任意での親流し
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先日私のnoteで取り上げさせていただいた麻雀Jewelさんのルールで、「親番は一局消化すれば任意で流すことができ、流した際は積み棒はつかない」というものがある。
これに関して、どのようにプレイすべきかtwitterのTL上でいくつか議論されていた。
今回の記事では、Critterさんの麻雀順位予想計算機を用いてシミュレーションしていきたいと思う。
先に断りを入れておくが、この麻雀順位予想計算機は、鳳凰卓の過去のデータ9000戦から機械学習によって求められたものである。なので、祝儀の要素が考慮されていないし本場も平均打点も違う上に元々のプレイヤーの立ち回りも違う。
その上で、読者の方々がJewelルールをプレイする上でのヒントとなるようなものが見つけられればと思う。
ケース1:東1局で500点オール和了
・連荘した場合
・流した場合
※麻雀順位予想計算機が東南戦にしか対応していない為、便宜上東1局→南1局としてシミュレートした。
※予想平均順位点はウマ20-60で算出。
1500点の和了だと流すよりも連荘する方が優位であった。
1500点ではリードとは言えず、親番の価値+次局以降中高打点をアガられた場合に親番がないことで挽回しづらいというのが主な要因だろう。
傀さん、連荘した方がいいみたいですよ。
ケース2:4000点オール和了
・連荘した場合
・流した場合
4000点オールをアガった場合、親を流した方が優位であった。
12000点であればリードとして十分ということだろうか。
しかし、前述の通り麻雀順位予想機のベースである天鳳とJewelルールでは大きくルールが違う。
・シルバー5筒のダブドラでの平均打点上昇
・東西場で役牌が一種増えることでの平均打点上昇(西雀頭のピンフ手の場合のみ下降するが)
・白ポッチがあることでの被和了機会の上昇
・東西場で役牌が一種増えることでの被和了機会の上昇
・コールドゲーム
etc...
そして何より、祝儀牌の価値が大きいことで自身の和了が(被祝儀を防ぐ意味合いも大きく含め)収支に強く相関することで(麻雀順位予想計算機のベースである天鳳と比較して)他プレイヤーが積極的に和了に向かうため、その辺りの差は決して小さくはないだろう。そういった要素から4000点オールがシミュレートされた数値通り優位かというと実際には下回ると思われる。
しかし、ピン東の1本場1500点がリセットされるというのはトップ目としてはうれしいところだろう。
ケース3:12000点出アガリ(南家から)
今度は12000点を南家から出アガリした場合。
こちらも親を流した方が優位であるが、ツモアガリした場合と比較して平均順位点は低い。
これは当然だがツモアガリの方が全員と16000点差をつけられることによるものだ。
ケース4:12000点出アガリ(北家から)
続いて今度は12000点を南家ではなく北家から出アガリした場合、南家から出アガリした場合と比較して北家から出アガリした方が平均順位点は高かった。
やはりラス親とは点差が離れている方がよいのだろう。
実戦では南家からアガるか北家からアガるか選択するというような局面は存在しないので意味のないデータかもしれないが、改めてラス親の価値の高さを知らされたように思う。
ケース5:2000点オール
どのあたりが連荘と親流しの損益分岐点になるのだろう。
次は値段を半分に下げて2000点オールをツモった場合をシミュレートしてみる。
2000点オールでもまだ親を流した方が優位という数字が出た。
ケース6:5800点出アガリ(南家から)
次いで5800点出アガリの場合。
僅かながらだが親を流した方が優位という数値が出た。
トップ率は連荘した場合も流した場合も変わらず、流した場合2位率が高くなった。
ケース7:1000点オール
ここでやっと連荘した場合と親を流した場合が、平均順位・平均順位点ともにほぼイーブンになった。
終わりに
以上が麻雀順位予想計算機を用いた結果だ。
これらの結果が天鳳とはルールが大きく違うJewelに於いてどの程度有意であるかはわからないが(そもそも有意であったとしてその有意さを我々が感じられるかもわからないが)、今後読者の方がJewelさんでプレイする際のヒントになれば、そうでない方にも様々な視点で親番の価値・残り局数と親番回数・ラス親の価値などを再考するきっかけになれば幸いである。
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