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アリス・ウィズ・ラビットワークス

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アリスの買っていたペットのウサギ。アリナの後をついていくと、そこはうさ耳獣人の世界、ラビティアだった?!うさ耳もふもふ系ノベル始まります。
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2019年12月の記事一覧

第9話 アリナとアルコールは混ぜるな危険?

第9話 アリナとアルコールは混ぜるな危険?

 男装したアリスの姿にだいぶ慣れたのか、アリナのよそよそしい仕草は次第になくなっていた……
 アリスも交えた掃除は、佳境を迎え。厨房にあたる場所の棚の整理に入っていた。
 前の住人の持ち物や、調理用具などがそのまま残され、少し手入れすれば十分使えそうな代物がいっぱいあった。

「うわぁ。これ、本当に使っていいんですかね? ラフィア……」
「いいらしいわよ。前の住人が置いていったらしいから……」

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第8話 準備とコスプレ?

第8話 準備とコスプレ?

 王城の応接間では、用意された書類にサインをするアリスの姿があった。文字は違うものの、ここにサインするということだけは分かったアリスだった。

「クラリティアの文字と似ているんですね……」
「えぇ。我々の文化の基本になっているのは、クラリティアの文化でもありますからな」
「なるほど。結構、クラリティアとラビティアって、深く絡んでいるんですね……」
「えぇ。我々の根本の技術は、クラリティアからもたら

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第7話 王女とカフェ

第7話 王女とカフェ

 来賓室に通されたアリスは、その豪華さにたじろいでいた。
 西洋風の豪華なつくりの王城は、国王の城といった形のデザインで、こういう場所になれていないアリスにとって、どうしていいかわからない状況になり始めていた。

「アリス様」
「は、はい。な、なんでしょう。王様……」
「そんなに、かしこまらんでください。アリス様は、国賓待遇なのですから」
「そんな、国賓待遇なんて。おそれおおい……」
「いえ。アリ

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第6話 二人の王女と王都

第6話 二人の王女と王都

「王女だったのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 アリスの絶叫は、山々に挟まれた峠道に響き渡った……

「ご、ごめんなさい。王女だと思ってなくて……」
「い、いいよ。もう……」

 ラティアの後ろに隠れ、ひょっこりと顔を出すラフィアは、明らかにアリスのことを警戒していた。

「待ったく、あんたはほんとモフモフに目がないなぁ……」
「アリナぁ~癒して~」
「だから、抱き着くなと……」
「えぇ~」

 

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第5話 需要と供給?

 アリスはラティアに、改めてお願いされていた。
 それは、アリスにしかできないことで、アリス以外には務まりそうにはなかった……

「それは……『抱擁』です。」
「ほ、ほうよう?」
「えぇ。私にやったように、疲れた兵士の相談役になってほしいのです」

 相談役という役職に、アリスは自分にできるのかどうか不安になってくる。でも、考え方次第では、アリスにとってはご褒美に他ならなかった……

「もふり放題

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