よなよなの木

あの枝はその夜、若者同士が夢を語った。
その枝はある夜、恋人同士が愛を確かめた。
この枝はあの夜、一人の恋の終わりを慰めた。

どの枝も思い出であり
思い出されないほどの
たわいもない日常だった。


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