りんごの花ほころび

春が来たというと、林檎の花を思い出す。わたしの育った地域はリンゴの産地で、比喩ではなくリンゴ畑の中に学校があった。
わたしの家は桜の名所の中にあったので、むせるほどの桜と一年を過ごしていたのだけれど、本当の春は林檎の花が咲いてからなのです。

観念としての春は桜かもしれないけれど、本当に肌で感じる花は林檎の花だったと思う。赤みのある花びらに包まれた白い花びらをうつむき加減で咲かせる林檎の花は、とても美しいものだ。知る人は多くないけれど。

林檎の花ほころび 川面に霞たち
君なき里にも 春は忍び寄りぬ

まさにカチューシャの歌のような光景。

こんな歌です。(チャランポ・ランタン)

日本人はなぜかロシア民謡とかイングランド民謡とかを自国の歌のように愛好する節があって、どこかつながりがあるというか懐かしさを感じる血が騒ぐのでしょう。

でもこれ、ロシアの軍事色が強い曲で、YouTubeにはもうすごい見てるだけで面白いものがたくさんある。

ではここから、ゲシュタルト崩壊を促すカチューシャをお見せしたいと思います。

まずは金髪ロシア美女が、足の長さを見せつけてくるバレエ風のコサックダンス。王道な感じのカチューシャです。

おみ足が長ごうございますね…。

美女売りばかりが目立つとおもいきや、少女に軍服を着せて歌わせるのもロシア軍は好むようです。

小さいのに、ほとばしる大物感…客の煽り方とか、堂に入っている。あんまりかわいくないところがもう逆にすごい大物っぷりを押し出していて…

なんなの、本当は60代の大御所なんじゃないの。演歌の大物的なこの安定感、なんなの。

かと思えば、美少女が軍の合唱団をバックにつけて可憐に歌うとか。

全員客席が孫を見るような目。最後の敬礼の時、後ろにいた指揮者がピッと敬礼してしまうところが個人的なツボです。

そろそろカチューシャゲシュタルト崩壊がおきてきましたか?
じゃあ、もうちょっと、ひたすら踊り続けるやつもどうぞ。

パンツみえそうで見えないあざといアーミー!

と思ったら、銀座線!日本人この曲大好きだから!

ほらほらガルパンで知ったという若者もおるかね?わたしは観てないけど。


あ、この床洗浄機、草競馬も歌います。


君なき里にも 春は忍び寄りぬ……

つよく生きていきたい。