見出し画像

行ってきました!東ティモール〈渡航報告①〉

東ティモールの産地ツアー、無事に行って帰ってきました!直行便がないためバリを経由して5日間の渡航、東ティモールにいたのは3泊4日でした。
ではでは早速、学んだこと感じたことを徒然なるままに…

訪れた場所

エルメラ県レテフォホというエリアにて、3つの集落を訪れました。
エルメラは東ティモール国内でも最も生産量が多い県。県庁所在地のグレノからレテフォホに登っていく山道には「Avenida Kafé Ermera」(エルメラコーヒーロード)の看板が。誰が決めたのか、いつの間にか建てられていたそうです(笑)。
そんな名前がついており、収穫期にはたくさんのコーヒーを積んだトラックが行き来するにも関わらず、道の整備はまだまだ。車内で激しく縦に揺られながら、時に崖のギリギリを、砂埃を巻き上げながら上がっていきました。実はこの乾燥した赤みがかった土は県名の由来にもなっています。エルメラとは現地の言葉で「赤い水」の意味。雨が降るとこの乾燥した赤土が水と一緒に流れてしまい、それが赤い水のように見えることからこの名前がついたそうです。
空港から車に(縦に)揺られて3時間、そんな赤土の山間地・レテフォホに到着しました。滞在したゲストハウスの標高は1,400mくらい。朝晩は涼しく、美しい星空が見える場所でした。
(行った場所の話だけでこんなに長くなってしまってどうしよう。笑)

滞在したゲストハウスからの景色

東ティモールのコーヒー生産

今回の旅は、現地でコーヒーの生産サポートに入っている日本のNGOピースウィンズジャパン(以下PWJ)のスタッフの皆さんに案内いただきました。
彼らは東ティモール各地の農家さんたちと提携し、生産指導や品質向上のためのアドバイス、加工のための道具の提供などを行っています。今回私たちが案内していただいたのも全てPWJさんが提携する村でした。
農家さんたちがつくるのはパーチメントの状態まで。チェリーの収穫、選別、パルピング、乾燥の工程は村で行っています。できあがったパーチメントをPWJさんたちが買い付け、そのあとは港近くの大きなミルで脱穀、選別、袋詰めをして輸出のコンテナにのるという流れです。

村での最終段階のパーチメントはこんな見た目

各工程の様子

◆収穫
村によって圃場の様子もそれぞれですが、基本は鬱蒼とした森の中で収穫する感じでした。新しく植えられた木たちは樹間など気をつけられていましたが、生えっぱなし伸びっぱなしの木も多い。当たり前のように木に登って、長く伸びた枝の先のチェリーを器用に摘んでいきます。こんな感じなので当然みんな手摘みです。

◆パルピング
小さな手作りパルパーが村ごとに設置されていて、それを使って人力でパルピングしています。水をちょろちょろ流しながらひたすらハンドルを回し、タイヤを半分に切ってつくったバケツにパーチメントを受けていきます。
一つ目に訪れた村、レヌマタのドミンゴスさんはパルパー作りの名手。彼のつくるパルパーと同じ型のものがレテフォホ各地の村で使われていました。

◆発酵
穀物袋やタイヤバケツにパーチメントを入れて発酵を進めます。気温にもよりますが1~2日置いてミューシレージを分解させたのち、パーチメントを洗い、乾燥に向かいます。洗うタイミングで水に浮いてくる豆ははじかれ、日本向けの商品ではなくなるB級品枠として選別されていました。

穀物用のバッグに入れて発酵させる



◆乾燥
選別後の売り先ごとにビニールシートを変えて天日干し。定期的に撹拌をしながら水分値が18~20%程度になるまで乾燥させていきます。1週間ほどの村での乾燥を終えたら袋詰めをして、このパーチメントをPWJさんが購入する。という、ここまでが村での主な行程です。

◆最終乾燥~袋詰め
PWJさんがパーチメントを買い付けた後の工程は主にドライミルにて行われます。
村から集めたのちに適宜倉庫にて寝かせたパーチメントは広げて再度乾燥を行います。これによって豆それぞれの水分値をより均一に揃えてから選別をかけていきます。スクリーン選別、比重選別、比色選別とハンドピックを経て袋詰め。ミルのあるディリは港沿いの暑い気候のため、出来るだけパーチメントをここに置く時間を短くできるよう加工〜輸出のスケジュールを立てるのが肝とのこと。

ドライミルってこんなところ

とまぁ、ここまで書いてかなーーり長くなってしまいましたので一旦ここまで。
見てきて感じたこと思ったことは別記事に書きますのでよろしければ後編もご覧ください!!
後編はこちら↓

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?