私が「デス・ストランディング」にかける想い

「お前は誰だ?」
「ファンの一人だよ」

 はい、というわけでこの記事はただのファンの一人の戯言と思ってお読みください。
 私と小島秀夫監督作品との出会いは10年以上前まで遡らなくてはなりません。ですがそこから話し始めるといつまでも本題に入れないのですっとばします。
 2015年12月16日。KONAMIを退社した小島秀夫氏は独立して個人事務所を設立します。それが「コジマプロダクション」です。

 最初は狭い貸しオフィスで4名ほどのスタッフが機材もなく自前のノートPCやスケッチブックにロゴを書いて制作準備をしていたそうです。
 そんな生まれたての赤ん坊のようなコジプロですが、設立からわずか半年の2016年E3(アメリカで開催される世界最大規模のゲームイベント)で新作のティザートレーラー(宣伝用の予告映像)を発表しました。

 動画を視聴すればその凄さをわかってくれると思いますが、あえて説明します。動画が始まってすぐ現れるのは砂浜に転がった蟹の死骸(人間の掌のように見える)、砂浜に足跡のようにつく手形、その先には素っ裸で倒れているノーマン・リーダスそっくり(本人の顔をキャプチャーしてCGで再現している)の主人公らしき人物、そして人間の赤ん坊。ノーマンは赤ん坊を抱きかかえ表情いっぱいに感情を表現する。だがいつの間にか抱いていた赤ん坊は消え、体中に手形の跡が。ノーマンが立ち上がると目の前の光景が視聴者にも見えるようになり、そこには大量の座礁した鯨の死骸。そして空に浮かぶ5人の人影(?)。これが最初に発表された『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』のトレイラーでした。ここまでが実写の映像ではなくゲームエンジン(この時点では借り物)で創られたCG映像であることが驚きを増します。
 映像だけなのに壮大な世界観やいかに普通ではないイメージが含まれているかはわかる。だがこの映像のどこがなにを意味しているのかがわからない。この映像だけではなにも読み解けない。そんな感想が世界中で溢れていました。なにがなんだかわからない。だけど面白そう。このトレイラーにはそれだけの魅力が秘められていました。
 そのE3トレイラーから3年後の2019年11月8日にデス・ストランディングは発売日を迎えます。ここまでの道中「本当に完成するのか?」「役者だけ豪華のがっかりゲーじゃないのか?」などという憶測が飛び交っていましたが、私は小島監督とコジプロのみなさんを信じて疑いませんでした。ここに至るまでも小島監督は多くのゲームを生み出してヒットを出し続けています。有名な「メタルギア」シリーズは言うに及ばず、実際の太陽光をゲームに取り入れた「ボクらの太陽」、「スナッチャー」、「ポリスノーツ」等の名作ゲームを創り出してきました。小島監督には30年以上のゲーム創りのノウハウと実績があります。才能は枯れるものと言う人もいますが、私には小島監督が枯れるどころかエネルギー溢れる生涯現役ゲームデザイナーにしか見えません。信者的な盲目と言われれば否定はできないかもしれませんが、小島監督のことは日本のゲームユーザーだけでなく世界中のファンが新作を待望しているのです。ニッチでマニアックな趣向ではなく、世界に通用するワールドワイドな才能の持ち主なのです。(こうやって持ち上げすぎるとまた嫌味を言われちゃうんですよね(;´д`))
 なにより、発売まで焦らすように情報を小出しにしてイベントごとに発表する重大で衝撃的な内容の数々は発売を今か今かと待ちわびるファンの心を捕らえて離さないのです。
 小島監督はTwitterで逐一制作進捗を上げてくれています。そこには小島監督の今まで築いて来た人との絆(ストランド)が次から次へとそれこそ世界中に繋がっていました。ゲーム中にもキャラクターとして参加するギレルモ・デル・トロ監督、ニコラス・ウィンディング・レフン監督、クリフ役のマッツ・ミケルセンとの交流、その他にも世界中の有名俳優や映画監督、ミュージシャンと撮った写真をTwitterに上げてくれました。そこには確かに小島監督がこれまで手と手を繋いできたストランドがあり、そしてそれを見ているフォロワーやファンともコミュニケーションをとって(言語で伝わらないことも画像や絵文字で伝えて)くれる小島監督の心の温かさがありました。それこそインターネット社会で人と人が簡単に繋がる一方で相手を平気で傷つける現代の悩みを救う道標となるのではないでしょうか。
 直接出会って話すことはなくても、SNSで、ネットで、ゲームで、人と人は繋がることができる。その神髄を『デス・ストランディング』は示してくれそうです。私はデスストを通して、世界中の仲間達とゲームで繋がりたいです。楽しみに発売日を待ちましょう。

TOMORROW IS IN YOUR HANDS.
人類は自由になった両手で、何をつかむのか。

 最後に、今日行われたイベントでTwitterに貼り付いて得た成果を載せておきます。11月8日に世界中のみんなと繋がりましょう!

デススト001


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?