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10/25の遊馬的心は【二日続けて演れる真景累ヶ淵】

今日の反省や工夫が明くる日に直ぐに試せる。こんな事はなかなか私の場合は無いのですがあるのだから、ぼんやりしていてはいけませんね。

今回の会は長い事続いているお蕎麦屋さんの会で前回今年の2月に初出演で評判よろしくなのか裏が返りましたので誠に有難い事です。なにしろしばらく呼ばれないと思って前回は二席とも全力投球でしたので、正直ネタに困るのです。
誰も演っていないとなると【真景累ヶ淵】になる訳ですね。もし出ているとしても『①宗悦殺し】か『③豊志賀の死】あたりでございましょう。それならば②とか④とか⑤が出来て面白いですかね、大変ですけど聴く方が。

どう見ても笑いに来ているお客様ですからね、マクラはいつもの圓朝師匠の話から真景累ヶ淵へ。
ダメなら二席目は他の噺なるように①中入り②の構成で。


場数は大事だと痛感しますね。昨日より落ち着いて宗悦親子の会話。
借金取りに出かけるだけなのだけど、ココで男親と自慢の娘二人の会話にならないか、地の文で二人娘の婚礼の為に貯めていると言ってみた。

酒に酔った深見新左衛門をどう演じるか、色々頭に浮かぶが出来ないもどかしさ。この時期は既に出世はおぼつかず、ダメダメ状態なのだろう。少し奥方に、宗悦との会話の中で言わせてみた。 

用立てした金の事で急に不機嫌になってしまうが、機嫌を取り直してもう一回宗悦に酒を勧めてみたりした。
ココで宗悦が金を返してくれるなら飲むとか言ってもよいかな。そうで無くては飲むわけにはまいりません!とか。

ここでネチネチと宗悦に言わせ、新左衛門も色々断るがとうとう黙る…ココに無言の間を入れても良かったか。ついに切れた新左衛門は止まらない、惣右衛門も斬られて頑張ったが3回斬ってトドメを刺した。そこまでするかというくらいに。

奥方様に下男の三右衛門を呼びに行かせてるいる間に宗悦から取り立てた金がたっぷり入る胴巻を奪い取り、コレがうまく出来ない。酔っていてもコレには気が回るのか??

いつもより落ち着いて三右衛門を脅した新左衛門。

そして
宗悦の亡骸を背負わされた三右衛門も喋らせてもみたけど、もっと出来るはず。

深川からお熊が女中として入り、お酌をさせる新左衛門、思い付きで顔を使ってみた。お熊を気に入った感じが出ただろうか。

ココから思い付きで顔を使うようになる。

お腹の大きくなり、臨月のお熊を表現し忘れたし、
勘蔵が一人で大変な所を出せなかった。

あんまを呼び入れる所でまた、怪しいと言いそうになり、『痩せぎすの坊主頭の怪しい…』と言ってしまった。また、痩せぎすと口では言いながら頭では小太りを想像してめちゃくちゃだ。


奥方には優しくスッと針を打ち、殿様には粗々しか肩を揉むそのあんまが宗悦になり、刀を持ち出して斬りつけ、宗悦の怨念を追いかけて隣の屋敷に暴れ込む形にしてしまった。
ココに来ると楽をしたくなる。

この後しばし、宗悦の怨念に悩まされる新左衛門はいつ演れるのか?
ココはしっかり出来るようになりたい。

表向きには出来ないので内々で奥方野辺の送りを済ませて、その間にお熊が女の子を産み落とした晩、その日は朝から雨がシトシト降っておりまして、新左衛門が酔っ払って手水場へ行くと

「殿様…」「誰だ?」「お忘れですか、私宗悦でございます」「おのれまた出おったか!えい!」「返してくださいお金を」「うるさい、えい!」「私のお金、返してくださいよ、ねえ、殿様!」「うわーえい!!、待て宗悦!、待て!〜」

と隣の屋敷に暴れ込むという場面がすっかり抜けてしま。

いつもいつのまにかひっそりとお熊は女の子産み落としているのです。
お熊は深川へ勘蔵は新吉を預かり下谷大門町へ。

ココで中入り。この話、ココから《ますます》面白くなる所ですが、この続きは中入り後に申しあげる事に致します。《》が抜けた。

中入り後、
とんでもないない噺を聴きに来た思ってらっしゃいます?と聞いてしまった。そんな事はないというので、お園新五郎へ。

新五郎がかなりフニャフニャになり過ぎたかな。
下総屋惣兵衛はいつもより落ち着いていた。

思い付きのお園が新五郎の教育係にさせてみた。教育係…他に言葉が思いつかなかった。
ココでこの役は三蔵でも良かったかなと思う。この後の関わりにもなるので印象付けたい所。

お園が風邪をひき看病人を誰かやってくれないか?と聞いて「はい!」と新五郎に手を挙げて返事をさせてみた…恥ずかしいが、なんとかお園に関わりたいという一心。

酔って告白、ココも言葉だけだとイマイチ間がもたないので顔を使った。…というより困って自然にそうなった。

私も慣れていないのと新五郎も慣れていないのとが合わさって、ものすごく強張った顔をしていたと思う。それでいいのか⁇

砕けちった新五郎、その後は何事も無くとは地の文では言うか、ココで三蔵が察して意見をさせるか。
新五郎はコレを人の恋路の邪魔だと思い益々思いがつのり、
物置の影に立った新五郎はもう危ない顔、ココも顔を使った。

お園を殺害し剣術の師匠を頼って仙台に逃げた新五郎を思い付きの酒浸りにするのを忘れた。いわゆるアル中だね。弱気を酒で誤魔化して、後ろ盾の師匠は亡くなり、お酒のせいで朋輩ともうまくいかずに、戻って来ちゃいけないのに、引き戻されるように江戸へ戻ってくる新五郎。
にしたかったけど、すんなり帰って来てしまった。

浅草松倉町か本所松倉町か??あやふやになった。

偶然にも深見家の元下男である勇治の娘のお春と出会う新五郎。

『実はこの春という女、確かに勇治の娘ではございますが、今は岡っ引きの女房でございます。』
と地の文で言ってしまうのですが、
これは言わない方が良いような。

自身番に飛び込んで、
『お前さん、深見新五郎が現れたよ!』これでわかると思うのだけど、言うならこの後かな。

原作では新五郎は剣術も心得ておりますから捕り方とやり合う場面ですが、私の新五郎は逃げます。
逃げるでしょう、死物狂いで。でもお酒の害で身体は効かないのでしょうね、どこかに落ち着きたい気持ちで藁の上、そこには押し切り包丁。

『深見新五郎、神妙にしろい!』と捕り方に言わせてみた。
いつもだと、セリフ無しでここでとうとうお縄になります。とあらすじのようにしていたけどたいして変わらないかな。

いよいよ締めの言葉、
『これから19年後、宗悦の姉娘のお志賀と新左衛門の次男新吉が出会うという因縁でございます。因果は巡る羽車の真景累ヶ淵、この続きはまたの機会にもう仕上げる事に致します。』

さて、またの機会を楽しみに。





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