小学校での事件話。事件っちゅうか怪談っちゅうか

地面に鞄を置かしたがる先生

「おい!話を聞くときは姿勢を正せ!持ってるものを地面に置きなさい!」

担任がちょい語気荒めにほざいた。運動会の終盤、教頭が閉会の挨拶を今から言おうとしている。これが終わったら椅子を持って教室に戻る。だから皆、それを想定して鞄を持ったりリュックを背負ったりしている。が、担任がそう言ってきたせいでわざわざ地面に置き出す人間がいる

自分は地面に置かなかった。どうせまた持つんだし、なにより砂や土の上に鞄を置くのが嫌だった。汚れるじゃないか。運動会最中は椅子の背もたれのところに引っ掛けておいた。運動会最中はそれがOKだったのに、教頭のつまらん話の最中だけ地面に置かなきゃいけないとはどういう了見か。完全ファックオフ案件だったので俺は椅子の背もたれのところに鞄をかけた。すると

「おい!これから椅子を持って教室に戻るんだぞ?なんでそれなのにわざわざ椅子に鞄を引っかけるんだ?地面に置いておきなさい!」

すでに教頭は話している。それなのに担任がまた無駄な、あまりにも無駄で無意味で金輪際てめぇは俺の視界に入るんじゃねぇ案件な要請をしてきた。てめぇがうぜぇせえで教頭のクソつまらんトークも聞けねぇじゃねぇか

「やだ」と俺は言った。担任のツラすら見たくねぇから前を見たまんま、鞄も椅子にかけたまんま言った。もうええて、なにも喋らんでええねんて、わかったねんて、お前のお願いはわかったねん、でもそれは俺にとってはどうでもええし社会的に見てもどうでもええねんて、それをわかってねぇバカの相手をするくれぇなら教頭のつまんなトークを聞きながらシコったほうがマシやねんて。と心のなかなかで思いながら俺はそっぽを向いた


「なんだお前、その態度は!人の話を聞く姿勢がなっとらんぞ!」と担任は言った。この担任は必ず殺すと俺は思った。どんな手を使ってでも今日中に必ず、そうやな、運動会終わって〜家に帰って〜包丁持ってまた学校来て〜コイツの車の裏に隠れとって〜コイツが学校から出てきて車に乗り込もうとしたその瞬間、後ろからおもっくそアナルに包丁突き刺してぶっ殺したる、俺はそう思った

「お前のクソしょーもない話はどうでもええねん。俺は教頭の話を聞いとんねん。だあっとれや」と俺は担任に言った。ついでにシッシッというポーズも加えた。アナルにぶっ刺した包丁でコイツの口にも包丁咥えさせたるからな、と俺は誓った。包丁フェラや、包丁フェラの真髄をコイツにマスターさせたるわ、と俺は誓ったんや

「なんじゃいワレその態度は!それが教師に対する態度か貴様!」と担任はさらにウザ絡みしてきた。もはやその担任の声がでかすぎて周囲がざわつくほどだった。他の生徒や残って話を聞いてる親達もこっちを向く。教頭も話を一旦とめ、こちらを向いた。アホやコイツ。自ら墓穴掘ってん。しめしめやわ。親もぎょうさんまだおるし、評判落としだったし、マジでざまあ!と俺は思った

担任は皆のほうへ向けて申し訳なさそうにお辞儀をした。それを見て教頭はまたクソつまらんトークを開催した

「お前は話を聞く姿勢がなってない」小声で担任が俺に言った。ネチネチネチネチ細かいのぉコイツ、と俺は思った。まだやるかいと。いまいまのイマで悪目立ちしといてまだやるかいと。というかシーンとしてるときにいきなり大声で怒鳴り散らしたコイツのノンデリカシー具合のがホンマは問題やねん。それをコイツは理解してへんねん

「話を聞く姿勢…やと?おどれアホゥか?話を聞く姿勢っちゅうもんがあるんやったらな、それがなってへんのはおどれ、おどれや!」と人差し指で担任を指し、鼻の穴を広げて言った。そして俺はまくしたてる

「あんな、おどれアホゥやからこのおいどんが教えといたるわ。おどれな、さっき教頭が話しとる最中に大声だしてシーンてさしたやろ。お前教頭が話しとる最中になに水差しとんねん。カスか?チンカスかおどれ?話を聞く姿勢がなってないからあんなことをおどれは出来るねん。ほいでな、音量調節もお前はバグってんねん。だから場の空気壊して、みんなこっち向いてたやろ?教頭も話止めてシーンなってやろ。これが事実やねん。おどれや、話を聞く姿勢がパーなのはおどれやさかいに一旦ここで地面に頭を叩きつけて自殺せぇ!ほんでゴキブリか蚊に輪廻転生して俺に殺されろ。わあったかカス」と担任だけに聞こえるボイスで、視線は教頭を捉えながら俺はシャウトした。明らか担任はバツが悪そうだ。しかし奴はまだ食い下がる

「リュックを地面に置けて俺は言うたやろ」と担任は小さな小さな、それはもう風前の灯で今から死ぬんちゃうかコイツいうくらいの声で言った。アホゥにどんだけ磨きをかけんねんコイツと俺は思った。しかししめしめや。またこのアホゥは俺にカウンターを食らわせられるチャンスを俺に与えたのだ。アホゥは自ら弄られにくる

「あのな、リュックを地面に置いてるか否か、なんでそれで話を聞く姿勢がなってないか決めれんねん。ゴミかお前?」


リュックを背負っててそれで何か迷惑をかけますか?そもそもリュックを地面に置いて汚れんのが嫌やねん。そういう色々な気持ちがあんねん。それ考慮せずな、一律鞄を地面に置かそうとすることがポンコツやし、それせえへんからって話を聞く姿勢がなってへんって捉えるお前の感性はカスや、と俺は言った。しかし担任は食い下がる

「アカン。これは礼儀の問題や。お前は礼儀がなってへん。目上の者が話しとる、そんときに目下の者がとらなあかん姿勢ってのがあんねん。それをお前はわかってへんねん。だから今こうなってんねん」

アホか。いやアホやお前。生粋のアホ。ファッキン!頭んなかに脳みそっちゃってナメクジ飼うてんのかい。何食うたらそんなにアホになれんねん。常に天使のキッスでもくらってんのかお前?燃えるゴミが服着て歩いてるみたいやなお前。ゴミ語使うなアホが。病院いけ。外にでんなやハゲアホ

ええか?

鞄を地面に置いてなかったらなんで礼儀がなってへんねん。鞄を地面に置いて汚れんのイヤやー言うてるやろ。だから椅子にかけとるやん。それの何があかんねん

しかもお前アホ丸出しでさっき教頭の話終わったら教室に椅子運ぶから鞄は椅子にかけんな言うてたけどな、それがヘルタースケルター級のアホやねん。別に椅子にかけてある鞄をすぐ背負って椅子運んだらええねん。別になんのめんどくささもあらへん。手間でもなんでもあらへん。やのにな、そんなキンタマのシワの数よりどうでもええみみちいみみちいことにゴシャゴシャほざいて地面に置かそうとするお前が害やねん。わかるか?お前は害や。ほんでなんや、礼儀がなってへんやと?なんや俺は教頭に無礼を働いてんのかい?ほな教頭に聞いてみまひょか?お?俺はええで。教頭はお前みたいな万年チンカス選手と違って、そら教頭になれるくらいやからお前よりはマシな判断ができるはずや。ええで。俺とお前、どっちのが非常識で判断基準がカスか、勝負しよか?上等や、こうなったら最高裁や、最高裁で勝負しようや

俺はそう担任に伝え、不敵に笑った。担任も笑い返す


こうして俺と担任は熾烈な戦争に突入するのであった…

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