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文劇3がとんでもなかった話

初めに  このnoteは舞台『文豪とアルケミスト 綴リ人ノ輪唱』のネタバレしかない記事です。何なら前作、前々作の内容にもずかずか踏み込むのでまだご観覧いただいていない方は「とんでもねぇんだな」って事だけ理解して閉じてください。ご観覧後にふとまた読みに戻って下さったらちょっと嬉しいです。 軽い気持ちで観るもんじゃねぇ 2020年9月12日13時05分。運命の始まりである。この時の私はまさか自分が約2時間半後に泣き崩れているとはこれっぽっちも思っていなかったわけである。  今

    • 「母を死なせても構わない」と同意した日の事

      前提として意思確認書、という名称が一般的に使われているかどうかは知らない。 そいつはいわゆる「もう手の施しようがない状態になった場合、延命処置を望むかどうか?」と確認する為の同意書だ。悪性リンパ腫を患った母もそれを事前に書いていた。 母は延命処置に関してはかなり否定的であったし、彼女の強い要望もあったので家族間で「そうなった時には覚悟をしよう」という話で事前に決まっていた。 ところで、この同意書。全ての病院がそうなのかは知らないが、母の入院していた病院では家族が記入する

      • 一億総アイドル時代

        僕がまだ社会学を学ぶ学生だった頃の事である。 その頃は情報化社会を議論する際に「インターネットの登場によって一億総マスコミ時代が来る」という認識があった。インターネットを通じて個人が情報を不特定多数の人に発信できる時代が来たのだ、という事だ。 マスコミュニケーション効果について論文をしたためた事があるので、マスコミュニケーションの変遷とインターネットの登場による発信者と受信者の関係性についてはわりあい理解していた方であると思う。その上で、やはり当時のゼミ仲間達と情報化社会

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