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音楽の杜がおススメする70年代洋楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする洋楽アルバム集
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2023年11月の記事一覧

Marc Benno「Minnows」(1971)

スワンプロックの名盤と称されているマーク・ベノのセカンドアルバム。 うねりの効いた南部系ロックを総称してスワンプロックと呼んでいますが、もともとは60年代後半にデラニー&ボニーやレオン・ラッセル等が広めたもので、これが当時のミュージシャンを虜にし、エリック・クラプトン、ジョージ・ハリスン、ローリング・ストーンズ等が強力なフォロワーとなり、スワンプロックが一種のムーブメントとなりました。 当時のスワンプ系バックミュージシャンとして、Bobby Womack (g)、Jesse

Les Dudek「Les Dudek」(1976)

急に朝晩寒くなってきましたね。つい先日まで、暑い、暑いと言っていたような気がするのですが、時が経つのは早いものです。 さてさて、今回は以前から気になっていた1枚。レス・デューデックのファーストです。サザン・ロックとAORを融合したアルバムとして有名で、参加ミュージシャンは後にTOTOを結成するジェフ・ポーカロ、デヴィッド・ペイチ、デヴィッド・ハンゲイト、他にチャック・レイニーやデヴィッド・フォスター等、スゴイ面子。そしてプロデュースはボズ・スギャッグスとくれば、聴かないわけに

Rod Stewart「Atlantic Crossing」(1975)

ロッド・スチュアートが骨太ロッカーとして、一番光り輝いていた時期の素晴らしい1枚。 「Atlantic Crossing」の題名通り、ジャケはロッドが大西洋を一跨ぎする洒落たイラスト。ビルはニューヨークでしょうか? 英国ロッカーのロッドはそれまでマーキュリーレコードから5枚のソロを発表しておりましたが、本作ではプロデューサーにトム・ダウドを迎え、メンフィス・サウンドを大胆に取り入れたサウンドを展開します。 メンフィスサウンドといえばブッカー・T.&ザ・MG'S。メンバーだった

James Taylor「JT」(1977)

本作は私の大好きなジェームス・テイラーのコロンビア移籍第一弾のアルバム。それまでの「Walking Man」「Gorilla」「In The Pocket」はAOR系サウンドに寄りで、NY系ミュージシャンを器用したり、プロデューサーをデビュー当時からの盟友ピーター・アッシャーからデビッド・スピノザやレニー・ワロンカー、ラス・タイトルマン等に変えたりと、様々な試みをしておりました。しかしJT的には心機一転、気持ちを変えたかったのか、契約更改のタイミングでワーナーからコロンビアへ