同志社戦1回戦レビュー〜関大視点から〜

2節の京大戦は応援団100周年記念祭と重なり、1回戦は応援団不在、2回戦は吹奏楽部不在と不規則な形での応援となったが、今節からは3部揃って球場へ。ほっともっとフィールド神戸に関大応援団サウンドが4ヶ月ぶりに帰ってきた。
前半の山場になると予想された同志社戦。今日の1回戦も予想通り、山あり谷ありの試合展開となった。先発マウンドを託されたのは京大戦に引き続き金丸(②神港橘)。初回、先頭打者の川久保(②桐蔭学園)にいきなりヒットを浴び、その後得点圏まで進められるも、4番青地(④大阪桐蔭)から空振り三振を奪い、無失点で切り抜ける。その裏の関大の攻撃は相手先発の髙橋(④豊田西)にあっさりと打ち取られるも、2回に打線が繋がりを見せる。1死から有馬(③近江)がレフトへの二塁打で出塁すると、岑(③広陵)の申告故意四球、佐藤(②愛工大名電)の四球で二死満塁の好機を作る。打席には先発の金丸。2回に入り、突如制球を乱し始めた髙橋から押し出しとなる四球を選び、関大が先制。同志社側から見れば、岑の申告故意四球後の佐藤との対戦で凡打に打ち取りたかっただろう。金丸の押し出し四球は確実に見極めた佐藤の四球が呼び込んだと言っても過言では無い。自身で先制となる打点を記録した金丸は3回以降も走者を出しながら要所を締め、打線の追加点を待つ。1-0で関大リードで迎えた7回、待望の援護点が金丸に。1死から中井颯(③報徳学園)がセンターの頭上を越す三塁打で出塁すると、同志社ベンチは髙橋の後を受けて登板した東山(④丸亀)に代えて真野(③天理)をマウンドへ送り込む。打席には2番藤原太(②佐久長聖)。秋からレギュラーを掴んだ2回生が放った打球はライトの左に落ちる貴重なタイムリーヒットに。三塁から中井颯が生還し、2点リードとする。しかし直後の8回、この試合最大のピンチを迎えてしまう。先頭の星加(④今治西)にヒットを浴びると、続く塚本(③智辯学園)に死球を与えて一二塁。川久保の犠打で1死二三塁となったところで同志社ベンチは代打に松井(③東邦)を送る。1節の京大戦、3節の近大戦はスタメンで出場していた左打ちの松井だが、今日は左腕・金丸が相手ということもあってか、ベンチからのスタートとなっていた。松井・杉浦(④大谷)・青地と長打も打てる左打者が並んだ同志社打線相手にこの試合最大の山場が訪れた。強硬策が予想されたが、松井はセーフティスクイズを敢行。この選択が勝負を分けたポイントだろう。松井の打球はピッチャーの前に打ち上がり、その打球を金丸がダイレクトキャッチ。ランナーはスタートを切っておらず、ダブルプレーの危機は逃れたが、ツーアウト。続く杉浦をファーストゴロに打ち取り無失点。大きなヤマを超えた金丸は9回の同志社打線を三者凡退に斬り、ゲームセット。春の対戦で同じような試合展開で敗れた関大。その時と同じ2-0のスコアで同志社に勝利した。
今日の試合は金丸の好投に尽きる。126球5安打9奪三振で完封。金丸の力投に応えるように、打線も少ないチャンスをモノにできた。追加点となるタイムリーを放った藤原太はリーグ戦初打点・初タイムリー。明日の2回戦も期待大だ。京大戦でヒットが出ていなかった高田幸(③伊川谷北)に今シーズン初ヒットが飛び出したのも心強い。そして、先制点の口火を切る二塁打を放った有馬は本日猛打賞の大活躍。勝負処で盗塁を刺すなど、攻守両面で勝利に貢献した。投打が噛み合い完封勝ちした関大。明日の2回戦も勝利して、無敗街道を歩みたい。
明日の先発が予想されるのは、鷲尾(④登美ヶ丘)。今シーズン初登板となった京大戦2回戦は制球に苦しみながらも5回を無失点にまとめ上げた。今日、金丸が1人で投げ切り辰己(④米子松蔭)・岩井(②高田商)らリリーフ陣が休養できたことも大きなアドバンテージだ。同志社の先発はサウスポーの小倉(④同志社国際)が予想される。左打者が上位から並ぶ関大打線と対峙する小倉の投球にも注目だ。
ここ2シーズンで苦杯を舐めた同志社相手に2連勝して、今シーズン2つ目の勝ち点を奪い取りるためには、スタンドの応援も不可欠だ。

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