雀荘昔話part2

④今にして思えば...

麻雀歴半年の頃、学生バイトとして働いていた店でのこと。

A山さん「ちょっと待ってな。...待って、待って!」

配牌を開いた親のAさんが隣の卓まで伝わるようなハイテンションで理牌をし、おおきく振りかぶってリーチ!

「なんだよー、めっちゃ良さそうだなー」

なんて茶化しながらB場さんが切った字牌に、テンションの上がりきったA山さんがロン発声。

が、A山さん

「あ!...言っちゃったわ!」

(え?!そんなことあるぅ〜???)

おそらくその場にいた全員がそう思っただろう。

まぁ仕方ないかと言わんばかりに倒された手牌は

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なんと国士十三面!

放銃したB場さんは「なんだよそれ!見たことねぇ!」と大爆笑。

麻雀歴浅かったのでダブリー国士十三面のレア度がよく分かってなかったが、今にして思えば二度と遭遇することのないイベントだったな...。

というか今にして思えばB場さんの立場で爆笑できるの本当に凄い。

ちょっと場末の4卓しかないテンゴ雀荘だったけど雰囲気の良い店だった。

⑤フリー麻雀とは

店空で暇をしていると店の電話が鳴る。

僕「お電話ありがとうございます。麻雀○○です。」

相手「すみません今って何卓立ってますか?」

僕「今は立ってないですねー。」

相「何時くらいに行けば丸で打てますか?」

丸というのはお客さん4人の卓のことだが...

僕「丸卓ですか?」

相「はい、メンバーと打ちたくないので。」

僕「すみません、確実に丸卓で打てるというお約束はできないですね...。3入りになりにくい時間帯でしたら...。」

相「あーそうなんですかー。いやー。メンバーと打ちたくないんで。」

そう言い残すと電話を切ってしまった。

どんだけメンバーと打ちたくないんだ...

⑥一発ツモ

ちょっと割の良い打ち子の仕事の紹介があったので週2〜3日入ることに。

時間は夕方から始発の時間くらいまでで、客として麻雀を打ち出番がなければテキトーに時間を潰すという簡単なお仕事だ。

他の客に打ち子であることは伏せるのだが、僕は所作がかなりメンバー的なので打ち子バレRTAになりそうという点は少し不安ではあったものの、本走業務も接客もほぼないので気楽だった。

初日はそれでも少し緊張しながら出勤という名のご来店をキメ、早速1入りの卓へ案内される。

途中少しの休憩を挟んで十数本打ち、深夜帯に突入した。

大体朝までコースになりそうなぬくぬく面子に囲まれほくほくしていたとき、事件は起きた。

メンバーが入り口近くに集まり、何やら騒ついている。

僕の席からは入り口が見えなかったのだが、しばらくして責任者が状況を説明しに来て漸く事態を把握できた。

どうやら警察が来たらしい。深夜営業の取り締まりだ。

こうなってしまってはその日の営業は続けられないので残っているフリー客、セット客に説明し帰ってもらう流れに。

続々と帰るセット客。フリーの常連もメンバーに促され帰っていく。そして常連でもなんでもないのに何故か帰らない僕。

思いもよらない形で常連数人におそらく打ち子バレしてしまったが、これはさすがに仕方ない。

結局その日は始発の時間までメンバーとお喋りして帰った。

メンバーの話の中で近くの某大手チェーンが周りの店の深夜営業を通報しているという眉唾な話があったが真相は闇の中だ。

その後どうなったかというと、店が深夜営業ゼンツをしたため急に仕事がなくなることはなかったが、諸事情で結局1ヶ月だけしか続けなかった。




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