第101回全国高校ラグビー振り返り

○成績
優勝  東海大学付属大阪仰星高等学校(大阪第2) 4大会ぶり6度目の優勝
準優勝 國學院大學栃木高等学校(栃木)
3位  東福岡高等学校(福岡)
    桐蔭学園高等学校(神奈川)


○試合結果

1回戦
光泉カトリック(滋賀)69-0坂出第一(香川)
報徳学園(兵庫)19-7茗溪学園(茨城)
仙台育英(宮城)62-3桐生第一(群馬)
近大和歌山(和歌山)0-68鹿児島実(鹿児島)
静岡聖光学院(静岡)39-0高知中央(高知)
中部大春日丘(愛知)33-5日本航空石川(石川)
倉敷(岡山)0-22大分舞鶴(大分)
米子工(鳥取)0-70城東(徳島)
札幌山の手(南北海道)36-0黒沢尻北(岩手)
若狭東(福井)12-35専大玉名(熊本)
山形中央(山形)3-40目黒学院(東京第2)
富山第一(富山)8-31飯田(長野)
朝明(三重)17-38青森山田(青森)
関商工(岐阜)29-47日川(山梨)
秋田工(秋田)12-19松山聖陵(愛媛)
大津緑洋(山口)75-10旭川龍谷(北北海道)
開志国際(新潟)5-35尾道(広島)
磐城(福島)0-45高鍋(宮崎)
昌平(埼玉)15-7読谷(沖縄)

1回戦屈指の好カードとなった報徳学園と茗溪学園の試合は、俊足BK陣が躍動した報徳学園が逃げ切り勝ち。茗溪学園は後半に1トライを返したが、反撃が遅かった。
中部大春日丘と日本航空石川の花園常連校対決は中部大春日丘に軍配。
東北王者・秋田工と四国王者・松山聖陵のゲームは最後まで手に汗握る大熱戦に。後半に逆転した松山聖陵が競り勝ち、國學院栃木との2回戦に進出した。
花園初出場の3校は明暗が分かれた。専大玉名は6大会連続の花園出場となった若狭東相手に快勝。尾道は花園優勝経験のある大分舞鶴相手に最後まで喰らいつくも、完封負け。読谷は持ち味を存分に発揮し、昌平を最後まで苦しめるもあと一歩及ばなかった。
リーチマイケルらを指導した佐藤幹夫監督が今大会限りで監督から退く札幌山の手は完封勝ちし、大阪桐蔭の待つ2回戦に駒を進めた。

2回戦
東海大大阪仰星(大阪第2)48-0光泉カトリック(滋賀)
報徳学園(兵庫)62-14仙台育英(宮城)
國學院久我山(東京第1)59-14鹿児島実(鹿児島)
静岡聖光学院(静岡)7-50佐賀工(佐賀)
常翔学園(大阪第1)52-26中部大春日丘(愛知)
大分舞鶴(大分)0-45石見智翠館(島根)
京都成章(京都)39-7城東(徳島)
札幌山の手(南北海道)7-22大阪桐蔭(大阪第3)
東福岡(福岡)81-0専大玉名(熊本)
目黒学院(東京第2)38-0飯田(長野)
御所実(奈良)55-7青森山田(青森)
日川(山梨)3-55長崎北陽台(長崎)
國學院栃木(栃木)64-3松山聖陵(愛媛)
大津緑洋(山口)7-72流経大柏(千葉)
尾道(広島)28-3高鍋(宮崎)
昌平(埼玉)0-64桐蔭学園(神奈川)

シード校全13校が順当に3回戦に駒を進めた。
常翔学園と中部大春日丘の花園上位常連校対決は試合の流れを終始握った常翔学園が大勝。
初の正月越えを目指した札幌山の手は前半、大阪桐蔭を相手にリードするなど見せ場を作ったが及ばず。
ノーシード校対決では、報徳学園・目黒学院・尾道といったシード校に匹敵する強さを誇る3校が3回戦進出を決めた。

3回戦
東海大大阪仰星(大阪第2)33-0報徳学園(兵庫)
國學院久我山(東京第1)5-14佐賀工(佐賀)
常翔学園(大阪第1)20-12石見智翠館(島根)
京都成章(京都)15-8大阪桐蔭(大阪第3)
東福岡(福岡)67-12目黒学院(東京第2)
御所実(奈良)15-36長崎北陽台(長崎)
國學院栃木(栃木)27-7流経大柏(千葉)
尾道(広島)12-41桐蔭学園(神奈川)

Aシード校3校はノーシード校相手に難なく勝利し、準々決勝進出を決めた。
Aシード級の実力と大会前から評価されていた國學院久我山は、佐賀工の厚いディフェンスの前に1トライのみに抑え込まれ敗退。佐賀工は10年ぶりに準々決勝に駒を進めた。
注目された京都成章と大阪桐蔭の近畿勢対決は、前回大会準優勝の京都成章に軍配。
関東大会決勝と同じカードとなった國學院栃木と流経大柏の対決は國學院久我山が守り勝ち、2回目のベスト8入りを決めた。
御所実と長崎北陽台の公立校対決は前半から長崎北陽台の一方的な展開となり、終わってみれば6トライの猛攻。3大会ぶりの準々決勝進出を決めた。

準々決勝
佐賀工(佐賀)0-26桐蔭学園(神奈川)
常翔学園(大阪第1)7-45東海大大阪仰星(大阪第2)
長崎北陽台(長崎)7-17國學院栃木(栃木)
東福岡(福岡)31-25京都成章(京都)

史上6校目となる3連覇を目指す桐蔭学園は完封で7年連続となる準決勝に駒を進めた。
東海大大阪仰星は、花園では初対戦となった常翔学園との大阪対決に大勝。
Bシード校同士の対戦は、守備から流れを掴んだ國學院栃木がロースコアの接戦を制し、初の準決勝進出。
前回大会準決勝の再戦は東福岡がリベンジ。京都成章は試合終盤に追い上げを見せたが、反撃が遅かった。

準決勝
東海大大阪仰星(大阪第2)42-22東福岡(福岡)
國學院栃木(栃木)21-10桐蔭学園(神奈川)
前回大会準々決勝で激突し、引き分け決着となった東海大大阪仰星と東福岡の準決勝第1試合は、試合開始早々に東福岡が2トライを奪いリードする展開も、東海大大阪仰星がすぐさま反撃し2トライ。2本のコンバージョンキックも決め、東海大大阪仰星が4点リードでハーフタイムへ。後半は終始東海大大阪仰星に。後半だけで4トライを奪い、終わってみれば20点差。夏の7人制大会に続き2冠目を狙う東海大大阪仰星が4年ぶりに決勝の舞台に進んだ。
初の決勝を目指す國學院栃木と花園3連覇まであと2勝とした桐蔭学園の準決勝第2試合は、戦前の予想とは裏腹に國學院栃木が試合の主導権を握る。FW・BK一体となった攻撃で前半に2トライを奪い、13点リード折り返す。後半は自慢の守備で桐蔭学園の攻撃を封じ、國學院栃木が関東対決を制し初の決勝進出を果たした。

決勝
東海大大阪仰星(大阪第2)36-5國學院栃木(栃木)
開始直後から東海大大阪仰星が試合の主導権を握ると、6分・12分と立て続けにトライを奪いリードする。対する國學院栃木は22分、ラインアウトモールを起点にトライを奪い、反撃に出る。その後、東海大大阪仰星がペナルティゴールを沈め15-5で後半へ。
後半はなかなかスコアが動かない展開になったが、均衡を破ったのはやはり東海大大阪仰星だった。20分に後半最初のトライを挙げると、そこからさらに2トライ。守っても國學院栃木の強力な攻撃陣相手に後半は無失点。最後はマイボールスクラムから出たボールを外へ蹴り出してノーサイド。
東海大大阪仰星が快勝し、第97回大会以来、4大会ぶり6度目の優勝を決めた。
惜しくも敗れた國學院栃木だが、栃木県勢初の決勝進出となった。今後の躍進に期待したい。


○個人的ベスト15
1 杉本安伊朗 國學院久我山
2 田中景翔  常翔学園
3 森山飛翔  京都成章
4 大本峻士  常翔学園
5 白丸智乃祐 長崎北陽台
6 松沼寛治  東海大大阪仰星
7 利川桐生  大阪桐蔭
8 勝矢紘史  長崎北陽台
9 川久保瑛斗 長崎北陽台
10吉本大悟  東海大大阪仰星
11海老澤琥珀 報徳学園
12田中大誠  國學院栃木
13山村和也  報徳学園
14御池蓮二  東海大大阪仰星
15青栁潤之介 國學院栃木


○個人的ベストゲート5選
1位 國學院久我山ー佐賀工  3回戦
2位 國學院栃木ー桐蔭学園  準決勝
3位 東海大大阪仰星ー東福岡 準決勝
4位 札幌山の手ー大阪桐蔭  2回戦
5位 秋田工ー松山聖陵    1回戦

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