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奄美大島ひとり旅レンタカーなし(前編)

なぜ私が南の島にいくたびに寒波が来るのか教えて欲しいです。
寒いのから逃げようとしたのに、今季一番の寒波が下りてきて、九州地方も積雪というタイミング。奄美大島に到着するのも強い向かい風のせいで飛行機はだいぶ遅れました。

なにせついたその日にあられが降ってきた。
なんてこった。あったかい場所に行ったつもりだったのに!

それでも海はきれいです。
(この情景は雨が降ったりやんだりで気温が11度ほど。寒い)

小石が入って、岩がえぐれていく。

なんたる透明。

もはや召されるんじゃないかという朝の空。
天使のはしごかけ放題、チンダル現象大セール。

さて。今回の奄美大島は、いろいろと追いつめられた私が「アマミノクロウサギに会いたい」と突然言いはじめて狂ったようになり、大嫌いな飛行機をひとりで予約してしまったというところから始まります。

出発前は、正直なんでこんな旅行決めちゃったのだろうと大変後悔というかストレスというかをより強く積み重ねる事になったのですが、着いたら着いたで寒い!聞いてない!
あと、いろんなツアーを予約したもののどこも「開催できるかわからないからあとで連絡する」という曖昧な返事で、出発日はブチ切れながら空港に向かっていました。

奄美大島にレンタカーは必須

奄美大島に電車はありません。バスはありますが、1時間に1本レベルで、いきたい場所の近くに降りられるわけでもないです。

それでも免許が輝かしいペーパーゴールド化してしまったので、バスとタクシーしか手段がありません。
でもそれなりに何とかなりました。ちょっと損はしましたけど。

コツは、まずしまバスというバス会社のサイトで時刻表をプリントアウトしておくこと。ちなみにサイトは全然使えません!
webではどうにもなりません。

あとは、予約先に連絡して迎えに来てもらうという手を何度も繰り出しました。「レンタカーがないので、近くのバス停まで行く」というと大抵迎えに来てもらえます。
事前に電話して聞いてみるのが一番確実です。

バスは、けっこう高いです。が、1日券などはあんまり使えませんでした。なにせ1時間に1本ですから、効率悪すぎます。

あと、真夏の暑い時期もきついなと思います。照り付ける中で待つのムリじゃないですかね。冬場だから何とかなった感じです。

歩きでカバーできるかなと思ったんですが、これも厳しい。3キロくらいどうってことないと思うんですが、起伏が激しいのと、歩道がまずないのとで、よく考えた方がいいなという感じでした。歩けない事はないです。
夕方以降はハブに注意だそうです。注意って言われても、正直どうしようもないです……
「噛まれたらどうなるんですか?」
「死にます」
「………」

奄美でやりたいこと一覧

①アマミノクロウサギに会いたい
子供の頃からの絶滅危惧種として名をはせていたアマミノクロウサギ。見れるらしい。ほんとかな。という事で、ナイトツアーに申し込み
ご予算:7000円程度

②田中一村美術館
日本のゴーギャンなどとも言われたりする日本画家。東山魁夷などと同じ世代で、彼らと同じように画壇を支えていく人材と目される神童だったのに貧しさや病気などで中央画壇には残らず、なぜか奄美大島に来て絵を描く。
webのある今の時代にすごくウケのいい絵柄だと思う。実際とても人気が高い。私は若冲に次ぐ展覧会待機列製造メーカーになると思っている。その田中一村の作品を観に。
ご予算:620円

③ホエールウォッチング
1月~4月くらいまでクジラが見れるそうです!知らなかった!タイミングいまじゃん!
ご予算:5000~8000円

④山羊乳ソフト
沖縄も山羊有名だけど、奄美大島にもあるのかー!シェーブルみたいな癖のあるミルクなのかな、ソフトクリーム食べたいな。

というラインナップでございます。


まずは山羊乳ソフト

空港からも近いそれいゆ農園さん。カフェは11時からと看板が出ていたのですが、ちょっと早い時間に覗いたら「どうぞ」って言ってもらえました。すごく寒かったので助かりました。
http://amamikke.com/868/

猫しかいない素泊まり宿をチェックアウトして、朝ご飯はこちらのベーコンエッグバーガー。バンズに山羊乳をつかっているらしくて、普通のバンズよりふっかふかで少し大きめ。軽いのでスッと食べられます。

そして憧れの山羊乳ソフト。
あまりに寒かったので「カップに半分くらいでいいです!食べきれずに捨ててしまうのはもったいないから!」とお願いして、半分サイズにしてもらいました。味はシェーブルっぽいのかと意気込んでいたら、そんな事はなくてすごくさっぱりしていましたよ。ちゃんとミルキーだけどさっぱり。
私はシェブルー(山羊乳チーズのシェーブルのフロマージュブラン、ちょっとヨーグルトっぽいシェーブルチーズの銘柄。ジャムをかけて食べると大変美味しい。酸味があるけどコクがあってクセは控えめ)っぽいのを想像していたんだけど、そういうのは全然なく、大変優しい。
トッピングもいろいろできて、私はタンカンの蜂蜜マリネをかけました。

養蜂もしているという事だったけど、とにかくひどい雨だったので見に行くのは諦めて、裏庭にいる山羊を見てきました。
犬のすももちゃんとよもぎちゃんも大変かわいかった。

「今は冬なので山羊乳自体はおいてないんです。春になって子ヤギが生まれたらまたお乳が出るから」
そうだ、当たり前だけど子供を育てるためのものだもんね。無尽蔵にある訳じゃないもんね。当たり前なのに、忘れてワガママになってしまうものです。
山羊も牛も、乳を分けてくれてありがとう。

最寄りのバス停まで徒歩5分くらい。荷物を引きずっていても対応可能な距離と舗装道路でした。

ちょうどサトウキビの刈り入れが始まっていて、あたりの空気には不思議な甘い香りが漂っています。
サトウキビ畑はパッと見ると単なる荒れ地にススキのようなものがはえているだけにしか見えないので大事に手入れされている感じが全くないのだけど、よくよく見ると土の様子などは手を入れている感じがありました。

このバス停で待つ事数分(めっちゃ寒い!)、定刻を少し遅れる程度でバスが来て、名瀬市街地へ向かいます。
女性の運転手さんで声がいい人で、そうだ島唄で鳴らしている土地だったと思いいたった次第です。

つづく。

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つよく生きていきたい。