見出し画像

タロット霊解【2 女教皇】

2 女教皇

人間界への入り口

魔術師の部屋を出たその先には、女教皇のいる神殿があります。ここが人間界の入り口です。入り口からは宇宙と人間界が見えています。愚者はここから人間界に向かうのです。幸せの青い鳥が愚者に先立って人間界に向かって飛び立っています。

二元性

女教皇のカード番号は2です。2は光と闇、善と悪、霊と肉、男と女などの二元性を象徴する数字です。神殿の左右の黒と白の柱がまさに二元性を表しています。人間界の入り口に二元性を意味する黒と白の柱が立っているのは、人間界は二元性の世界(善悪の世界)であることを意味しています。愚者は善悪の世界を経験し、善悪の彼岸(一元性の世界)に戻って来るのです。二元性を知らなければ一元性も分かりません。比較することができるようになってはじめて、それぞれの良さも悪さも分かるようになるのです。

思考の始まり

また2は思考の始まりという意味もあります。分析、分類は思考の働きです。最初の思考は分裂から始まります。神は初め独りでしたが、神から神の分身が生まれ、神が分身と対面した時に思考が始まりました。思考は独りでは生まれません

また独りでは思考は同じところをループします。他者と関わることによって新しい思考回路が生まれ、螺旋状に次元が高みへ上昇、あるいは深みへ下降していきます。現状の外側へ行きたいのなら他者と関わる必要があるのです。

思考・感情・直感

人間は思考・感情・直感という三つのタイプに分類することができます。思考タイプは青、感情タイプは赤、直感タイプは黄が対応します。女教皇は思考を表す青い服を着ています。カード番号1の魔術師は黒い服を着ていました。黒は全ての色が混ざった色です。創造の源である混沌の色です。四大元素を使って何でも創造することができる魔術師に相応しい色です。魔術師の黒から女教皇の青、混沌から秩序が生まれたことも表しています。

状況によって

愚者のいた砂漠の空には太陽が燃えていましたが、女教皇のいる神殿にはが、しかも三日月が主張することなく飾られています。愚者は激しく燃える太陽の下で行動していますが、女教皇は優しい月の光のある部屋で静かに瞑想しています。

太陽と月、激しさと優しさ、動と静という二元性、どちらが優れているということはなく、状況によって価値は変わります。時に激しく、時に優しく、行動した方が良い時もあれば、静かにしている方が良い時もあります。すべては状況次第なのです。

闇の中の光

神殿の黒い柱は闇を、白い柱は光を意味していますが、黒い柱の側にある蝋燭には火が灯っています。これは闇の中にも光があることを表しています。このタロットカードは『青い鳥のタロット』という名前です。幸せはどんな状況においても身近なところに存在するというメッセージが込められています。闇の中にも探せば小さな光を見つけることができるのです。

思考の深化

女教皇が手に持っているのは本です。本は思考を象徴するものです。一度始まった思考は止まることはありません。思考は無限に続いていきます。そのすべての思考がこの本(無意識)に記録されていきます。思考は無限に続いていきますが、思考を停止し熟成させることによって思考はさらに深まっていきます。

三位一体の神

女教皇という役職は人間界には存在しない役職です。だから女教皇は、人間界の外側にいるのです。人間界の外側には愚者、魔術師、女教皇の三人がいます。この三人は別の存在ではなく、同じ存在です。あなたの中には三つのキャラクターが存在するのです。

あなたは無邪気な愚者であり、創造する魔術師であり、思考・想像する女教皇であるのです。女教皇が想像した世界を魔術師が創造(具現化)し、愚者がその世界で遊ぶのです。

三位一体の神

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?