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音楽の杜がおススメする70年代洋楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする洋楽アルバム集
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2024年3月の記事一覧

Traffic「John Barleycorn Must Die」(1970)

60年代後半のUKロックシーンには欠かせない存在のトラフィック。トラフィックのアルバムはどれもクオリティが高いのですが、様々な音楽のフュージョン・・・という観点からいえば、今回ご紹介する「John Barleycorn Must Die」が一番様々な音楽を昇華して、自分達の音楽を作り出していると感じます。 トラフィックは1968年、セカンドアルバム発表後、デイヴ・メイソンがソロ活動に専念するため脱退。グループの中心的な存在のスティーヴ•ウィンウッドはエリック・クラプトン、ジ

Free「Highway」(1970)

仕事で福岡出張行ってきました~。 この職に就いてから初の福岡出張。以前何度か商用で福岡には行ったことがあるのですが、5,6年振りの福岡は活気がありました。というかインバウンド客がいっぱいいらしてましたね~。 飛行機から見た富士山等々を一番下にアップしておきます。 さて、今回はいぶし銀的なハードロックのフリーです。このバンドをハードロックというジャンルで括るのは多少抵抗があり、ブルースロックという方がフィットするような気がします。 バンドをやっていた方なら音の隙間が気になる

私の大好きなRaspberries

それは突然の訃報でした。 エリック・カルメン、享年74歳。それはちょっと早すぎるんじゃないでしょうか。 1980年のリバイバル・ブームでモンキーズを知り、そこから洋楽にのめりこんでいった私ですが、自然とベイシティ・ローラーズ、ビーチボーイズ、そしてラズベリーズへと聴き込んでいったのですが、特にエリック・カルメン率いるラズベリーズは大好きでした。 もちろんエリックのソロアルバム、特にファースト「Eric Carmen」、セカンド「Boats Against The Curre

Stephen Stills「Stephen Stills」(1970)

CSN&Yのメンバーのソロ作では最もよく聴くのがスティーヴン・スティルスです。その彼のファーストソロアルバム。1曲目の「Love The One You're With」があまりに素晴らしく、「このアルバムはこれを聴けばいい」と思い込んでいましたが、もちろんそれ以外の曲も素晴らしいですね。 当時のピープルズ・ツリーが楽しめる1枚。参加ミュージシャンはエリック・クラプトンにジミ・ヘンドリックス、リンゴ・スター、ダラス・テイラー、ブッカー・T・ジョーンズ。デヴィッド・クロスビー

Free「Free Live!」(1971)

ここ数週間はフリーをよく聴いてます。昔、このライヴ盤を聴いたとき、ものすごい物足りなさを感じたものです。当時はディープパープルやZEPを好んで聴いていたので、この音のスカスカな音楽に肩透かしを食らった感じでした。 でも最近、改めてフリーを聴き、この音の空間に非常に緊張感を感じるようになったんです。ジャズのリリシズム、緊張感にも似ているような気がします。 ハードロックはヴォーカルとギターに興味が行きがちですが、ここではベースやドラムもしっかり自己主張しており、4人がとても生き生

Jim Capaldi「Oh How We Danced」(1972)

気付けばもう3月も終わり…。今期もあっという間でした。油断していると歳のせいか(笑)、期の変わり目に気付かないくらいに時が流れてしまっているので、意図的に節目を感じないと気持ちの入れ替えが出来ませんね(苦笑)。 さて、今回のポストは前回のFreeからの流れを汲むものです。その意図に気付いた方はなかなかのマニアな方…。 今回の主役のジム・キャパルディですが、80年代洋楽をリアルタイムに過ごした私としては、1983年にスティーヴ・ウィンウッドのシンセが素敵だった「That’s

Humble Pie「Thunderbox」(1974)

4月6日のジェームス・テイラー来日公演参戦に際して、音楽愛好家の大先輩にチケットはお願いしていたのですが、そのチケットが到着して度肝を抜かれました。 東京ガーデンシアターって8千人収容のホールなんですが、その大きなホールのアリーナ、なんと1列目!!真ん前じゃないですか。しかもステージ正面区画の1列というプレミア級の席。周りに著名人が座るんじゃないかと、別の意味でもドキドキしております(笑)。 またJTのアルバムはご紹介するとして、今回は(全くJTとはイメージの違う)ハンブル

Marlena Shaw「Who Is This Bitch, Anyway?」(1975)

マリーナ・ショウが今年1月に亡くなられましたね。 私自身はそれほど彼女の音楽を聴きまくっていたわけではないのですが、ブルーノートのCDが999円で売られていた際に、本作を購入。 マリーナ・ショウってあまり意識して聴いたこともなく、このアルバムがどういった内容であるかも全く分からなかったのですが、「Feel Like Makin' Love」が収録されていたこと、デヴィッド・Tやラリー・カールトン、チャック・レイニー等が参加していたこと(このメンバーを見ただけで、音を聴かなくて