俺&人類でけっこう最強に分類される嫁のタッグチームvsガチで大きなお化け蜘蛛
とんでもない戦いでした……
久しぶりに本気を出してしまいました……
なんとか勝って生き残れることができたので、報告します。暇ならぜひ一読を………
ここ最近は引っ越しの準備で大変だった。
昨日の夜のこと。
俺と嫁は引っ越しのために、荷物の最終片付けをしていた。
ありとあらゆるものを段ボールに押し込み、いらぬ物は容赦なく断捨離。
全てが順調だった。
そして片付けも終盤に差し掛かった。
綺麗好きの俺は冷蔵庫の上のホコリを拭き取るべく、小さな脚立にのり、拭き掃除をしていた。
ふんふんふ~ん🎵🎵
と鼻歌を歌いながらご機嫌よく拭いていた。
よーし、壁も拭いちゃお~
俺は脚立に乗ったまま、雑巾で冷蔵庫の上の壁を拭こうとした。
ふんふんふ~ん🎵ふんふんふ~~んっっ⁉️
…………‼️‼️
ひいぃぃぃぃぃぃ‼️‼️‼️
そこには、大人の男の手のひらをめいっぱいに広げた大きさの蜘蛛がいた。
俺はとっさに脚立から飛び降りた。
無人島でも生きていけるであろう生命力が取り柄の、ぽっちゃりした嫁が
どうしたっっ⁉️⁉️⁉️
といって慌てて駆けつけてくれた。
俺は
あっ…あっ、あっ、あそ、あそこに……バカみたいな蜘蛛が……‼️‼️
びっくりして死にかけていた俺はやっとの思いで、嫁に伝えた。嫁に伝えたから後はなんとかしてくれる。俺はそう思った。
嫁は俺が指差す方をみた。
ばかでかい蜘蛛が壁に張り付いている。
嫁は5秒くらい蜘蛛を睨み付け、
いやあぁぁぁぁ‼️‼️
蜘蛛はいやぁぁぁぁ‼️‼️‼️
そういうと隣の部屋へと逃げてしまった。
いや、あの嫁が無理なら、俺には無理だ。
そう思った。
だが、俺も漢。
やるしかねぇ………
嫁を守るために戦うことを誓った。
しかし、俺はむやみに殺生をすることがホントに嫌いだ。虫でもなるべくなら殺したりしたくない。
ということで、まずはグーグル先生でどうすればいいか調べた。情報社会は何かと便利だ。
でっかい蜘蛛は益虫と言われているらしかった。つまり、いい虫だ。ゴキブリとかネズミを食ってくれるらしい。
グーグル先生いわく、
○気持ち悪いし、動きも速いが、臆病で人に危害は加えない虫。
○捕まえて外に逃がしてあげよう。
○ヤフーオークションでもよく売られており、人気がある。
的なことが書かれていた。
ふむ、臆病で怖がり屋さんか。
ならば俺にも勝算がある。
ということで、蜘蛛を捕まえて逃がすべく、捕獲用のアイテムを作成した。
ちなみに、その間も嫁は段ボールが積まれまくっている隣の部屋の隅っこで、プルプル震えながら座って隠れている。蜘蛛だけはどうしても苦手なようだ。
俺が蜘蛛を捕まえるために作ったアイテムを特別に公開しよう。これだ。
少し分かりづらいと思うが、クリアファイルを丸めたやつを掃除機の先端にガムテープでつけたものだ。クリアファイルを広げたままにするために、新聞紙を丸めていれる。
蜘蛛が入った瞬間にクリアファイルを閉じ、密閉。そのまま外に逃がすという作戦だ。
引っ越しの最中、たとえ、十分な道具がなくても、自ら作成できるという能力の高さにびびった。
作戦も完璧過ぎて自分の才能が怖かった。
そして、俺はこのアイテムを片手に、ばかでかい蜘蛛の前に立った。
そして、クリアファイルの先端にいれるべく、構えた。
そして、目をつぶった。
全集中………
たまの呼吸……壱の型………
タマ固め!!
俺はクリアファイルを先端につけた掃除機の棒をゆっくりと近づけていき蜘蛛を捉えようとした。
ばかでかい蜘蛛にクリアファイル部分が触れる……
その瞬間!!
カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ‼️‼️‼️
ひいぃぃやあぁぁぁぁぁぁ‼️‼️
俺は叫んだ。
これは無理だ………
想像の10倍くらい速すぎる。そしてキモい。
益虫だから無傷で捕まえて逃がしてあげようと思っていたけれども、速攻でクツ箱からフマキラーを持ってきた。
それがこれだ!
こいつをじわりじわりと
プシャーー
と振りかける。
蜘蛛はカサカサカサカサと逃げるものの、少しずつ動きが遅くなる。俺は必死に蜘蛛を追ってフマキラーを振りかけた。
しばらく振りかけていると、
ぴきゅあーー!ぴきゅあーー!!!
と鳴き始めた。
ひいぃぃややゃぁぁぁああああああ!!!!
俺は叫んだ。マジで叫んだ。
もう無理だ。キモすぎる。そして可哀想だ。
俺の心が折れかけていたそのとき、
ガス感知器の音ということに気づいた。
はぁはぁはぁ……
心臓に悪すぎる。
そろそろ決着をつけなければ俺の心が壊れると思った。
フマキラーをかけ続け、蜘蛛の動きがだいぶん遅くなってきたので、勝負をかけた。
全集中…タマの呼吸……弐の型……
タマ封じ…
俺はなんとか、ばかでかい蜘蛛をクリアファイル部分に捕獲することに成功した。
たぶん死んでないので、そのまま外に逃がした。
蜘蛛を傷つけてしまい申し訳なかったが、これが俺のできる最大限のパフォーマンスだった。傷つけないように配慮したつもりではあるから許してくれ。
無事に蜘蛛との戦いを終え、隣の部屋の隅っこに隠れている嫁を迎えにいった。隣の部屋の入り口から、
終わったぞ。もう安心だ!
と声をかけた。
しかし、反応がない。
何かあったのか!?
そう思い近づくと、
すぴ~しゅるるるるる~~すぴ~すぴ~しゅるるるるる~~💤💤
そこには体操座りのまま幸せそうに寝ている嫁の姿があった………
今も頭にこだまする……
蜘蛛のカサカサとした足音と、
嫁のすぴ~しゅるるるる~……
~fin~
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?