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奥手な僕が、初めて女子とLINEをした。

これは僕(ゆーみな)が高校1年生の時の話。

僕は中学の頃から奥手で、男子友達はいたけど女子との関わりはほとんど無い。

そんな僕も高校生になって、「よし!高校では積極的に話しかけて彼女を作るぞ!」と活き込んでいた。

高校入学当日。

入学式が終わり、自分のクラスに入ったらもう既に人が沢山いた。

みんな初対面同士ばかりで、何だかぎこちない雰囲気。

先生が入ってきて、一人ずつ自己紹介をしていったがみんな無難にやり過ごしていた。(たまに笑いを取ろうとして、大滑りしてる人もいた)

高校入学後、初めての友達

僕は友達作りが苦手だったが、頑張って話しかけて一人友達が出来た。ノブヒロという友達だ。

ノブヒロは、軽音部でボーカルとして入部することを決めたが、僕はどの部活動に見学してもピンとくるものが無い。

ノブヒロは僕に、「やりたいことないんだったら、取り敢えずバイトしてみたら?」とアドバイスをくれた。

結局ノブヒロのアドバイス通り、コンビニでアルバイトをすることになった。

僕意外のみんなは部活動に入っていたため、それぞれの部活動で友達が出来ていて、僕だけ取り残されたような感覚。

「このままじゃ高校でも彼女が出来ないかも…。部活動以外に、何か学校で頑張れるものないかな。」

そう思っていると先生から、こんなアナウンスがあった。

「そろそろ高校最初の定期テストが始まるぞ。ちゃんと対策しろよ。」

僕は思った。「これだ!」と。

定期テストをきっかけに始まる”まさかの出来事”

そう思った僕は、2週間前から定期テストの勉強を始めて、ついにテスト当日。

「そこそこ出来たかも。結果が楽しみ!」

そして次の日から、テスト結果が次々と返却される。そしてついに、テストの順位発表日が来た。

・・・僕は、学年13位。クラスでは1位の成績だった!

とても嬉しかったし、ノブヒロや周りのクラスメイトからも褒められた。でも別に女子から話しかけられるわけでも、ちやほやされる訳でも無かった。

その時僕はふと思う。「あれ、成績良くても女子からモテないんじゃ…。」

そう思っていた日の夜。僕のスマホが鳴った。LINEだ。

普段高校の友達とは別にLINEしないし、地元の友達とのLINEもそんなに頻繁じゃない。

「誰だろ。」

そう思ってLINEを開くと、なんとクラスの女子からLINEが来ていた。

「?!」

僕は今までグループLINE以外で女子からLINEが来たことなかったので、めちゃくちゃ嬉しいと同時にかなり驚いた。

恐る恐るラインを開くとこう書いてあった。

「急にごめん!グループLINEから追加した!同じクラスのサラです。よろしく!」

クラスで話したことは無かった子。なんでこの子が僕に連絡をしてきたか分からず、思わず聞く。

「よろしく、サラさん!クラスでまだあんまり喋ったことなかったね。何か用事があったん?」

すると、サラさん。

「ゆーみなくん、今日のテスト返しでクラス1位やってんやろ。私、実は2位やってん!」

なんとこの子は僕がテストで1位だったことをきっかけでLINEをしてくれたのだ。

毎日のように続くLINE。来ない日の不安。

そこから僕とサラさんは毎日のようにLINEをするようになった。

・次のテストの話
・アルバイトの話
・中学の時の話

僕は毎日LINEをするのが楽しくて楽しくてたまらなかった。

たまに連絡が遅いと、「返信返ってこない…。なんか変なこと言っちゃったかな…。」と不安になる。

そんな日々が続く中で、1つだけ違和感があった。

それは、”学校で会ってもお互い全く喋らないこと”だ。

どんなにLINEで仲良く話していても、学校ではお互いに話しかけようとしなかった。

少しずつ頻度が減りつつもサラさんとLINEを続けて半年が経つ。

3回目の定期テストの結果が返ってきたある日。

僕は2回目のテストでもクラスで1位を取れたのだが、なんと3回目にして初めてサラさんに負けてクラス2位になった。

その放課後先に教室を出たノブヒロと一緒に帰ろうと教室を出ようとしたときに、後ろから肩をトントンとされた。

振り返るとサラさんがいた。

教室の窓から差し込む夕日をバックに、笑顔で彼女は僕にこう言った。

「惜しかったね。今日は私の勝ち!」

そう言われた僕は驚きや悔しさよりも、彼女の笑顔に夢中になっていた。

その時はじめて気づいたのだ。僕は彼女が好きなんだと。

彼女は言い終わると、そそくさと教室を出て友達と帰ってしまった。

僕は呆然と立ち尽くしていた。

高校1年の終わりと、クラス替え

その後もたまにではあるが、サラさんとのLINEは続いていた。しかし情けないことに僕から彼女へ話しかけることは最後まで出来なかった。

そしてそのまま高校1年生が終わり、2年生で別のクラスになった途端、お互いにLINEをすることは無くなった。

「僕が一度でも勇気を出して話しかけていたら…。」

何度そう思ったか分からない。そして僕の高校初めての恋は終わった。


そして高校2年生。ノブヒロとも別クラスになった僕は、”ぼっち”になった。

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