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前島来輔「漢字御廃止之議」(慶応2年12月)先行研究一覧

以下、前島密の漢字廃止にかんする先行研究一覧を掲げる。


①日下部重太郎1915「六九 前島男爵」『国語百談』丁未出版社、pp.143-147.

②日下部重太郎1933「第二明治時代初期篇・三 前島密男爵の直話及び建白文」『現代国語思潮』中文館書店、pp.58-60.

③山本正秀1965「第2章 前島密の言文一致創唱」『近代文体発生の史的研究』岩波書店.

④野口武彦1994「 第六章 言文一致と人称」『三人称の発見まで』筑摩書房.

⑤イ・ヨンスク1996『「国語」という思想 近代日本の言語認識』岩波書店.(2012『「国語」という思想 近代日本の言語認識』岩波現代文庫)

⑥安田敏朗1997「第一部第一章 「国語」への道」『帝国日本の言語編制』世織書房,pp.29-37.および「第一部第四章 「国語」の制度化」pp.73-91.

⑦長志珠絵1998『近代日本と国語ナショナリズム』吉川弘文館.

⑧阿久澤佳之1999『前島来輔『漢字御廃止之議』の成立問題』大正大学文学部史学科1999年度卒業論文.(→阿久澤2009)

⑨安田敏朗2001「近代日本における「国語国字問題」の構図」三元社『ことばと社会』5.

⑩池田証寿2003「前島密「漢字御廃止之議」存疑 漢字というものの現在[連載第5回]」『季刊D/sign』5,pp.135-137.

⑪池田証寿,高田智和2003「漢字字体規範研究から見た国語国字問題関係資料の再検討―「漢字御廃止之議」と「三千字字引」とを例に―」韓国日本学会『日本学報』第57輯1巻,pp.261-272.

⑫安田敏朗2003「日本語と漢字政策」『脱「日本語」への視座 近代日本言語史再考Ⅱ』三元社.(=安田2005)

⑬安田敏朗2005「第十一章 日本語と漢字政策」前田富祺・野村雅昭編『朝倉漢字講座① 漢字と日本語』朝倉書店,pp.240-259.(=安田2003)

⑭町泉寿郎2007「東洋の學藝 無窮会所蔵・前島密『廃漢字献言』の解題と翻刻」東洋文化学會『東洋文化』99,pp.1-14.

⑮町泉寿郎2008「新資料による前島密の漢字廃止建白書の再検討」全国大学国語国文学会『文学・国語』190,pp.10-19.

⑯阿久澤佳之2009「前島来輔『漢字御廃止之議』の成立問題」近代語研究会編『日本近代語研究』5,ひつじ書房,pp.37-53.(→阿久澤1999)

⑰安田敏朗2016「1 明治初期の漢字廃止論――前島密の「漢字御廃止之議」をめぐって(第二章 文明化の思想)」『漢字廃止の思想史』平凡社、pp.43-52.


その他、個別に「漢字御廃止之議」について言及したものはあるが(山口修1990『前島密』吉川弘文館などの伝記)、研究史への貢献という意味で以上のみを掲げておく。

太字については研究史に一石を投じた重要なものなので、それらを中心にいくつか記事を書いておきたい。


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