【遊戯王】MTGのエルドラージ三柱を遊戯王OCGで再現してみた【MTG】

マナの代わりに

MTGには「マナ」という概念がある。

マナとは呪文カードをプレイする際に消費されるリソースである。ゲーム開始時にプレイヤーが支払えるマナの量はごく僅かだがターンが進行するにつれて支払えるマナの量は増えていき、支払えるマナの量が多くなれば多くなるほどプレイヤーは強力な呪文をプレイできるようになる。

そして世に存在する他のTCGもTCGの元祖であるMTGに倣ってマナないしそれに準じた概念を持っていることが多い。デュエル・マスターズはその典型的な例であろう。

一方で遊戯王OCGにはマナに相当する概念がない。あるとしてもせいぜい1ターンに1度の召喚権と上級・最上級モンスターを呼び出す際に要求されるリリース(生け贄)コストがある程度である。そのため遊戯王OCGは「世界で最も販売枚数の多いTCG」でありながら異質なTCGとして特異な進化を遂げていった。

MTGをモチーフとしたTCGを再現したゲームであり、打ち消し呪文の再現である(と自分が勝手に思っている)《神の宣告》のようなカードまであるにも関わらず見事にマナの概念だけが抜け落ちていたために今となっては最早全く別物のTCGになっているというのはなんとも興味深い話である。

ではそんな遊戯王でどうやってMTGのカードを再現すればいいのだろうか?MTGではクリーチャーを召喚するためにはそのカードに記されたコストに等しいマナを支払う必要がある。遊戯王においてモンスターカードに記された何かの数字に等しいコストを支払って召喚する方法なんて……そんなものは……いや、あるではないか。

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儀式召喚

エルドラージ・アンシーリング
儀式魔法/「エルドラージ」儀式モンスターの降臨に必要。
①レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、自分の手札・フィールドのモンスターをリリースし、手札から「エルドラージ」儀式モンスター1体を儀式召喚する。相手のカードが2枚以上除外されている場合、リリースの代わりにEXデッキのモンスターを1体まで選んで墓地へ送る事ができる。その後、以下の効果を適用できる。●手札の「エルドラージ」儀式モンスター1体を見せる。発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする。

「儀式召喚」とは、レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、手札やフィールドからモンスターをリリースする事で儀式モンスターを呼び出す召喚法の一種である。

この召喚法であればMTGの「召喚」っぽさもエルドラージの冒涜的な要素も満たせるぞ!という事で今回儀式召喚カテゴリ「エルドラージ」の制作に着手し、このたび完成に至った次第である。

カードの紹介についてであるが、全てのカードを説明していると時間がかかり過ぎるため、詳細な説明は直後の《引き裂かれし永劫、エムラクール》のみ行うものとし、以降は基本的に元のMTGのテキストと今回の遊戯王版のテキストを並べるだけのものとする。(飽きた)

《引き裂かれし永劫、エムラクール》

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引き裂かれし永劫、エムラクール
星15/儀式・効果/闇属性/幻神獣族/ATK5000/DEF5000
「エルドラージ・アンシーリング」により降臨。
このカード名はルール上「エルドラージ」カードとしても扱う。このカードの属性はルール上闇属性としては扱わない。自分は「引き裂かれし永劫、エムラクール」を自分メインフェイズ2に1度しか特殊召喚できず、②の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
①このカードの儀式召喚成功時に相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
②自分が「エルドラージ」儀式魔法カードを発動した時、その発動にチェーンして手札のこのカードを相手に見せて発動できる。次の相手ターンをスキップする。この効果を適用したターン、自分は「引き裂かれし永劫、エムラクール」しか特殊召喚できない。
③このカードは、このカードの属性と異なる属性を持つ相手モンスターの効果の対象にならない。
④このカードの攻撃宣言時に発動する。相手は自身のフィールドのカードを6枚まで可能な限り選んで墓地へ送らなければならない。
⑤このカードが墓地へ送られた場合に発動する。自分の墓地のカードを全てデッキに戻す。

>ATK5000/DEF5000
遊戯王における素のステータスの最大値。エムラクールなら役者不足ということもないだろう。

>このカード名はルール上「エルドラージ」カードとして扱う。
元のカード名は変えたくなかったのでルール上「エルドラージ」カードとして扱う事で「エルドラージ・アンシーリング」の効果の適用を受けられるようにした。

>闇属性
>このカードの属性はルール上闇属性としては扱わない。
要するにどの属性としても扱わないという事。無色の再現。

>自分は「引き裂かれし永劫、エムラクール」を自分メインフェイズ2に1度しか特殊召喚できず、②の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
ただでさえ召喚酔いが無い遊戯王OCGでターンスキップ効果は危険と判断し「引き裂かれし永劫、エムラクール」のみ特殊召喚可能なタイミングとターンスキップ効果の発動回数を限定した。また、先行1ターン目からのターンスキップを防ぐ目的もある。(遊戯王OCGの先行1ターン目にメインフェイズ2は無い。)

>①このカードの儀式召喚成功時に相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
打ち消されない能力の再現。儀式召喚という魔法カードの効果による召喚法との兼ね合いでこのような効果になった。

>②自分が「エルドラージ」儀式魔法カードを発動した時、その発動にチェーンして手札のこのカードを相手に見せて発動できる。次の相手ターンをスキップする。この効果を適用したターン、自分は「引き裂かれし永劫、エムラクール」しか特殊召喚できない。
「引き裂かれし永劫、エムラクール」を正規の手順で召喚する際の醍醐味にあたる能力。儀式魔法の発動に直接手札からチェーンして誘発することで誘発型能力を再現した。発動に直接チェーンする必要があるため手札にエルドラージを複数抱えていても全て一斉に効果が誘発するという事はない。1度の発動につき1体まで。

>飛行能力は?
諦めた。

>③このカードは、このカードの属性と異なる属性を持つ相手モンスターの効果の対象にならない。
自身を闇属性として扱わない効果と相まって事実上全てのモンスター効果に対しての対象耐性としてはたらく。

>④このカードの攻撃宣言時に発動する。相手は自身のフィールドのカードを6枚まで可能な限り選んで墓地へ送らなければならない。
滅殺6。

>⑤このカードが墓地へ送られた場合に発動する。自分の墓地のカードを全てデッキに戻す。
自身の墓地アドバンテージを全否定する効果。墓地アドバンテージを活用しまくる現代遊戯王においてはやはりデメリットの部分が大きいか。儀式魔法「エルドラージ・アンシーリング」に発動後墓地へ送られない効果を与えたのもこの効果をケアするためである。

《真実の解体者、コジレック》

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真実の解体者、コジレック
星10/儀式・効果/闇属性/幻神獣族/ATK4400/DEF4400
「エルドラージ・アンシーリング」により降臨。
このカード名はルール上「エルドラージ」カードとしても扱う。このカードの属性はルール上闇属性としては扱わない。自分は「真実の解体者、コジレック」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①自分が「エルドラージ」儀式魔法カードを発動した時、その発動にチェーンして手札のこのカードを相手に見せて発動できる。自分はデッキから4枚ドローする。この効果を適用したターン、自分は「真実の解体者、コジレック」しか特殊召喚できない。
②このカードの攻撃宣言時に発動する。相手は自身のフィールドのカードを4枚まで可能な限り選んで墓地へ送らなければならない。
③このカードが墓地へ送られた場合に発動する。自分の墓地のカードを全てデッキに戻す。

《無限に廻るもの、ウラモグ》

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無限に廻るもの、ウラモグ
星11/儀式・効果/闇属性/幻神獣族/ATK4000/DEF4000
「エルドラージ・アンシーリング」により降臨。
このカード名はルール上「エルドラージ」カードとしても扱う。このカードの属性はルール上闇属性としては扱わない。自分は「無限に廻るもの、ウラモグ」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①自分が「エルドラージ」儀式魔法カードを発動した時、その発動にチェーンして手札のこのカードを相手に見せ、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果を適用したターン、自分は「無限に廻るもの、ウラモグ」の特殊召喚に成功するまで「無限に廻るもの、ウラモグ」しか特殊召喚できない。
②このカードは戦闘・効果では破壊されない。
③このカードの攻撃宣言時に発動する。相手は自身のフィールドのカードを4枚まで可能な限り選んで墓地へ送らなければならない。
④このカードが墓地へ送られた場合に発動する。自分の墓地のカードを全てデッキに戻す。

《約束された終末、エムラクール》

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約束された終末、エムラクール
星13/儀式・効果/闇属性/幻神獣族/ATK4500/DEF4500
「エルドラージ・アンシーリング」により降臨。
このカード名はルール上「エルドラージ」カードとしても扱う。このカードの属性はルール上闇属性としては扱わない。自分は「約束された終末、エムラクール」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①自分が「エルドラージ」儀式魔法カードを発動した時、その発動にチェーンして手札のこのカードを相手に見せて発動できる。自分の墓地のモンスターを任意の数だけ選んでデッキに戻す。このターン、自分の手札の「約束された終末、エムラクール」のレベルをデッキに戻したモンスターの数だけ下げる。この効果を適用したターン、自分は「約束された終末、エムラクール」の特殊召喚に成功するまで「約束された終末、エムラクール」しか特殊召喚できない。
②このカードが儀式召喚に成功した場合に発動する。相手は手札と自身のフィールドにセットされているカードを次の相手ターン終了時まで公開し、自分は相手のEXデッキを確認しその内の1体を選ぶ。その後、相手は可能なら自身のフィールドのカードのみを素材として選んだモンスターを正規の手順で特殊召喚する。特殊召喚できなかった場合、そのカードを除外する。
③このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
④このカードは自分のターンの間だけカードの効果の対象にならない。

《大いなる歪み、コジレック》

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大いなる歪み、コジレック
星10/儀式・効果/闇属性/幻神獣族/ATK4400/DEF4400
「エルドラージ・アンシーリング」により降臨。
このカード名はルール上「エルドラージ」カードとしても扱う。このカードの属性はルール上闇属性としては扱わない。自分は「大いなる歪み、コジレック」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①自分が「エルドラージ」儀式魔法カードを発動した時、その発動にチェーンして手札のこのカードを相手に見せて発動できる。自分は手札が7枚になるようにデッキからドローする。この効果を適用したターン、自分は「大いなる歪み、コジレック」しか特殊召喚できない。
②相手フィールドのモンスターが1体のみの場合、このカードは直接攻撃できる。
③自分または相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に手札からモンスター1体を捨てて発動できる。それを無効にし、そのモンスターを破壊する。
④魔法・罠カードが発動した時、そのカードと同じ種類(魔法・罠)の手札を1枚捨てて発動できる。その発動を無効にし破壊する。

《絶え間ない飢餓、ウラモグ》

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絶え間ない飢餓、ウラモグ
星10/儀式・効果/闇属性/幻神獣族/ATK4000/DEF4000
「エルドラージ・アンシーリング」により降臨。
このカード名はルール上「エルドラージ」カードとしても扱う。このカードの属性はルール上闇属性としては扱わない。自分は「絶え間ない飢餓、ウラモグ」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①自分が「エルドラージ」儀式魔法カードを発動した時、その発動にチェーンして手札のこのカードを相手に見せ、フィールドのカード2枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。この効果を適用したターン、自分は「絶え間ない飢餓、ウラモグ」の特殊召喚に成功するまで「絶え間ない飢餓、ウラモグ」しか特殊召喚できない。
②このカードは戦闘・効果では破壊されない。
③このカードの攻撃宣言時に発動する。相手のデッキの上からカードを10枚除外する。


・あとがき
自分で作っておいてこんなこと言うのもあれだけど、
遊戯王のテキスト長え~~~~~~~~~~~~~

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