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2つ目の会社設立

自分の会社(自営業→有限会社)の法人化の準備と並行して、実はもうひとつプロジェクトが動いていました。私の起業家師匠である(以降師匠)方がとにかくベンチャースピリッツをお持ちな方で、自分がピンと来た人間にすぐ会社設立を持ちかける人(笑)。すでに2社の会社を立ち上げ、あとで聞くと他の若い人や元社員にも起業させているので、ポシャった会社を含めるともっとあった模様。

私も当時はイケイケなので、とにかく何かしたい。自分の業種はお客様も大学関係者や官公庁が中心で良く言えば安定しているけど、狭いと言えば狭い世界でのニッチなお仕事。それはそれで良いけれど、せっかく色々な人がいる環境に来たから何か新しいことがしたかった。元来そういう性格なんだと思います。じっとしていられない症候群。止まったら死ぬ系。

で、師匠は、会社を法人化するかどうかでウニョウニョ悩んでいる私に、別の会社を作ろうと言ってきたのです。私「へ?何の会社ですか?」師匠「何でもやりたいことができる会社。お前なにがしたい?何ができそうやねん?」考えて答えが出るもんじゃありませんが、今の私にあるのは自治体や大学関係者の人脈、やる気、好奇心、あー、昔飲食店でバイト長してまして社員より給料もらってました、みたいな話を冗談でして、なんだかんだで支障は私の有限会社よりも先に、私を取締役にして別の有限会社をつくってしまいました。業種はプロデュース、産学連携、印刷・制作物みたいな内容だったかな。仕事ゼロからの会社スタートです。いやビックリ。

同じオフィス街の一番安い部屋を借りて、自分の会社と行ったり来たりの生活ですよ。最初はやることが無くて、とりあえず経理のシステムを立ち上げて、師匠が用意した出資金を食いつぶす生活。基本的には社員はいないので、メダカを飼ったりしてました。そのうちに、お互いの会社で予算が合わないゲーム開発系の仕事とか、料理学校とオフィス街を結ぶプロジェクトを企画してみたり、私たちの会社を面白がって発注してくれるお客様とかも現れて、売り上げ少ないけど確かにやりたいことが出来る会社でした。

お気楽にやりたいことができる会社とは書きましたが、ゲーム開発の仕事なんかは、ゲーム業界では小さな小さな案件で幼児向けアーケードゲームの開発でしたが、、、、私はゲーム業界知らんっちゅうねん。マネージメントと言われても何から始めるねん!色々なところの伝手をたどってデザイナーやらプログラマーの外注さんを探してきて、手探りでの開発。今思い出してもおぞましい話ですよ。失敗したコンシューマのゲーム基盤を転用した開発環境で、開発に関するライブラリやサポートがほとんどない状況。プログラマが他案件と掛け持ちでとにかくスケジュール通り進まない。毎日夜中の作業。帰れない日々。。半年ぐらいおえぇええええって感じでした。なんやかんやで2年で3作ぐらい開発しまして、たまーに温泉の鄙びたゲームコーナーで見かけました。懐かしい思い出です。

そんな感じで私の2足のわらじ生活は、自分の有限会社設立とほぼ同時にスタートしたのです。32歳ぐらいから40歳ぐらいまでこのアホみたいな無謀な生活は続きます。


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