結婚の理想と現実

何の事柄にしても言えることですが、昔は昔でいろいろと大変なこと...問題や不満...あったでしょうけど、今は今でいろいろとありますよね。もちろん大変なことだけではなくて、喜びとか楽しみも然りですけど。

先日の休みの日、勤め先の別部署にいる3歳年下の女の子・Nちゃんと久しぶりにランチをしました。

(言い訳)もう『女の子』という年齢ではないのですが、『女性』と表現すると、あくまで私は、ですが、個人的に余所余所しい雰囲気に感じてしまうので『女の子』とさせて戴きます。

彼女は結婚願望が結構強く、口で言うだけでなく行動として、それなりに『婚活』を頑張っているみたいなのですが、なかなか...こればっかりは御縁ですからね。ただ、子どもも欲しいと言っていたので、年齢的にも、これから出会って、関係を構築して、結婚して...という段階を踏む時間にタイムリミットを感じ、かなり焦りはあったのだと思います。

彼女と2人で食事する時や、もう1人、私たちの元・同僚女性Tさんと3人で飲む時などにその話は聞いていました。Tさんは私より2歳年上で、結婚されていたそうですが、私たちと知り合う前にご主人を交通事故で亡くされています。

さて、かつてNちゃんが挙げていた『結婚相手として譲れない条件』というのが、『サラリーマンであること』というものでした。『サラリーマン』と言うと幅が広いですが(私たちだって広い意味でサラリーマン)、彼女の言う『サラリーマン』というのは、たぶんですが、『スーツを着て行くような仕事の人=ビジネスマン』というのが近い意味だと思われます。
Tさんはよく「そーゆう条件から探して行くと相手見つからないよ」と言っていました。

でもNちゃんが『サラリーマン』に拘るのにはワケがあります。
実は、彼女のご実家は静岡のお茶農家なんですね。小さい頃からその大変さを見ていたので、「自分は絶対にサラリーマンの人と結婚するんだ!」と、それはそれは固く誓っていたらしいです。
まあもちろん、サラリーマンの家庭にはサラリーマンの家庭の大変さがあるのですけどね。サラリーマン家庭で育っていない彼女はそれは知りませんから。

さらに、彼女のご実家の周りには友だちとかがいなくて、学校も友だちの家も、子どもだけで行けるような場所ではなかったんだそうです。
私には想像も尽きません。ド田舎である母の実家でさえ近所に家はありましたし、学校も歩いて通えていたそうですからね。
まあ、だから東京で相手を探したい、と。

こう言う状況を聞くと、何となく心情は理解出来ます。出来ますが。Tさんの言うように難しい、と私も思いました。なので当時は「合う人に出会えば、その条件は飛んでくよ」と言っておいたんです。
なかなかその条件を捨てることは出来なかったようてすが、ここ最近、少し変化があったような話は、Tさんと2人で会った時に聞いていました。すなわち「子どもは欲しいけど、もう諦める」と。

そう。上で述べたように、これから関係を構築して、結婚して...という手順を踏まえていたらもう無理だ、と思ったらしいのです。ましてや、まだ『出会って』すらいないのだから。

先日のランチの時に言ってました。
「来月、40歳になるんです」と。

私は再び『絶対に譲れない条件』を聞いてみました。

彼女が「う~ん。何だろう?絶対に譲れない条件かぁ~」と言うので、
「やっぱりサラリーマンじゃないとイヤ?」と聞いてみると、
「あ~...それは、まあ、サラリーマンじゃなくてもいいなって思えるようになりました。もちろんその方がいいけど、ちゃんと働いてれば何でも」と、前の頑なな『サラリーマン至上主義』がなくなったようでした。

彼女にも「じゃあ、悠凜さんの譲れない条件は何ですかー?」と聞かれました。

私の場合、まあ『生理的に無理』とかそーゆうコトは置いておいて(笑)。
まず基本的な『人として最低限信頼出来る人』『その人の纏う空気との相性が良くて、黙ったまま一緒にいても気まずくない人』『明るい人』だと答えました。

当然、次に飛んで来た質問は「彼氏はそーゆう人なんですかぁ~?」でしたが(笑)。

今、私が付き合っている人は、もちろん「おいっ!(怒)」ってとこはあります。
これは相手から見た私だって同じはずで、『お互い様』だと思っています。要は『許容出来る範囲か』『それを差し引いてもプラスであるか』ってことですよね。

一緒にいる時の空気感とか、あと、明るいところは大きいです。

人間ですから、誰でもたまにはグチくらい言います。でも基本的に明るい、マイナス要素の言葉とか言い回しを使わない、これはホントに大きいです。
普段いつもマイナス思考というか、言葉とか言い回しとかが卑屈というか、とにかく何であれ否定から入る人が意外と多いことに、かなり歳を経てから気づきました(遅いっ)。
そーゆうのって自分で自衛してないと、知らないうちに自分の心を侵食されちゃうんですよね。

だから、敢えてそーゆう人とは深く付き合わない、出来るだけ近寄らない、『自分の身は自分で守る』じゃないですが、『自分の心は自分で守る』しかないんですよね。

彼女は「あ~!確かにそれは重要かも!」と言ってましたが、人はそれぞれ優先順位が違って当たり前ですから、彼女には彼女にぴったりの人がいるはすで、早く出会えるといいなぁ~と思います。

実は彼女、ある男性とお試しみたいな感じで少し会っていたそうなのですが、つい最近、「ないな」と判断したそうなのです。
その男性、出入りの業者さんの営業マンだったらしいのですが、年齢は同じ、勤め先はまあまあ、ルックスも特に問題はない...と条件的には揃っていたらしいのですが。
何がネックかって、「会話(メールなど含む)が噛み合わない!」のだとか。
「営業マンなのに?」と私は思ったのですが、「仕事だと少しマシ」なのだそうで、でもビミョーなレベルという。メールをしていても、返信の文面、タイミング、とにかく彼女からすると「・・・(何が言いたい?)」とかそんな感じ(笑)。

突然「焼き肉、食べたい」とだけメールが来て、たまたま忙しくてテンパってた彼女は心の中で「行けば?」と思ったとか。
「自分に余裕があればノッてあげても良かったけど...誘うなら誘うでハッキリ言ってよ!って感じだし、返事もない時あるし、忘れた頃に来て私が覚えてないような時もあるし」と言うので、
「ウチの彼もそんなのしょっちゅうだよ。たまにそーゆう探り入れてくることもあるよ。余裕ある時はノッてあげるし、ない時はスルーするよ。そんくらいでいいんじゃない?」と返したら、
「でも、具合が悪いって言った時にスルーされたことはないですよね?」と来たので、
「誘って来た時に風邪気味だからって断ると、まあ、具合悪いならあんまりうるさくしちゃ悪いなと思ってるのか、ダメならいいやと思ってるのか判らないけど、それっきり返事来ないことはあるよ。1~2週間経って『風邪治ったか?』って来る感じ」と打ち返すと、
「それならまだわかるんです。でも『具合悪い』って言ってるのに、スルーでも『大丈夫?』でも『お大事に』でもなく、ただ『焼き肉、食べたい』とか来るんですよ!」

...何て残念な人なんでしょう...

それは、申し訳ないけど「難しいね」としか言いようがありませんでした。
自分もヒトサマのことを言えるような立場でも状況でもないですけど、『人として、大人として、最低限の思いやり(社交辞令であっても)』が表せないとなると...

しかも他にも、「自分は○○だから、結婚には向いてない」とか言っているらしいので、遠回しに「こんな自分でもいい?」と聞いているんでしょうね~。
Nちゃんも言っていましたが、「自分も同じように思われているのはわかるけど、この人が結婚してない理由がわかった気がする」と言っておりました。

あ~何かダラダラと長くなってしまった...

やっぱり、長年別々に生きて来た2人が一緒に生活するんですもの。ピタリと波長が一致する人もいるでしょうけど、擦り合わせるのが難しい場合だって多いですよね。いや、むしろその方が多いのか。

結局、最低限『人としての思いやり』がなければ無理だろうなぁ~と、しみじみと思います。でも、それがあってもダメな場合があるところが、人と人の難しさであり、逆に言えば、その『自分にとってのひとり』を探しているってことなのかなぁ~とも思いました。

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