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孤独氏オジサン
2024年8月10日 21:46
第1章 4話 屑達の行方元神聖王国第一師団のアジトでは一人の大男がその行き場の無い苛立ちを奴隷の女にぶつけていた。獣のような声が薄暗い地下室にこだます。ガチャガチャと鎖が激しく揺れ、女の奴隷の喘ぎ声なのかそれともうめき声なのかわからない程の声が激しく辺りに響く。大男『ふん!ふん!。おら!!もっと俺を気持ちよくさせろ!!!出来なければ殺すまでだぞ!!ほら!!もっと叫んで俺様を興奮させ
2024年8月2日 09:04
第1章 3話 蒼い追跡者トムラが少女を助けている一方的、アスノは村を襲ったであろう神聖王国の残党の行方を追っていた。羽のように軽い身体で満月が輝く月の下を走る。月の光に照らされた雪道を全く滑ることなく、それでいて寒さも特に感じるの事も無い。アスノ『自分でも今更ながら、本当凄い身体だよね、、。ま、そもそももう人ですら無いんだけどね、タハハハ。』そんな事を呟きつつ、アスノは自身の過
2024年6月17日 21:49
第一章 2話 雪融けの少女時は少女と出会う前に少し遡る。俺とアスノは例の国の残党を辺境の地の隅から隅まで探して廻っていた。アスノ『うーん。この辺はもうすっかり、手掛かりすら見当たらないね。』両手を頭の後ろで組ながらアスノはつまらなそうな顔をして言った。そんなアスノの頭に軽く手をおき、拗ねる彼を宥める。トムラ『まあ、奴等も虫じゃないからな。無限に湧き出てくる事なんて無いだろ
2024年6月5日 21:14
第一章 1話 雪兎辺境の地域に冬の間しかその姿を現さないある珍しい魔物が居る、その魔物は身体全てが貴重な薬の素材になるがその数が限り無く少なく、魔物なのに臆病で争うのを嫌う。あの恐怖の象徴たるドラゴンと同等に価値の高い魔物、ただの獣なのにその希少さから幻の幻獣とさえ言われた魔物、雪の様に白く銀色に輝く体毛に包まれていて、ルビーの様に紅い瞳を持つ魔物。群れを作らず、その生涯を1匹か家族
2024年5月25日 06:27
プロローグ とある奴隷の日記神聖暦xx年その日、空から神の使いが現れた。6枚の異形な翼をはためかせ、神聖国ブライトの遥か上空に佇むその姿はまさに天の裁きを下す神の怒りそのものの様な姿だった。神の使いが軽く片手を横になぐと、この辺境の土地に黒と白の雪が降った。実際は、雪では無かったがまるで雪が降り積もる様なそんな幻想的な景色が広がったのだ。降り注ぐ白い羽と黒い羽。白い羽は、そ
2024年5月18日 06:56
都内某所、12月25日午後1時30分頃。某アパート一室にて、一家惨殺事件が発生。被害者は加害者の父親、母親、弟、妹ら4人で、加害者はその兄とみられる。現場には赤い血だまりが外の廊下に滴る程に凄惨な現場だったとの事。父親、母親は顔がわからなくなる程に殴られて撲殺。弟、妹に関しては、刃物により複数箇所を滅多差しにされて死亡しているのが確認された。加害者である神埼 葬(30歳)はその場に佇ん