

脳梗塞で倒れて、言語野がやられて、喋れなくなって、もう話せないことを、もう確かめられないことを、1年間かけて慣れさせてくれました。少なくとも僕はそういう時間だったのだと思っています。

もう会えないことを、もう話せないことを、バイバイの準備を、待っていてくれたんだと思います。

ありがとう。

今日の雨は、僕の雨なんだと思います。
すみません、雨を全部引き受けるようなこと言ってしまって。

でもきっと、今日という日に相応しい天気は雨なんだと思いました。傘をね、基本的には一人でさすじゃかいですか。そうすると、社会の窓を開いているのに、なんでか一人の時間が生まれる。

そういうのを大切にしていた祖母でした。

大好きな、目標の、おばあちゃんでした。
ありがとう。

何の迷いもなく、全ての予定をキャンセルして祖母の元へ向かいました。後悔はありません。最期まで会い続けなかったのも、僕は自分で決めたことなので、後悔はありません。

何も話せなくなってたけど、きっとおばあちゃんは、来んなって言ってたんやと思います。

1回目に会いに行った時に何となく感じて、2回行って確信しました。構うな。己の道を行け。

そう言われている気がしました。
欲を言えばその道をちゃんと見たかった。
無理やからもう、来るな。
そう言われている気がしました。

次の公演『もういいよ』ってタイトルなんです。
上から観てて欲しいなって思いで、棺にチラシを1枚添えました。

ありがとう。じゅうぶん、いっぱい、もらったよ。だから『もういいよ』って。ゆっくり休んでねって、そういう気持ちで、チラシを添えました。

ありがとう。
別れの悲しみは不思議と湧いてきませんでした。
それよりも感謝の気持ちが大きくて、僕もそういう生き方するよって、そういう人になるよって、そういう、宣言の時間でした。ありがとう。

ちゃんとお別れができました。
ありがとう。


2024/2/29 ちゃんとお別れしてきた。

最後まで読んでくださってありがとうございます♪ 現在は日々の気づきを毎日綴っています。 2022年に劇団を立ち上げ、その運営を行う中での気づきや成長日記にすることを目指しています。 もしよろしければ、今後の活動をサポートしていただければ幸いです☺️