映画「天気の子」感想。ポストジブリは湯浅監督で決まり。
新海監督最新作「天気の子」見てきました。
映画館は大盛況でトーホーシネマズ梅田1番スクリーンが満席。
これだけお客を呼べる作品はディズニーか新海監督ぐらいではないでしょうか。
新海監督は「ヒットを期待される監督」から
「ヒットしなければいけない監督」になりました。
今作は「君の名は」を超えるヒットにはならないでしょうが、
それでも大ヒットとなる結果を残すでしょう、多分。
絵が美しく、音楽の使い方も素晴らしく、非常に完成度も高い。
本当に素晴らしい作品です。
ですが、おもしろくありません。
予想以上におもしろくありませんでした。
ある意味、新海監督が帰ってきたとも言えるのか?
とにかく、プロット部分が非常に弱い。
プロットが弱いと、どういうことが起こるか?
鑑賞後の納得感が非常に薄くなります。
感動性が薄れて、感動できません。
物語に入り込めません。
ぼく自身はプロットありきで「作品の全てが始まる」と思ってるタイプなので、
正直、絵のレベルはある水準を超えるとそれほど重視しないんですよ。
個人的に気になったのは下記5点。(以下、ネタバレを含むので注意)
・主人公、帆高の家出理由が不明
・天気と人の心情を結びつける発想は素晴らしいが、話の広がりが狭い
・前作主人公である瀧くんの登場シーンが長い
・違法行為が連発する(警察から逃げたり、銃を発砲したり)
・プロットが薄いので全体的に間延びしている
逆に良かったのは
・帆高が「世界」より「陽菜」を救うことを優先した
・ときどき挟むギャグがおもしろい
・大人の葛藤はある程度描かれている
うーん、帆高が家出した理由は「思春期」で済ませちゃってもいいんだけど、それじゃ「絶対に帰りたくない!」って言うほどの理由としては弱い。
出発点が弱いと話全体が緩くなっちゃいますよね。
他で巻き返してくれればそれでいいんですけど、そこはできてません。
後、瀧くんをあれだけ登場させる必要性ありました?
三葉くらいの尺でちょうど良かったのでは。
正直、くどかったです。
ファンが「あれ?もしかして?」って気付くぐらいがちょうどいい。
だって、今回の主役は彼らじゃないのだから。
ぼくが映画を見たとき、左隣の人はカップルで来てる女の人(20代後半ぐらい)で
右隣の人は叔母様(60代くらい)でした。
映画が終わった後、叔母様は「むずかしいねぇ…」とつぶやき、
女性は涙をぬぐっていました。
きっと、叔母様にはつまらなく、女性には感動する作品だったのでしょう。
どこで感動したのか、根掘り葉掘り隣の女性に質問したかったです。
正直、涙を流した箇所は一箇所もありません。感動すらしていません。
ある意味、今作は「置きに行った」と思われてもおかしくないでしょう。
前作と布陣がほとんど変わっていませんからね。
個人的には「君の名は」以前の新海監督作品の良さと
「君の名は」の良さを融合した新しいエンターテインメントが見たかった。
その一言に尽きます。
「きみと、波にのれたら」を見た後じゃ、物足りないんだよねぇ。
今日も日刊ムショクを覗きに来てくれて、ありがとう。
CM(予告編)の見過ぎで設定に慣れちゃうのも、考えものかな。
このnoteは「日刊ムショク」と題して、
無職の毎日をつらつらと綴る。
平日は7時ごろ、休日は9時ごろに更新予定。
また明日、時間があれば、覗いてね。
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