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「岬のマヨイガ」観てきました。難しい題材をよくここまで上手くまとめたなぁと感嘆。

岬のマヨイガ」観てきました。公開から2週間程度が経ち、公開本数も少なくなってきており、ギリギリ滑り込めました。バクテン!!と同じくフジテレビの「ずっとおうえんプロジェクト」3作品のうちの1作となります。


いつも通り「そこあに」さんの特集で興味を持ちました。全くのノーマーク。脚本が吉田玲子さんということで見に行かねばならぬと!


個人的には震災から10年経過した今年3月に、仕事で東北を訪れる機会があったんですよね。だからこそ生々しさを持って本作を観ることができました。冒頭から東北の景色が描かれており、情景がありありと思い浮かびました。あの空気感は凄く良かった。さすが、「のんのんびより」の川面監督だわ。

題材はめちゃくちゃ重くて、根底にあるのは「なぜ自分だけがこのような目に遭うのか」「自分だけが生き残った孤独感」「復興していく街に居たくない、いや居たいといった相反する複雑な感情」。ファンタジーで描きながら、しっかりと地に足が着いた作品になってます。


ひよりとユイ、おばあちゃんの3人を通して、どういった解を導き出すのか。ぜひ劇場に足を運んで物語の行く末を目にして欲しいです。

立ち位置的に芦田愛菜さん演じるユイが主人公っぽく思うんですが、上記のテーマを意識すると、ひよりが主人公なんですよね。彼女がとにかく可愛くて、全体的に暗くならず最後までしっかりと見れたのは彼女の存在が大きい。

声優陣のお芝居も素晴らしく、芦田愛菜さんがユイの声をされているのに気づいたのは終盤あたり、おばあちゃんのキワさんを大竹しのぶさんが演じられているのは最後のスタッフロールまで気づきませんでした。言われてみれば、あぁそうかと。肉子ちゃんの感想noteにも書きましたが、声のお芝居も本当に上手い。どんだけ引き出しあるんだ。


あと、ジブリ以来、久しぶりに美味しそうな料理を見せてもらいました。ここも素晴らしい。やっぱり料理そのものの描写も大事だけど、それを食べる人の描写が肝心なんだな。

時間が癒す悲しみもあれば、増していく悲しみもある。小さい喜びを積み重ねて行こう。


今日も日刊ムショクを覗きに来てくれて、ありがとう。
12月公開予定の「フラ・フラダンス」も観に行こうかな。

このnoteは「日刊ムショク」と題して、
無色の毎日をつらつらと綴る。
平日は7時ごろ、休日は9時ごろに更新予定。
また明日、時間があれば、覗いてね。

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