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【ネタバレあり】時光代理人12話考察

「どなたかのnoteにこんなことをここに記事として書くのもあれなのですが」という文章を見つけて「わかる!それな!」と感じていた私ですが、どうしてもこの興奮を文字にして残しておきたいという気持ちに抗えなかったので書きました。

なんというか、こんなに心を動かされたアニメが久しぶりだったこと、そのアニメが12話で完結せず(バッドエンドである意味完結はしているのだけれど)、考察したい気持ちが止まらなかったのです。

個人的になんですけど、世の中ハッピーエンドとか気持ちのいい終わり方が多いなと思いました。今回は気持ちのいい終わり方ではなく、どちらかと言えば圧巻!「え、そんな、嘘だろ…」という形だったのでこんな気持ちになっているのだと思う、オタクのみんなわかって!!


前置きが長くなりましたが、今回は「時光代理人」というアニメについて語ります。

時光代理人について

もともとは中国アニメ(原題:时光代理人)で、直訳するとタイムエージェント、タイムリープものミステリ系アニメです。どうやら中国で爆発的に流行り、2022年1月から日本語に翻訳されたものが日本で放送された模様。

最初は中国アニメと知らなくて見ました。話の中で主人公たちの名前やLINEの画面が中国語だったので検索して知るという。

以下の記事でめちゃくちゃ綺麗にまとめられていました。こちらの記事はネタバレなしでした。

私はなんとなくアマプラを見ていて、絵が好みだったのでクリックしたら沼に墜ちました。毎回アニメの引きが上手で、続きが気になり過ぎて毎週ABEMAの最速放送を見ていたほど。

タイムリープものは過去を変えて未来を良くしていく、ストーリーが多いと思うのですが時光代理人は「過去を改変してはいけない」が軸。主人公でタイムリープするトキは実際に起こった事実をあるがままに受け止めその事実に苦しんだりする、考えさせられる作品だと思いました。

ヒカルもトキもいいキャラしてます(主人公2人)。中国のノスタルジックな風景もエモい。あと音楽がいい。

キャラデザも話の内容も良いのに、日本では全然流行らないのは萌えアニメじゃないからですかね。可愛い女の子が出てくる恋愛ものじゃないとだめなのでしょうか。告知ポスターが男性2人絵だったからBLっぽく見られてしまったのではと私は思っています。リンもいる3人絵だったらもう少し見る人多かったかも(個人的見解です)

今ならアマプラ他動画配信サイトで全話見れるのでとにかく見て!という感じ。語り合いたい、こんなに沼落ちしている人が少ないタイトルは初めてで苦しい。

最終回がぶっ飛んでた話

1話を見た時は依頼人の悩みを解決していくほのぼのアニメかなと思っていましたが、物語はだんだんと連続殺人事件の解決へと話が移っていきます。

こうなってくると、この殺人事件の犯人を捕まえて話が終わるのかなと思うのですが…そうはいかなかったのですよね。

最終回を見て、絶句しEDが流れ終わりそのあとも放心状態が続きました。Twitterも見てましたが、そういう方ばかりで笑いましたね。だよね!こういう反応だよね!と。

いい意味で裏切られたし、絶望もしました。なんていうか、報われたけど報われなかったみたいな。その幕引きに納得がいかなくて、最終回をリピートしてアニメを1話からもう1回見直してようやくこの終わり方に納得がいった、というか感服?しました。

よくできてる、すごい(語彙力崩壊

【注意】ここからはガチのネタバレを含みます。

最終回考察

最終回で気づいたのは「超能力者は他にもいる」という点。考えてみれば当然かもしれません。主人公が超能力者なら、敵も大抵超能力を持っているもの。

話の中では他の超能力者について語られるシーンはないので、この世界では多くは無いと思われます。「7話:消えた息子」では"妖術使い"などと言われているので。でも依頼が舞い込むということは、超能力者が完全にいないと思われている世界線ではないのかも。「11話:罠」でも刑事に"そんなことまでわかるのか、神がかってるな"と言われ話を信じてもらえている風だから。

ここからは最終回のセリフを拾っていきます。最終回を見て気づくと思うのですが、エマの事件の時に殺人犯とトキは既に顔を合わせているんですよね。時系列的にはアニメ1話で敵はこっちの顔を知っているという…恐ろしい。

ーシャンシャンにダイブ中

殺人犯「面白い、俺が勝ったら新しい友達になってくれるのか」

リウ・ミンは殺人犯のことを友達と言っていました(殺人犯が乗り移っている時の意識はなさそうですが)。殺人犯はリウ・ミンとどう繋がっているかは不明ですが、殺人犯はここでトキに興味を持っただと断定できます。

この言葉に対してトキは返事をしていません。すぐに「明日会いにこい」と話し始めるので。この後、トキが手を叩いたのを合図にゲームが始まります。

2期まで続く長い長いゲームの始まり。


ーダイブから戻ってきた後、暗室で戦闘中

殺人犯「本当にお前だったのか、あの日の目撃者は」

突然空間から現れたトキに対するこの一言。12話を初めて見た時は理解不能ですが、エマの自殺の際に会ったことを言っているとその後わかります。

殺人犯「罪のない人を殺す?そんな無駄なことはしない…消えた。やっと見つけたぞ本当の友達を」

殴りかかったトキが突然消えた後のこのセリフ。個人的には、エマ殺害の際にトキに興味を持った犯人が、トキに会うために人を殺し続けてきたように感じました。本当の友達…というのは自分と同じような超能力者という意味ではないでしょうか。(ここがきっと2期で明かされるんだろうな)

殺人犯「なぜ俺が悔いる必要がある。俺は間違っていない」
殺人犯「俺が惹かれるのはお前だ。あいつらがどうなろうが俺には関係ない。」

ここで殺人犯の仮面を取ることに成功し、その正体が明らかになります。その顔はまさにリウ・ミンその人。ですが、「やっぱりお前か」のトキの言葉に「嫌、違う」と答えます。ここのトキの顔まじ好き…

殺人犯「あいつらを殺したのは俺じゃない。俺は代行してるだけだ。あいつらは俺が殺した」
トキ「なんで殺した」
殺人犯「憎悪だとか嫉妬、あと怒り、何でもいい俺の本位じゃないしな。それに誰も俺を捕まえられない。だからなんにも心配はいらないぜ」

ここの殺人犯のセリフ。殺人犯もだれかに頼まれている殺し屋ってことになったりするんでしょうか。代行してるのがリウ・ミンなのか殺人犯なのかよくわからなくなってくる。頭ぐるぐるする。

ここで警察官が暗室に突入し、リウ・ミンを捕獲。

殺人犯「やるじゃないか。もっとお前に興味が湧いた。俺たちはきっとまた会う。その時はもういかさまは無しだぜ」

この後リウ・ミンの歩けない描写。既に殺人犯が中から出てる?警察の調べで多重人格ではないという話をしている部分があるので、中に殺人犯の人格があって表に出てきているという感じではなさそうですね。それに半身不随でリウ・ミンは歩けないはずなので、殺人犯がダイブしていないときは歩けないということになります。

警察に連れていかれる際のリウ・ミンの瞳の色は黒。暗室で戦闘している時は赤なので、赤い目の状態が殺人犯がダイブしていると考えて間違いなさそう。

話はそれますが、各キャラ色が違いますよね。ヒカルは青、トキは黄、殺人犯は赤。


-警察署でリウ・ミンが尋問を受けるシーン

殺人犯「刑事さん、本当に覚えてない。話した奴に聞いてくれ。もし全て俺の友がやったと言ったら、信じるか」

このセリフを見るに、リウ・ミンがダイブしている殺人犯を認識していることは分かる。命令を出しているかは微妙にわからないけど、殺す人間を指示していない、とは言い切れません。

殺人犯「このくそ女のことははっきり覚えてる。このエマはうちの財務部の人間だ。入社してすぐCFOの助手に抜擢された。どさくさに紛れて俺の金を奪ったはず。だから脅してやろうと。でもまさか。…」
エマの首を絞めている回想シーン。
殺人犯「すごく驚いたよ。うっかりこの女を殺し、しかも目撃者がいたとは。でもトランクには誰もいなかった。怪奇現象かと思ったよ。俺は慌てて病院に連れていこうとした。だけど、死人が生き返ったかと思ってハンドル操作を誤った。しかもクソ女が襲い掛かってきて、車は衝突してしまった。その後俺は意識を失い、この足も…あの女のせいだ!」

これを話しているリウ・ミンの目はずっと黒。つまり、エマの首を絞めたのはリウ・ミン本人ということに。リウ・ミンなかなかに殺人を起こしそうなヤバいやつですよね。やっぱ殺人犯に殺してほしい人の指示を出しているのはリウ・ミン?


―エマの移っていた防犯カメラにダイブ中

ここはめちゃくちゃ最終回っぽく、本当にエマが救われるのかと思うほどいいシーンでしたよね!途中までは。トキのセリフが彼の成長を感じさせめちゃくちゃ泣けました。連続殺人の話がメインになってますが、この時光代理人はトキの成長とか孤独からの脱出も見どころだと思います。

2話~10話までは、トキの成長を感じさせ視聴者に超能力を段々明らかにしていく伏線だったのでしょうね。エマの「人生をやり直したい!」のセリフに返事をするトキのセリフが、染みる。このセリフを言うために今までの物語があったと感じさせます。

トキ「たくさんの人の人生を体験した。そのほぼ全てに悔いがある。俺が努力しても完璧な結果になるとは限らなかった。1番の過去は返せないかも。でも今よりいい未来を君に見てほしい。」
俺は全部懸命に生きようとする彼らから学んだ。俺は信じてる、人生にはどんな時だって懸命に生きる意味があるって。もし暗闇に陥ってもきっと出会えるはずだ。光をくれる人に」

トキはリンとヒカルに支えられ、両親がいなくなって暗闇から立ち直れなくなっていたけれど歩き出せたんだなと。報われるトキ。トキには幸せになってほしい。

殺人犯「まさか目撃者がいたとは。面白い。」

―写真館にて。

しかしハッピーエンドにはなりそうに感じた次のシーンで、リンが包丁を背に隠します。これ包丁を持った時から殺人犯がリンに入ってますよね。

殺人犯「お前は奴の友達だろう」

ヒカルを殺人犯がダイブしたリンが刺すシーンのセリフ。殺人犯のダイブ条件って何なのだろう。そのあとにリウ・ミンが自分の首を絞めるシーンがあるので、もしやリウ・ミンを殺したから次はリンにダイブしたとか?そうなると、リンを殺さなければ殺人犯からリンを解放できないことになります。なにこれ恐ろしすぎる。

そして、ダイブから戻ってきたトキが刺されたヒカルを見てしまいます。このシーン、トキの幸せが全て崩れ去ってヤバイ。

エマを救えなかったことに絶望して、血だらけのヒカルと血で濡れたナイフを持つリンをみて表情が凍る。光をくれた二人がこんな形に…報われない。

殺人犯「この間お前がルールを破った罰だ。もう一度ゲームをはじめよう」

微笑むリン。ここでいう”この前”とはいつのことを指すのか。ルールって何。いかさましたから無しってこと?と、全然何も解決しないところで物語が終了。

結局セリフを書き出して考察してみても何も解決しない始末。とっちらかったままですが今の私が考えられるのはここまで。

2期日本でも放送されて欲し過ぎる今日この頃。

ここまで読んでいただきありがとうございました。(セリフ間違っていたらすみません。)


…語りたい欲が発散した過ぎました。bilibili動画の2期イラストが好きすぎてやばいです。ガラス越しに見つめ合うトキとヒカル。

手を叩けないとリンクできないので、ガラス越しではリンク不可能。1枚の板なのに隔てて繋がれないの切なすぎる。

トキの悲壮感溢れる表情、2期では幸せになってほしい。

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