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5月25日19時00分 自宅玄関にて

彼女はあせっていた。

子供の習い事から帰宅した午後7時頃、いつも通り夜のスケジュールを計算していた。

帰宅後は長男に先にお風呂に入ってもらう。
次男は2階のリビングでテレビを見ている。
その間にあらかじめ準備していた夕食をあたためて、長男のお風呂が終わったと同事に食べる。
夕食が終われば次男と彼女はお風呂に入る、、

はずだった。


「ただいま」と玄関を開ける。
自転車のタイヤの空気が減ってきていたので、彼女は空気を入れるため外に残っていた。
長男に、先にお風呂に入っておいで、と促す。

玄関を開けっ放しにしてタイヤに空気を入れる。
外は湿った空気。明日は少し雨が降るんだっけ。

空気を入れ終わると自転車を元の位置に戻し、家の中に入る。

夜の19時。外は薄暗く、電気のつけていない玄関は真っ暗だった。
彼女は裸眼である。視力は良い方だったが年々下がり、今は1.0を少し下回るくらいだ。

ほんのり見えるこどもたちの靴が2足。

もう。帰ったら靴は靴箱に閉まうように言っているのに。

彼女は18センチの靴を手に取り、観音開きの靴箱の扉を開ける。そして靴をしまおうとした瞬間。。。

ガンッッッッ

「いっっっ、、、」


突然の痛みに思わずうずくまる。

いっっったぁ。


靴箱の扉は開けたはずなのだが
左側が十分に開いていなかったようで、中途半端に開いた扉の角に激突した。

暗闇で見えなかったのだ。

頭をぶつけることは何度か経験している。
しかし今回は痛みが違う気がした。
左目からツツーっと涙が流れた。

頭が痛む。
ふと抑えていた手を見ると、血がついていた。

これはいつもと違う、と確信。


すぐ近くの洗面所へ行き、鏡を見る。
左眉毛の上から血が流れていて、服にも血が飛び散っている。今日はお気に入りの服だった。

濡らしたティッシュで拭いたあと
かわいたティッシュで血をおさえる。

ああ。やってしまった。
後悔の念が彼女を襲う。
全く扉が見えていなかった。電気をつければよかった。

完全には血が止まっていないものの、ある程度落ち着いたようなのでティッシュで抑えたまま座り込む。

廊下には、点々と血の跡。

玄関にも、点々と血の跡。

ちょっとした事件現場のように見えた。


決して大量の血ではないのだが
いつもの怪我よりは少しばかり多いので、若干の貧血を感じていた。彼女はもともと貧血気味だ。

お風呂からあがった長男が驚く。

「え、どうしたの?大丈夫?」

洗面所と廊下の点々と落ちていた血をティッシュで拭いてくれた。

テレワークをしていた夫を呼ぶように伝えると、ちょっと待っててね、と傷パワーパットを持ってきてくれた。そして夫を呼びに行ってくれた。

その時点で19時28分。

そこから、彼女と彼女の夫は近所の脳外科、整形外科を探して電話をかけ続ける。
時間的に診療時間終了ギリギリのため、なかなか診察してくれるところが見つからない。

ある病院に断られたときに「#7119」のことを教えてもらった。
そうだ、こどもがもっと小さい頃に何度かかけたことがある。
まさか自分がお世話になるとは。

「#7119」の丁寧な対応に感謝をし、無事近くの救急病院に行くことが出来た。


+++


また怪我。。。🙌
怪我の記事ばかりですみません。
今回ばかりはさすがに反省しました。

眉毛の上にガーゼだなんて、やんちゃな大人にも程があるわ。

今朝次男を幼稚園へ送ったとき、ママさんや先生に
「おはよー!。。え、どうしたん?!」と聞かれ
(当然そうなりますよね。笑)
昨日ね、自宅でね、かくかくしかじか。。と説明すること5回。

自転車ですれ違っただけの方にも
「おはよー!。。ん!?」と驚かせてしまいました。

いや、そらびっくりするわ。

こんな記事を書きましたが
今日幼稚園のあとすぐにまた脳外科へ行っていて
大きな問題はなさそうなので、心配しないでください。

珍しい事件だったので書きたくなってしまっただけなのです。笑

しかし、眉毛の上に縫合用のテープ?のようなものを貼って傷をくっつけて、その上にガーゼをかぶせているのですが
眉毛を動かすとちょっと突っ張るのですよ。

意識してみると眉毛ってすぐ動いてしまう。
ちょっとでもニコってしたり、
眉間にシワをよせたり、
上を見ようとすると、動く。

剥がれないようにしなくてはいけないので
笑顔封印です。目指すは表情、無です。
わたしはわりとすぐ笑ってしまうたちなのでこれがなかなかキツイ。
一人笑ってはいけない、をトライしています。

表情、無って、怖く思われてしまいそうなので
マスクに感謝。

顔を洗うときもガーゼを濡らさないようめちゃくちゃ気をつけなくてはいけないので、
今日はほぼほぼスッピン。
拭き取り用のメイク落としは買ってきましたが、あまり肌に合わないので最小限にしたくて。
マスクに感謝。


今朝の脳外科の診察後、お会計のときに
「なんだかかわいいですね」と受付のお姉さま方に言ってもらえたので、ちょっと救われました。

「こんなとこ、やんちゃすぎますよね」と思わずわたしも笑顔。

あ、しまった、笑顔。

少しくらいはいいよね。

教訓、玄関の電気はつけるべし。
己の視力を過信するな。


【追記】先ほど幼稚園のお迎えに行ったのですが、またまた「どうしたん!?」と聞かれ
「怪我したー」とニヤニヤしながら答えたら、爆笑されました。笑
ありがたい。笑ってください。

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