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映画「人生フルーツ」を観て想ったこと。本物に、華美な装飾は要らない。⌇現実とスピリチュアリティの間で 𓂃 𓈒𓏸


恵比寿ガーデンプレイス



初めての野外映画、
ずっと観たかった「人生フルーツ」。

私の周りの、感性がとても素敵だなあと感じる人たちが、みんな好きだと言っていたから、いつかずっと観てみたかった。

でも、2016年に公開されたその映画は、今は動画配信はされておらず、不定期の自主上映会でのみ、観れることになっている。

たまたま、恵比寿で野外上映会があることを知り、心が高鳴った。そんな最高の演出で観れるなんて、もう絶対に行きたいと思って。

当日、この野外上映会を誘ってくれた友達と一緒に観に行ったのだけど、別件の打合わせをすることになっていたから、19:30上映開始の2時間半前には、恵比寿駅の東口改札で待ち合わせていた。そこから、本当はどこかカフェに入る予定だったのだけど、雨が降りそうだったこともあり、最初に場所取りした方が良いかもという話から、会場へ。

2時間前にも関わらず、既にけっこうな人が場所取りをしていて、驚いたのだけど、ちょうど一番前のど真ん中のスペースがポツンと空いていて、私たちはそんな特等席に座るつもりは全くなかったのだけど、引き寄せられるようにしてそこの場所にシートを広げた。

どのくらい前かというと、目の前に機材があるくらい、最前列。笑

どまんなか最前列


人生初の野外映画で、こんな特別な席で観れるなんて、神様にプレゼントされた気しかしなかった。「そこで、大切なことをしっかり感じ取りなさい」と言われたような気がした。

それで、ドリンクとか、食べ物とかを調達しに行こうと思って、周辺のお店をウロウロ。恵比寿ガーデンプレイスは何度か来たことがあったのだけど、友達が本当に詳しくて、短い時間で沢山のおすすめを教えてくれた!

「VERGE」というコーヒー屋さんで頼んだ、ラベンダーラテ。

つい2日前まで半年間のWEBデザイン学校に通い、卒業したばかりの私に、友達が奢ってくれた!感動しちゃう。超自然なそのプレゼント精神が、本当に素敵!

そして、地下のライフで夜ご飯を調達。お寿司とビビンバで迷った結果、どうしてもどっちも食べたくて、どっちも買った。笑 でも結局、お寿司でお腹がいっぱいになって、ビビンバは持ち帰ったのだけど。笑

映画みながら食べれるなんて、神。。


それで、今、個人的に人生最大のプロジェクトだと思っている話を友達に熱く語り笑、ぜひ一緒に成功させよう!という話で盛り上がり、こんな風に同じアツさで、同じ夢を追いかけられることが、その関係性が、とても嬉しかった。

そうこうしているうちに、上映開始時間に。
主催会社である「Kino lglu」代表の有坂さんが、冒頭のご挨拶をされたのだけど、「大雨が近づいてきており、機材を守るために、途中中止する可能性がある」とのこと。

私はもう心の中で(絶対に雨降らないで!!!)とめちゃめちゃ強く願っていたのだけど、きっとその会場に来ている1,000人強の皆さん全員が、同じくらい強く願っていたからなのか、結局最後まで大雨が降ることなく、最後まで上映を続けることができたという、奇跡。

やっぱり、人のエネルギーって通じるものがあるんだろうなあ。自然と連動しているというか。

ちなみに、「Kino lglu」さんは移動式映画館として、中学時代の同級生の渡辺さんと一緒に、2003年に立ち上げられたんだって。本当に映画愛の溢れるおふたりで、空気感がとっても素敵だった。




それで、最前列で初めての「人生フルーツ」を観た感想なのだけど(ようやく本題)、過小評価でも過大評価でもなく、ただただ、本当にただ、美しかった。

ドキュメンタリー映画ということもあり、通常の映画みたいに、意図的に心が揺さぶられるような「起承転結」があるわけではなく、映画自体は、ただ日常を切り取り、主役である87歳の妻と、90歳の旦那さん、ご夫婦の感性や生き方を描いているのだけど、それがものすごくリアルで、自然体で、例えば資本主義社会における「あのマーケティング」が、一切通用しない世界というか。うん、余計な装飾や過度な演出が、一切なかった。だからこそ、その夫婦の世界観が何よりも際立っているし、そこに存在する丸裸の美しさに、手で触れられるような、近さ。

そこで、私が大尊敬するYoutuberのヒカルさんが言ってたことを思い出したのだけど、「俺は本物だから、余計なものは要らない」と。Youtubeの世界で言うと、ごちゃごちゃしたアニメーションや無駄なテロップは必要ない。トークだけでいい。なぜなら、俺は本物だからと。

「人生フルーツ」を観ながら、その価値観やスタンスに感銘を受けたことを思い出し、ああまさにそれだ。と思った。

本物だからこそ、華美な装飾は必要なくて、ただただ、そのままで美しい。

それが本当に美しくて、涙が出るほど感動して、心に突き刺さるものがあった。きっと、私もこんな風にして生きたいと思ったし、こんな風な人で在りたいと、魂が叫んでいたのだと思う。

特に、中盤くらいで旦那さんが眠ったまま亡くなるシーンがあるのだけど、そこでさえ、極端な演出がなかったことに、通常の映画に慣れている私は、少し驚いた。

ただただ、カメラが回っているだけというか。

それで、その瞬間に、どうしようもない涙が溢れてきて、なんていうか、命の儚さもそうなのだけど、そうだよね、この世界って、私たち人間って、ただ存在するだけで、ただ生きてるだけで、十分美しくて、十分、感動するよねって。

それで、初めての野外映画で、ずっと観たかった「人生フルーツ」を、大好きな友達と一緒に観れたことに、胸がいっぱいになって、1時間ほどかけて帰宅したのだけど、いつもなら、その溢れる気持ちを24時間で消えるInstagramのストーリーに小さい文字で、何枚も続くような長文で、呼吸するようにアウトプットするんだけど。

なんかこの日は、もう私の中に溢れるこの気持ちは、Instagramのストーリーでは到底表現することはできない!と感じて、夜の23:00頃から、お部屋の片隅でYoutubeを撮ったの。

今日、「人生フルーツ」を観て感じたこと、好きだったシーン、何を得たのか、今自分が一番情熱を賭けたいプロジェクトへの想い、等身大の私で伝えたいこと。

私の情熱が止まることはなくて、気づいたらノンストップで1時間ほど経っていたと思う。背景は、白の壁。横には、白のクッション。

1ヶ月ほど前に、Youtubeを撮った時は、背景は可愛い方がいいかな〜なんて、青色のソファに、ブラウンの本棚に、グリーンを添えて、「それっぽく」したのだけど、「人生フルーツ」を観終わったばかりの私にとって、それは華美な装飾でしかなくて、私は自分のことを、自分から溢れるこの揺らぎない想いを、紛れもない「本物」だと思っているから、余計なものは要らないと、思った。

背景やその他の装飾ではなく、わたし自身を、わたしの真ん中に存在していることを見て欲しかったし、なんなら、わたしではなく、わたしが見ている先を、一緒に見て欲しいと思った。そして、私という媒体を通して、この世界の美しさを、絶望と希望が混じり合うからこそ美しくなるそれを、見て欲しかった。

今も、これからも、わたしが表現や創造を続ける理由は、それでしかないのだと思う。




それで、撮りたいだけ撮って、話したいだけ話して、本当に満たされた気持ちで眠りについたのだけど、そんな翌日は、大好きな本屋さんで、一日過ごすと決めていた日で。

「人生フルーツ」を描いた本があることを知っていたので、それを読んでみたいと思った。ちょうどお昼くらい、1冊は在庫切れだったのだけど、もう1冊は在庫を見つけて、開いてみたのだけど、やっぱりそこに描かれている文章も、想いも、全てが本当に「美しくて」。

昨日の映画の色んなシーンを思い出しながら、ひとり感動で、また涙が溢れてきた。なんて美しい作品なんだろうと。

それで、私もこんな風に、人の心を直球で突き刺すような、感動の涙が溢れて止まらないような、そんな美しい作品を生み出してみたいと思った。

実は、私はいつか、「自分の映画を作りたい」という夢があったのだけど、今回の「人生フルーツ」を通して、なんていうか、本気で実現したいと思った。思った、というか、決めた、と言う感じ。

実は、昨日、Youtubeを撮り終わった後に、今回の野外映画を主催してくだった「Kino lglu」の有坂さんと渡辺さんに、熱烈なDMをお送りした。笑

とても感動したこと、いつかこんな作品を生み出してみたいと思ったこと、映画が完成した時は、ぜひ野外上映をお世話になりたいと思ったこと。

やっぱり、何度思い出しても、あの外の風を感じながら、ちょっと梅雨気味に湿気を感じる温度を浴びながら、みんなが一つの映画に集中し、でもそれぞれが自分の内側を見つめながら、大切な人のことを思い出しながら、想いにひたって、感動して、涙が溢れて、目の目には好きな食べ物やドリンクがあって、なんていうか、全てが自由で。

野外上映会という、あの時間と空間で生み出される一体感や空気感が、本当に最高でたまらなかったので、いつか私も、自分の作品を上映したい。

そして大切な人たちに観てもらって、本当に大切にしたい気持ちを感じてもらって、最後には、溢れんばかりの拍手喝采を夢見るし、その時に感じる種類の「生きるよろこび」を、感じてみたい。

何十年かかるか分からないけど、その時までの過程を、楽しんで生きたいと思いました。

野外映画、めちゃめちゃおすすめです。



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