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管長日記に手を合わせる

You Tubeに臨済宗円覚寺管長の横田南嶺老師が毎朝動画を上げているのを知っていますか。
コロナ禍によって、集まっての法話ができなくなりYou Tubeに動画を上げるようになったそうです。
15分ほどの動画で、はじめの10分は横田老師の日々の気付きや禅の解釈についてのお話で、残りの5分で姿勢と呼吸を整え1分弱の瞑想をします。

僕は、毎朝空手の練習をしながらこの動画を聞くのが日課になっています。
横田老師の穏やかな声を聞きながら、体の末端まで意識を通して空手の型の確認を行う。
老師の話は時々専門的な禅の話をすることがあり、僕にはついていけないと時もありますが、すっと心に染み込み、腹落ちする法話もあります。
空手で体がほぐれたあと、横田老師の案内のもと、瞑想をします。
このときは、礼三息という空手の礼法?型?で僕は瞑想をしています。
毎日聞いているおかげで、動画で流れているlofiなBGMを聞くだけで心が少し落ち着くようになりました。


横田老師はとても多忙な人のはずです。
けれども管長日記の更新が途切れたことは、僕の知る限り今のところは一度もありません。
毎日10分話せるだけの文章を用意することがどれほど大変か。
今日の法話の文字数は2300以上はありました。
ちなみに、この記事の現時点の文字数は547。
たかが500字程度で30分くらいは経っています。
僕の場合、単純計算でも2300字書くのに2時間半はかかります。
繰り返しますが、横田老師はとても多忙な人のはずです。
その方の管長日記は今日で891回目です。
書き慣れているということもあるのでしょうが、老師の継続力に感服するばかりです。

こんなnoteの片隅で文字を書いてるだけの僕ですら文章への欲があります。
「僕の文章が注目されたい」「他者が感心するような文章を書きたい」
「文章でお金が稼げたらどれだけいいことか」
こんなことを考えていると、どんどん文章が書けなくなるのが自分でわかります。
下手な文章は書けない、こんな表現じゃ他人は唸らない、等々。
きっと891回も僕はnoteを書けないでしょう。
横田老師にとって、管長日記は特別なものではないのでしょう。
毎日の掃除、炊事、座禅と同じものなのでしょう。
他人を感心させる座禅なんてない。
横田老師にとって日常であり修行なんだ、と勝手に思っています。
僕もその境地へ行きたい。

と、感心しながら円覚寺のホームページを見ていたら、なんと管長日記はYou Tubeにアップする前からやっていたようでした。
初回は2019/8/1
回数は1400回近く
やはり偉いお坊さんは違うなぁ……
けど、最初の方は毎日ではなかった。
横田老師も人間であることにほっとしました。

横田老師、いつもありがとうございます。


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