本D

法曹志望の男子ロー生。まともな文章を書けるよう訓練中です。全て本音で語ります。

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最近の記事

松村涼哉先生の四作品を読んで~書評と雑感~

 最初に四冊の小説が入った紙袋を手渡された時は、「おいおい、俺これからこれ全部読むのかよ!」と正直思ってしまった。その当時というのは丁度、非常勤講師としてバイト先の校舎に赴くだけでなく、院試や部活など種々として多忙を極めていた時期であった。それにもかかわらず、「読書感想文も合わせてお返しするわ!」なんて言い放ってしまったものだから、さらに一つタスクを増やしてしまうのである。  しかしながら、いざ一冊目を読み進めてみると、何とも言えないものに取り憑かれてしまった。無事、松村涼哉

    • 「正月」

      「○○さん、お迎えが来ましたよ!」 隣にいたお姉さんが私に声をかけた。お姉さんの視線の先を追うと、見知らぬ若い男女がこちらに手を振っていた。いや、知らない訳ではない。以前にどこかで会ったような記憶があるが、私にはどうも思い出せない。 「さぁ、○○さんおウチへ帰りましょうか〜」 このお姉さんは何を言っているのだろう。私の家はここのはずだ。一体自分はどこに連れて行かれるのだろうか。さっきから若い男女が早口で何かを言い合っている。何を言っているのかはちっとも聞き取れない。きっ

      • Goose tour「→83.」を観て

        衝撃だった。理解不能だった。 2018年春、Goose houseが活動休止を宣言した。 この年、自分は浪人生として、俗世との関わりをある程度断ち、流行というものを追わなかった。しかし、毎月一回、土曜の夜に配信される、Goose houseの「Ustream Live」が何よりの楽しみだった。そのはずだった。 当時はそのショックを憂いていられなかった。もちろん、それどころじゃなかったからである。そんな余裕はなかった。 奇妙なことに、グース(Goose house)のフ

        • 2020年を締めよう

           前回のnoteに意外と反響があり、ちょっとウハウハした。いろんな感想を聞く度に、ちょっと嬉しかった。ほら、単純な性格が出てるぞ。  初投稿、というよりは、あれ一回きりにしようとしていたため、不覚にも二作目に取り掛かっているところである。  正直なところ、あのようなスタイルで文字の羅列として自分の感情を吐き出すことによって、かなりスッキリしたのを覚えている。なんか、いろいろなことで病んでたんだろうが、案外すぐに切り替えることができるのだなぁと実感した。  これから打ち込む

        松村涼哉先生の四作品を読んで~書評と雑感~

          星がきれいな夜に

           「病む」とはどのように定義されるのだろうか。大辞泉は「病む」について、「心を悩ます、心配する」と表現している。つまり辞書的に言うのなら、「何かにつけて悩んでいる、心配している」状態は、すなわち「病んでいる」ということだろう。  さて、昨今のTwitterでは、「病み垢」だの「裏垢」だの、自身の発信を受け取ることができる人間を極めて少なくすることで、自分の率直な思いや意見等を、容易に発信することが可能となっている。かく言う私も、FFが500人前後、謂わば「本田雄也」という人格

          星がきれいな夜に