凄まじい大回転の話
あれは俺が小学生の時の話だ。
体育の水泳の時間を楽しんでいた。
授業の後半は自由にプールで遊んで良い時間だ。
クラスのやんちゃどもと、これでもかって!っていうくらい弾けていた。
俺たちはプールの縁からプールに向かって、空中ででんぐり返しのような回転をして、着水するという遊びにはまっていた。
みんな半回転くらいで頭から着水してしまう。
鮮やかな1回転ができるように必死に練習していた。
そこに、1人の男が現れた。
小林だ。
「まだ回転できないの?」
すんごい嫌なものの言い方だ。
今思うと絶対上司にしたくないタイプだった。
「このくらい普通にできるし。」
俺たちは結構ムカついた。
「んならやってみろよ!!」
「そーだそーだ!口ばっかだろ!」
「回転みせてみろよ!!」
すると小林は
「分かったよ。プールの中から見てろ。」
そういうと、水着の帽子に上げていたゴーグルを自身の目に当てた。
俺たちはプールの中から、プールの縁に立つ小林を見上げた。
小林は準備体操なのか、軽くジャンプとクッシンをしている。
そして、
「雑魚ども、見とけ。」
なんちゅークソ野郎だ……
みんなで沈めたろかとも思ったが、犯罪なのでやめた。
小林は何度か軽いジャンプをしたあと、
「はっ!!」
とか言って、大きくジャンプし、水面に向かって回転しながら飛び込んだ。
太陽が眩しい……
水面が宝石のように輝いている……
小林の体から弾ける水滴も、太陽の光を反射して、キラキラキラと輝いている……
あまりにも華麗なジャンプと回転………
俺たちは目を奪われた………
でんぐり返しの形をして、空中で回転する小林のお尻がちょうど俺たちの真正面にきた。
あまりにも綺麗に体を丸めているものだから、海パンがずれてお尻が露出……
丸まって回転しているもんだから、肛門が全開で見えていた………
のちの伝説、肛門全開大回転
あの夏、1人の漢が伝説を作ったのだった。
その後、小林は肛門全開になってしまったものの、そのあまりにも鮮やかな回転から、俺たちの間では神様のような存在になっていた。
小林は水泳の自由時間、俺たちに回転を教えてくれた。
「しっかり体を丸めるのがポイントだ」
とかいうから、俺たちも結構な頻度で肛門を露出していた。
小林も、毎回デモンストレーションを見せてくれるたびに肛門が見えてた。
あの時の、俺たちの夏は、輝き過ぎていて、反省なんか存在しなかった………
フォーエバー……ラブサマー……
遠い日の…夏の思い出……。
終わり
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