見出し画像

【嗜好音楽 #4】東京カランコロンの「いっせーの、せ!」に救われた東京生活

今回は、昨年惜しまれつつも解散してしまった東京カランコロンの楽曲から一曲。

東京カランコロン「いっせーの、せ!」

個人的な話になりますが、僕は4年ほど前まで東京で仕事をしていました(今は札幌にいます)。元々北海道出身で、大学までは北海道にいたのですが、就職を機に東京に出たのです。縁もゆかりもない、当然友達なんて1人もいない東京に単身就職し、毎日孤独を味わっていました。そんな日々に希望の光を差してくれたのが、東京カランコロンの楽曲たちです

東京に引っ越して一年目の話です。当時、北海道の友人が某バンドのライブに行くため、東京にやってきました。久々に再会した友人と、二人でお台場に出かけました。出不精な僕は絶対に一人では行かない地です。ブラブラとウィンドウショッピングを楽しんだあと、友人はライブへ。ライブ後にまた合流するため、僕は2時間の暇を潰すべく、再びブラブラとお台場を歩いていました。その時、たまたま行ったお台場ヴィーナスフォートのヴィレッジヴァンガードで、この曲のMVが流れているのを目にしました。

流れてきた音楽は、とても新鮮でした。
楽しくて、新しくて、優しくて、それでいてここから始めるぞという決意を感じさせる強いメロディー。男女のツインボーカル、可愛い音色の鍵盤、複雑なギターフレーズ、指板の上を縦横無尽に駆けるベース、力強くも細かいドラム、そして絶妙にお洒落なMV(これ、重要です笑)。僕は一瞬で心を持っていかれました。それは"新しい好みの音楽に出会えた"という単純な感覚ではなく、"北海道から引きずってきたもので埋め尽くされた憂鬱な日々に、東京の新しい風が優しく吹き込んできた"、そんな感覚でした。

僕はこの楽曲が入ったアルバム「We are 東京カランコロン」を衝動買いしました。そのアルバムの一曲目に、あのMVの楽曲は収録されていました。どこがサビなのかもよくわからない構成だけど、ものすごくキャッチー。
後の「16のbeat」という楽曲に、こんなフレーズがあります(この曲も大好きです)。

ややこしいアレンジ、難解なフレーズ、僕にぴったりだ

まさにそう。
ややこしくて難解。でもド直球。だから難解。でもド直球。

そこからは新譜が出るたびに即購入。インストアイベントにも行きました。おかげで、その後4年ほど続く東京生活を象徴するのは、東京カランコロンの音楽になりました。今でも思い出す、東京での楽しかった記憶のBGMは、東京カランコロンの音楽です

数年前、札幌で行われたライブを見に行きました。
それが最初で最後の東京カランコロンのライブになってしまいました。
でも、あのライブの最後の最後、予定にはなかったようでしたがアンコールで「いっせーの、せ!」をやってくれたこと、本当に嬉しかったです。(という記憶があるのですが、どこにもセットリストの情報がない・・・あれは幸せな夢だったのかしら?笑)

今でも、何か不安なことがあったり、前に進めなくなりそうなときは、この曲を聴きます。不思議と心が開けて、世界がカラフルに見えてくる気がします

残念ながら解散してしましましたが、たくさんの素晴らしい楽曲を残してくれました。何様だと言う感じですが、心からありがとうございましたと言いたいです。

東京カランコロン。
ありがとうございました。
そして、これからもお付き合いよろしくおねがいします。
ずっと大好きです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?