【麻雀】5.5ブロック理論【実戦的牌理考察】

最近6ブロックっぽい問題をよく見かけるのでその流れで

こんなツイートをしてみたら意外と共感してくれる人がいたのでちょっと感覚的ではあるんだけど実戦的な考え方みたいなのを紹介します。

上のツイートがまんま導入部なので全く分からない人は今回紹介する考え方はしっくりこないかもしれない。それくらいの感覚的な話。

1.代表的な6ブロック

ツイートしたウザク本3の牌姿が違和感あるなら違和感のない6ブロックってなんだよというと

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こんな感じの牌姿。

愚形が2つあってリャンメン固定が強くなるこのパターンが代表的な6ブロックなんじゃないかな。

愚形を選んで5ブロックにするより愚形の解消率が高いのがメリット。

ダイレクト以外にも79m68sの縦引きで愚形フォローのある5ブロックに移行できる。

先に5ブロック決めちゃってると愚形部分のダイレクトとフォローが半分になるから最後まで愚形が残りやすいよね、っていうのが5ブロックか6ブロックかという話でよく用いられる例だと思う。

まぁ別に今回はそんな話がしたいわけではないので基本のおさらい程度に。

2.本質的なブロック理論の考え方

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まず、早い巡目のこの牌姿でドラが西のときと6pのときそれぞれどのブロックに手を掛けるか考えてみて欲しい。

この2つの違いがよく分からなかった人は各ブロックの価値を把握できていない可能性が高い。

5ブロックにするわけがないこの牌姿で何故そんなことが分かるのか。それはこの問題を考えるにあたってブロックの特徴、意味を捉える力が要求されるからだ。

ピンと来てない人のために今回の牌姿でのブロックの特徴、意味をざっくり書くと

①白白、発発

2つセットで役を確定させているため共に強ブロック。

②r56p、4r5s

ソウズは二度受けではあるが赤含みリャンメンなので強ブロック。

③33r5m

赤不確定のカンチャン対子で相対的には弱ターツ。役牌との組み合わせで1飜アップしやすい。

④788s

フォロー付きリャンメンだが唯一単独で打点上昇のないターツなので相対的には弱ターツ。

この①〜④がパッと見える人は最初の質問の答えがすぐに分かったと思う。

弱ターツが両方とも3枚構成なので単純に価値の低い方から一枚切れば良い。

ドラ西では3900→満貫が強いので打点上昇しやすい③を残し、ドラ6pでは強ブロックで満貫確定しているので形を優先し④を残す。

この何切るの肝は④の788sを相対的弱ターツと捉えられるかどうか。

中級者だと③もかな。これが相対的弱ターツだと捉えられない人は役牌に手がかかったりするのでかなり牌理に弱いイメージだけど。

この例や冒頭のツイートの打7mは5ブロック志向型6ブロックとでも言うのかな、そんな感じの打牌。

5ブロック志向型6ブロックというのは長いので以降は5.5ブロックとする。

6ブロックの本質は3枚構成の強ブロックを2枚構成の強ブロックにすることで、残った形のみで判断した一般的な6ブロックのうち今あげたような3枚構成の弱ターツに手を掛けるものは5.5ブロックとして分けて考えた方が分かりやすいのではないか、という話。

整理すると、

弱2枚ブロックから切る→5ブロック

弱3枚ブロックから切る→5.5ブロック

強3枚ブロックから切る→6ブロック

簡単な例を挙げると

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ここから打4mとするとして、ドラ3mならば強3枚ブロックから切ってるので6ブロック、ドラ西なら弱3枚ブロックから切ってるので5.5ブロックといった感じ。

5ブロックか6ブロックかを考えるとき、しばしば出てくるこの5.5ブロックの性質を持つ打牌を理解することで形の組み合わせをゴチャゴチャ考えなくても有力な打牌を発見しやすくなる。

これはかなり感覚的な話だけど、6ブロックからの選択になる牌姿で牌理に強い人でも悩むようなものは大体この5.5ブロックの選択が有力になっている。あくまで有力というだけで最善かはまた別の話だが、有力になりやすい選択肢がすぐに見えるようになるのは大きなメリットかと思う。

もうちょっと感覚的なことを付け加えるなら、牌理に強くてブロック理論を結構分かっている人ほどこの選択が浮かぶまでに時間がかかる印象がある。これはおそらく5ブロックならコレ、6ブロックならコレという選択がすぐに見えるから逆に......ということかな。

なんかややっこしいなって感じたら5.5ブロックの打牌を探してみるというのが結構実戦的にも優れてる対策だと思っているので僕はこれをかなり使っている。

3.「5.5ブロック」が有力になる例

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これはかなり有名な何切るで4m3pが有力とされている問題。(5mも面白いけど。)

ターツの強さを考えれば45m(3面張だけど分かりやすく)と334pが相対的に弱ブロックになっているのがすぐわかると思う。

強ブロックの中に3枚ターツが含まれていないので「強3枚ブロックから切る」という6ブロックの選択がないため必然的に5ブロックか5.5ブロックかの選択になる。

細かい受け入れや形なんかはここまで絞った後に考えれば良い。

他にも最近見た例だと、

この問題。ドラは5m。

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これまで挙げた例は2対子型ばかりだったので単独対子が弱ブロックにならなかったが、これは3対子型なので単独対子の55sが弱ブロックになっている。

対子の価値が低いので557pも弱ブロック。

55sも557pも赤含みではあるが、既に高打点が確定しているのでリャンメンの方を強ブロックと考えて良いだろう。

強ブロックの中に455mという3枚ターツがあるのでここに手を掛ける打5mが6ブロックの打牌。

弱2枚ブロックから切る打5sが5ブロック。

弱3枚ブロックから切る打5pが5.5ブロックとなる。

ここまで絞ってから細かい受け入れや形を考える。

23r5みたいな組み合わせをフォロー付きと捉えるかでも変わりそうだけどこれは打5pで5.5ブロックが僅差で最善だと思う。

アンケートの4択に僕の3択が一つも含まれていないのが気になるけど...... 

喰いタンが強いと見るとブロックの強弱の分け方が変わって78m23p78sが弱ブロックの3強3弱パターンになり8m8sあたりが候補に挙がるので何を重視するかで全然違う選択になるのだが、ブロックの価値が微差ならば道中の比較をよっぽど間違えない限り最終的に大きなミスになることはないので実戦的には問題ないのかなと。厳密な話は置いておいて。

4.まとめ

感覚的なものを頑張って言語化してみたけど自分でも上手くまとめられてない感が否めないので、伝わらない人には伝わらない内容になってしまったかもしれない。

超ざっくり何が言いたいかまとめると、

①ブロックの形で考えるより価値で考えた方が有力な選択肢を見つけやすい。

②6ブロックからの選択で迷ったら5.5ブロックの打牌も考えてみると意外と有力なことが多い。

という2つ。

最後に、実戦的に有効な考え方としている理由を補足しておくと、平面的な何切るでは最善打が答えとされるため有力になりやすいというメリットが伝わりづらいかもしれないが、実戦的にはちょっとした場況で優劣が変わる「質の異なる有力候補」がすぐに見えるというのがかなり成績に影響する要素になると考えているので、そういった意味での「実戦的に有効」。

感覚的な話は細かいところで僕の中ではこういう前提があって〜みたいな部分で齟齬が生まれやすいので、なるべく気をつけながら書いたつもりではあるけど齟齬があったらごめんなさい!以上!


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