夜明けの明星-天色のなみだ

こんばんは。本日も昨日に引き続き、邦楽を取り上げます。

ご紹介したいバンドは、夜明けの明星です。
現在、フルアルバムが1枚とミニアルバム1枚、それ以前に3曲入りのEP(間違えていたら申し訳ない)がリリースされています。
私が音源を所持しているのはフルアルバムのみですが、これがめちゃくちゃいい。とりあえず感想の一言がめちゃくちゃいいに集約されるくらいにはいいです。フルアルバム1枚目でこの完成度、すごいなあ。

さて、ボーカルは女性です。このボーカルさんの声がいるようでいない、なかなか特徴的な声音をしていらっしゃいます。一見透明感の塊のように思えるのですが、しっかり耳を傾けてみると、その奥にある強い芯が顔をのぞかせます。透明感というと線が細い、そんな印象が付いて回る感じもしますが、このボーカルの方からはなんともパワフルな力が溢れています。繊細さと芯の太い強さが違和感なく共存している声音です。かなり貴重な素晴らしいお声をしていらっしゃるのでは…とアルバムを再生する度に思わされます。

演奏陣に関してですが、ここもまた面白い。透明感の強めなボーカルに対し、リズム隊はかなりパワフルで骨太な音を出しています。ギターも安易に「綺麗すぎる」音にならず、絶妙なバランス。ボーカルに最初は耳を奪われるかと思いますが(自分がそうでした)、演奏陣にも耳をちゃんと向けると、楽しみが2倍にも3倍にも膨れ上がります。

さてさて、こうしてボーカルと演奏陣について私なりに感じた印象を書いてみたのですが。このバンドの私が最も特徴的だと思うのかこの先です。

それはずばり、全曲に漂う「とてつもなく爽やかな雰囲気」にあります。

ボーカルの線が細いわけでも、歌詞が軽いわけでも決してありません。むしろ歌詞について触れれば、重めと表現してもよいかと思います。そこもこのバンドの魅力です。それに加えて先述したようにパワフルな演奏陣…。曲調は疾走感の溢れるものが多いといえど、何故ここまで全曲とにかく爽やかな雰囲気に溢れているのか、何度聴いても上手く説明が私にはできません。
しかし、どんなに重い歌詞でも骨太な演奏でも、あくまで聴いた後に残る感情は「爽やか」なのです。いやー不思議。本当に不思議です。
この爽やかさを私の語彙力で説明するのは難しいです。そこで、是非当アルバムのCDジャケットを一度ご覧いただけたらと思います。もうこのまんまです。このアルバムの雰囲気は、本当にこのCDジャケットのまま、とんでもなく爽やかです。「天色のなみだ」というタイトルも、まさにぴったり。

時に一緒に苦悩したり、辛いとき、この爽やかな雰囲気にふと救われたり、朝なんとなく再生して気持ち良い1日を始めてみたり。このアルバムは、日常にそっと寄り添って優しく聴き手を支えてくれる、そんな音楽です。
時も気分も選ばず聴ける、素晴らしいバンドです。これからもどんな進化をなされていくのか、楽しみが止まりません。わくわく。
最後になりますが、ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございます。絶対損はさせません。
微力ながら保障致します。是非、ご一聴下さい。


「sky」

「天色のなみだ」



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