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音楽の杜がおススメする70年代洋楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする洋楽アルバム集
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2023年1月の記事一覧

Jeff Beck Group 「JEFF BECK GROUP」 (1972)

ジェフ・ベックの訃報は多くのロック・ファンに衝撃を与えました。多くの方は、最近までのジェフの元気な活動と訃報が全くリンク出来ず、困惑されたのではないでしょうか。 別途、また別のアルバムをご紹介したいと思ってますが、ここでは別ブログの過去記事を引用、ジェフの素晴らしさを紹介する形でジェフを追悼したいと思います。 (以下引用) 今は亡きコージーパウエルが大好きです。一聴してそれとわかるドラムサウンド、派手なシンバルワーク。どれも私が見本としていたドラマーでした。コージーの残した

Rolling Stones「Goats Head Soup」(1973)

今度はデヴィッド・クロスビーの訃報。2021年発表の「For Free」は、かなり素晴らしい作品でしたので、まさか彼が闘病生活を送っていたとは、全く知りませんでした。彼が関わった作品も多数あるので、またいずれ、ここでご紹介出来ればと思ってます。 さて、今回はローリング・ストーンズです。 本作は1973年発表の11枚目(英国)のアルバムで、ファンの間でも評価の分かれる作品ですね。名作「Exile on Main St.」発表後の北米ツアーを1972年7月に終え、休暇の後にジャ

Eric Clapton 「Slowhand」(1977)

70年代のクラプトンは非常に味がありますね。スワンプ、レイドバック、ブルース・・・。そのサウンドはとても豊潤で、どのアルバムも魅力的です。そんななかで、個人的に70年代のクラプトンで1枚のアルバムを挙げるとすれば本作でしょうか? プロデュースはグリン・ジョンズ。イーグルスのプロデューサーとして有名ですね。ひさしぶりの英国録音ということもあり、非常にリラックスムード漂う作品です。バックメンバーは「461 Ocean Boulevard」からの御馴染みのクラプトン・バンドの面々

Crosby, Stills & Nash「CSN」(1977)

デヴィッド・クロスビーが旅立たれた。彼のソロはかなりエッジが効いており、聴きづらいものもあったが、グループでの彼の立ち位置は、絶妙なスパイスで、なかなかいいものでした。 ウェストコーストロックを語る上では絶対外せない3人、デヴィッド・クロスビー、スティーヴン・スティルス、グラハム・ナッシュ、その3人がCSNとしてグループを結成したのが1968年。元バーズのデヴィッド・クロスビー、元バッファロー・スプリングフィールドのスティーヴン・スティルス。元ホリーズのグラハム・ナッシュ。

Carpenters「Passage」(1977)

ポップスが大好きな私は昔からカーペンターズが大好きなのですが、ちょっと敬遠していたアルバムがあります。それが彼等が1977年に発表したアルバム「Passage」です。このアルバム、実験的な楽曲もあったりして、ある意味問題作とも云えます。私の中ではあまり評価が高くないアルバムだったんですが、それでもカレンの歌声を聴くだけで落ち着きますし、このアルバムの中にも数曲、佳曲が収録されております。 この頃のカレンは拒食症を患い、体調は思わしくなかったようです。実際、1975年秋に予定

Bob Seger「Stranger in Town」(1978)

正確にはBob Seger & the Silver Bullet Bandと表記しないといけませんね。ボブ・シーガーは米国では大スターなのに、日本では全く知名度の低い代表格かもしれません。 私はほぼリアルタイムで次作の全米No.1ヒットのアルバム「Against the Wind」を聴いていたのですが、当時の私の感性には全く引っかかって来ませんでした(苦笑)。地味で泥臭いロックは、ポップス大好き少年には早すぎたようです。 本作は、そのビッグヒットアルバムの前夜祭的な、これま

The Knack「Get the Knack」(1979)

ザ・ナックと言えば「マイ・シャローナ」。あのシャープでパンキッシュなパワーポップが大好きです。でもあれほど大好きな「マイ・シャローナ」なのにナックの他の曲を知りませんでした。ナックを一発屋と称する記事を多く見るのですが、あれほどセンスある楽曲(「マイ・シャローナ」)を作ったグループなのになぜなのだろうと素朴に疑問に思ってました。 今回縁あり彼等のデビューアルバム「Get the Knack」を聴く機会があり、彼等の他の曲も聴いてみましたが、やはり一発屋と称するには勿体無いグル

Thin Lizzy「Black Rose a Rock Legend」(1979)

私のリアルタイムのシン・リジィは、既にゲイリー・ムーアやスノーウィー・ホワイトは脱退しており、当時はジョン・サイクスが新たにギタリストとして加入して制作されたアルバム「Thunder & Lightning」が発表された直後でした。 ですからシン・リジィの印象は、アイルランド出身というオリジナリティを発揮したバンドというよりも、ジョン・サイクスがギターを弾きまくる普通のハードロックバンドというイメージが先行しておりました。 でもゲイリー・ムーアが全ての曲に参加している唯一の