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絵日記|ゴロゴロいわないねこもいる

ねこのゴロゴロを聞いたことがあるだろうか。ねこが好きならばいつまでも聴いていられるあのゴロゴロ音。あの周波数は人体にもいいらしく、骨折が早く治るとか血圧が下がるとか、そういう説も見たことがある。(本当…?)

思い返すとこれまで接してきたねこたちはよくゴロゴロいうねこばかりで、わたしはその音を聴くたびに幸せでたまらない気持ちになっていた。もしかしたらわたしも気づかないうちにあの音に健康にしてもらっていたのかもしれない。とにかくわたしは、ねこというのはちょっと撫でたらみな簡単にゴロゴロいうものなのだと思っていた。ねこメンバーを迎え入れるまでは。

ねこメンバーはゴロゴロいわない。どんなにリラックスしているときでも、撫でて欲しそうにすり寄ってくる時も、無音。甘えたがったり遊びたがったりするとなぜか人間の指をくわえてしゃぶりまくるという奇行(まじで奇行なので変態のねこに育ってしまったんじゃないかと心配している)があるにはあるけれど、そういうときも無音で無言。えさがほしいとか、ドアを開けよとか、おれのトイレを見ろとか、そういう要望があるときは大声で鳴き続けるけれど、ゴロゴロいうことはない。なんでもそうだけど、ねこも人もそれぞれだな〜と思う。

ここまでで「メンバーはゴロゴロいわない」と言ってきたけれど、ごめんなさい、本当はメンバーがゴロゴロ言う場面がたったひとつだけある。寝室の無印良品のマイクロファイバー毛布(深緑)の上だ。どういうわけかこの上だけでは狂ったようにゴロゴロいい、毛布をなめ、ふみふみし、甘えまくる。メンバーを家に迎え入れたその日からそうだった。たぶん完全に母親だと思っているんだと思う。同じ質感のひざかけ的なものを探しては買い与えているんだけれど、どれもこの毛布ほどの効力を発揮しない。毛布、そろそろメンバーに譲ってあげたほうがいいのかもしれない。わたしのなのに…… 気に入っているのに……。

余談ですが、毛布にひとしきりゴロゴロと甘えたあとになぜかドヤ顔で人間にすり寄ってくることがあって、その瞬間がめちゃくちゃかわいいです。なんなんだろうあれ。自慢してるのかな。


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