スターオーシャン6 THE DIVINE FORCE 本編クリア感想文

 レイモンド主人公にて本編クリア、難易度はユニバース、裏ダンはやってない。過去作は3(PS2版DC)と5をプレイ済み。

  ストーリーは前半があまり面白くなかったから今回はどうかなぁというような微妙判定してたけど、宇宙に出る前後あたりでようやく本題が見えてきて、みるみると面白くなってきた感じ。

 戦闘は自分がヌルゲーマーであるが故にド根性姫様で経験値をがっぽり稼いでレベルをガッツリ上げたからかなり大味に。更にたまたまアイテムクリエイションの錬金で賢者の石を1個手に入れてしまったので、レイモンドに最強武器を作ったら更にバランス崩壊が加速してもうた(笑)。まぁ難易度ユニバースならレベルさえ上げれば装備がおざなりになってもいけるけど。

ストーリー

 まず、スターオーシャン5の宇宙艦隊戦のブリッジでの戦闘実況ムービーに辟易した自分としては、今作のレイモンド編の冒頭から艦隊の戦闘シーンが挿入されているムービーを見て少しだけホッとした。

未開惑星アスター4号星

 多分、本編の3分の2程が未開惑星アスター4号星での、もう1人の主人公であるレティシア姫の所属する王国と敵対国の帝国の動乱が主体かと。ここら辺の話が怠かったんだけど、より増長させてたのは親切な台詞回しのせいかも。序盤から用語や地名等の説明と解説のための台詞が長いせいでドラマ性が薄くなってるように思えた。まぁ人間ドラマがないわけではないけど割合は少ないように感じた。

 マップ移動中も｢こっちの道にいけば〇〇にたどり着くよ｣とか｢こっちは〇〇から逆方向だ、早く戻れ｣としつこく親切に教えてくれるけど、フィールド探索くらい好きにさせてや。こういうのもあってキャラの魅力が半減されてたように思う。
 
 とはいえ、説明的な台詞回しも結局のところはストーリーが中世ファンタジーの王道であるが故に先が読めたり、何となくこういう設定なんだろと早くに理解できるためでもあるからかな。でも、アベラルドは主役に近い活躍で株は上がった。
 そういう印象が徐々に払拭していくのが、暗躍していたヴィープスが中盤から台頭してくるのとスコピアムというものが出てきてから。

スコピアム（宇宙）編

 ここからは作品の根幹でもあるため尻上がりに面白くなってきた。無論、ここでもスコピアムの理念等が語られるから説明台詞になるけど、聞かんでも分かることと聞かんと分からんことは別物。

 因みに、ここから出てくるマリエルとJJがお気に入り。特にマリエルの葛藤具合がここまで薄かったドラマ性を引き上げてくれて、しかもヒロイン力も自分の中で爆上がりしたという。だから個別エンドをマリエルにしたけど、そういう関係になったってことでええんやな？

戦闘

 前述したように、このゲームで楽をしようと思ったらレティシア姫の持っているスキル･ド根性姫様が大活躍する。しかも序盤から手に入るお手軽さ。スキルレベルを最大にするとレティシア姫の防御力を捨てるかわりに経験値を倍にするのが特徴だけど、すぐにレベルが上がるので、難易度ユニバースならそんなに困らなかったし通常戦闘くらいで沈むこともなかった。ボス戦は流石にあれなんで、一旦外しつつ倒す直前につけ直して経験値をがっぽり貰うまでがセオリー。
 また、中盤まではアベラルドの路銀の足しでの金策もちゃんと機能させれば、アイテムクリエイションガチ勢でない限りは本編中で困ることは全然ない。

 戦闘で使ったキャラはほぼレイモンドのみ。他のキャラも使ってたけど、ワンパンで敵を倒せるお手軽さが魅力的すぎてねぇ。最初から最後までボルダー･クラッシュ連発してただけだった。
 一応補足しておくと、スターオーシャンは技1つを擦るだけで十分だからおかしくはない。5は言わずもがなだけど、3だってリフレクト･ストライフとかプルート･ホーン連発してたし。まぁ、まだ3は他の技も普通に使ってたけど、5と6は技1つあれば十分になっちゃったのがねぇ。んで3ならフェイトやクリフ、ネル、マリアを主に操作してたけど、6はレイモンドだけでええか、になったのもねぇ。

 だからといって戦闘は退屈というわけではなく、DUMAのおかげでグラビティ･デイズのような無重力アクションができたり、シールドを張ってダメージ軽減したりと、ワンパターンにはなりにくいシステムが導入されていてそこは〇。まぁ、レベル上げすぎたらDUMAで突進してボルダーで殴って終わり！というワンパターンになるけど、そこはご愛嬌。ガチ勢は定番の裏ダンやってということだろう。

 

キャラクター

 ほぼ皆が大人びた思考をしており暴走してかき回すようなイライラするキャラは1人もいなかったので安心してプレイできた。主人公のレイモンドが艦長という責任を担ってるし、レティシア姫も王女様だから国の代表としての責任を全うしてるし、何かしら皆も上の立場から子供みたいなことができないのもある。

 造形はすごく人形っぽく見えるけど、要所要所ですげーと思ったところも。1番は髪かな。ニーナが加入したときに風で髪のなびいた描写がサラサラで1本1本描いてるのかと思うくらいに丁寧で細かいからホントに凄く感動した。そして全体的にあきまん氏のイラストを忠実に再現できてとても好感を持てた。

 たまーにアンドロイドのエレナの人間くさいのはどういう仕組みだろうとは思ったけど。DUMAはまぁまだ納得するけど。

 あと驚いたのはチチユレガアルことか。ホントに驚いたよ。そして悲しいのはカメラがローアングルでは撮れないこと。正確にはカメラを下から見上げるような角度にすると上半身しか映らんようにされてること。･･･いや、キャラ造形はエ〇いけどパンツスタイルだから制限する必要ないように思うんだが。ムービーではローアングルからのシーンだってあるのに。フォト機能もないから、カッコいいスクショが撮りにくいのはマイナスかな。

アイテムクリエイション

 やり込めば楽しいけど、基本的には運要素があるため、自分の欲しいものが出るまで根気よく待つことに。その分、見返りは確かに大きい。実際、奇跡的に1個だけ賢者の石が出たときはビックリした。以後、賢者の石作成を何回かチャレンジしてみたけど出てこなかったし、確率は低めかな。まぁ、ネット見てみるとクリア後にショップで高値で売られるようになるらしいから、やり込みたい人向けか。

音楽

 いつもの安心安定の桜庭節。コレクターズエディション買って良かったぜ。まぁ、しばらくしたらサントラ単品で出るだろうけど、お布施と思って。

サブクエ

 ここは少し不満が。まぁ、RPG定番のお使いクエストなんだけど、どこに行けばいいか分からなかったり何が必要か明確にされないことがあって面倒くさかった。物探しはまだDUMAのスキルで見つけられるけど、食事しないと出ない敵てなんだよ、事前情報ないよね？
 あとアズベルトの路銀の足しで金策は間に合ってるため報酬金が少なく感じるからやらなくてもいいように思えるけど、アイテムクリエイションに必要な重要なアイテム等を貰えることがあるからおざなりにできない。この報酬もクリアしないと分からないのも不親切すぎる。

 クエスト系はともかく、ミニゲームのソーアは凄く良かったかな。似たところでは囲碁、駒がプレイヤーに攻撃して0になるまでやる部分は遊戯王、それらをミックスした感じ。ただソーアができるNPCの段位を話しかけるまで分からないのは不便だった。頑張って上から2番目までの段位までやり込めたくらいに楽しめた。

総評

 前半はストーリーのせいであまり良い印象が持てなかったけど、後半はそれなりに持ち直したから何だかんだ面白かった。ただ、メタスコアが70くらいなのも妥当な部分ではあると思う。それでもアクションで求められる操作はそんなに多くないから窓口は広いゲームかと思った。スクエニ製のアクションRPGしたいと言われたら、まぁまぁお勧めできる。トライエース復活作として相応しいゲームかな。次回作どうするんだろね。