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東京ゲームショウ2023を終えて

 2023年9月21(木)から24日(日)にかけて行われた東京ゲームショウ2023(TGS2023)に参加した。例年通り、ビジネスデイと一般日がそれぞれ2日ずつ実施された。当然、23、24日と参加した。
 会場は千葉県の幕張メッセで、今年はコロナ禍以降、初めての全エリアを使っての開催となり、動員数も2019年(26万2076人)に迫る、24万3238人と大盛況であった。実際に参加してみて、それはまあ物凄い人込みで、行きたいブースにたどり着くのも一苦労だったが、過去最多の出展数ということもあり、2日では足りないくらい楽しむことができた。
 前置きは良しとして、忘れないうちにこの二日間を振り返っておきたい。


全体の(上から目線)感想

 とにかく出展数が多い! 人混みもそうだが、出展数の多さにゆっくりと見て回ることは難しかった。一方、それだけゲーム業界が発展しているという意味では良い方向なのかもしれない。コロナにより停滞した部分もあったはずだが、皆力を溜めていたのだろう。今回の4年ぶりの幕張メッセ全面開催でその力は遺憾なく発揮されていたように感じた。

 特にインディーゲーム、学生出展、ハード出展には勢いを感じた。ハードもソフトも日進月歩に進化を続けており、ついていくのも大変だ。特にインディーゲームは昨今の流行りに乗ってか、全体のレベルが非常に高い。学生出展も同様で、これらは以前なら「ゲームとして遊べる」と「プログラムとして動く」の玉石混交だったが、現在はそのほとんどが「遊べる」ゲームとして成立しているように見えた。要因の分析は他に譲るとして、ゲーマーとしてはこの状況に喜ばずにはいられない。それに合わせて、Kakehashi GamesやPLAYISMなどインディーゲームを得意とするパブリッシャーがどこまで成長するかも楽しみである。

 一方、制作側としては、市場の成熟が進むに連れて差別化や完成度が必要となり、さらにハードルは上がるのだろう。パブリッシャーも取り扱える本数には限りがあり、競争相手も強い。しかし、「アイデアを形にする」ことに特化したインディーや学生作品にはこれからも新たなジャンルを開拓するような動きを期待したい。また、ひとりの消費者としては、買ってプレイし、感想を出すことで応援していきたいと思った。

 最後に、マジで一般日だけでは時間が足りないのでなんとかしたい。してくれ。「なんか奇跡的にしれっと潜り込めないかな〜」などと思いつつ感想とする。あと来年は直前の筋トレで脚を追い込まないようにしたいと思います。

ありがとう、TGS。ありがとう、手を振ってくれたバンナムスタッフさん達。また来年。

余談 当日の流れ

前日までの準備 ヒトはなぜチケットを2日分まとめて買わないのか?

 昨年と同様に一般日Day1(9月23日、以降D1)は通常券、一般日Day2(9月24日、以降D2)は優先的に入場できるサポーターズチケットで入場を計画した。サポーターズチケットは何とか手に入ったが、問題だったのはD1の通常券。「まあ余ってるだろう」と、昨年と同じく家を出てから電車の中でネット購入し会場に着くまでにコンビニ発券のつもりで高を括っていたのだが売り切れも多く、危うく外で熱気を味わうハメになるところだった。
 ホテルは、2駅離れた新習志野駅にある、ホテルトーセイに宿を取った。

あゝ懐かしの千葉県国際総合水泳場。

D1 夢のマイホームはゲーム御殿

 なんとか手に入れたチケットを片手に幕張メッセへ向かった。傘をさすほどでもない小雨の中、11時30分頃に幕張メッセへ到着。1-8ホールはすでに入場を締め切られていたため、9-11ホール側からの入場した。このホールはVR/AR、インディーズ、物販が主な出展であった事から、「まずは物販を冷やかして~」などと余裕をこいていたのも束の間、あまりの行列を目の前に早々に退散し、1-8ホールへ向かった。

昼頃でこの入場待ち。後ろにこの倍以上いる。

 1-8ホールは企業出展が主である。ビジネスデイ中は空調が効かず非常に暑かったとのニュースが出ていたが、ありがたいことにそんなこともなく非常に賑わっていた。この日の目標は、とにかく多くのブースを周ること。いつも通り非常に大きなブースを構える、バンダイナムコ、スクエアエニックス、カプコン、コナミ、セガ/アトラス、Googleなどなど錚々たる面々に加え年々大きくなるハピネットや、今年は『原神』で有名なHoYoverseの出展規模が非常に大きく、また韓国の有望なゲームが集まったパビリオンも非常に目を引いた。

巨大パンダが目を引く。動かなかった。残念。

 PC本体や周辺機器の出展もこの1-8ホールだった。今年のゲーム史展示がハードであったことからか、ユニークなハード展示も多く賑わっていた。特に気になったのがポータブル型のゲーミングPCである。昨年のTGSで大々的に行われたValve CorporationによるSteam Deckのお披露目会だが、今年は各社オリジナルのコントローラー一体型・分離型などバリエーションやカラー展開を持たせた展示をしていた。やはり、デスク以外でPCゲームを楽しむことができる、というのは非常に魅力的に感じる。また、ビルダーの実力を遺憾なく発揮しこれでもかと積込んだBTOPCや、おなじみリアルフォース、本格的なコックピットをイメージした操縦かん型コントローラー、パナソニックのゲーム特化モード付大画面テレビとネックスピーカー、Yamahaの防音室、ニトリのゲーミング家具、果てにはゲーミングマンションなど、「どこまで環境を整えれば満足できるのか」というゲーマーにとってある種の夢の果てに近づいているよう感じた。

まずマンションを買え。話はそれからだ。

 この日の試遊は、小説原作のADV『The Invincible』(Teyon Japan)、大航海時代を冒険する『Sagres』(ooze(韓国)、Kakehashi Games)、斬新なシステムを採用するSFミステリーADV『EDEN.schemata();』(Why so serious、PLAYISM)をプレイした。特に『EDEN』は試遊ではクリアできなかったものの、非常にワクワクさせられた。また、たまたま会えた友人から、フットケア用品を頂いた。歩き回るイベントではとても助かる。
 さらに、TGSのもうひとつの目的である個人的に長年の推し、LayerQ氏への挨拶と、ついでにパリ出張のお土産、近況報告を行った。また、道中で合うことができた友人たちにもお土産を渡し、そのうち数人とD1終了後に食事に出かけ、宿に戻ってこの日は終了とした。

成長著しいKakehashi Games。人もゲームも粒揃いがすぎる。
PLAYISM。相変わらずおしゃれだ…
全然進めなかった。やるじゃない。

D2 整理券を手に入れるには、サポチケと当たり負けしない身体づくりが重要である

 さて、勝負のD2である。当然始発組がいることは知っていながらも朝に弱いため、6時半頃に起床し、朝食もほどほどに会場へ向かった。陽の差す中、サポーターズチケットのおかげで待機列までスムーズに進んだものの、その前には約1300人のサポチケ民の姿が。とりあえず地面に腰を降ろし、開場を待つ。この日の目当てはコナミの『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.1』である。その後、9時30分の開場からは走らない程度に全速力でコナミブースを目指し、無事ニンテンドースイッチ版の試遊券を手に入れることができた。直後に配布終了となったため本当にギリギリだった。試遊は午後からだったので、そのまま他のゲームの待機列を目指して歩を進めた。できればCAPCOMの『逆転裁判456 王泥喜セレクション』を遊びたかったのだが、120分待ち。その横で比較的早く回ってきそうなオンライン専用チーム対戦マッシヴアクション『エグゾプライマル』を試遊。MVPは取り逃した。悔しい。

メタルギアのステージを彷彿とさせるセットと歩哨。

 次にKakehashi Gamesにて、見下ろし型バイオレンスアクション『SONOKUNI』を試遊。Hotline Miamiがとても好きなのでこちらも非常に楽しめた。一部アクションを使いこなせず苦戦していたところ、Kakehashi Gamesのボス、ザックにアドバイスをもらい何とかクリアすることができた。ウィッシュリストに入れましたとも。ええ、はい。

ニコニコでプレイする自分。対応してくれたスタッフさん、適切なアドバイスをくれたザック氏に感謝👍

 その後、早めのお昼を食べて開場を散策、メタルギアの醍醐味である潜入ミッションをテーマとした展示や各ブースのステージを楽しみつつ、整理券の時間を待った。時間とほぼ同時に入ったものの、そこから1時間並び、過労からかプレイ中に寝落ちした方と交代する形で『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.1』から『METAL GEAR SOLID』を試遊した。もともとスニーキングが苦手なのと、携帯モードのswitchの操作性が馴染まなかったため、全く進むことができなかったが、さすがメタルギア、それはそれでとても面白かった。

定期的に誰か見つかっている。

 終了後、絵描きの友人にお土産交換でポストカードをもらい、インディーゲームを遊ぶべく9-11ホールへ足を運んだ。まずはヨカゼに向かい、hako 生活による名作『アンリアルライフ』を試遊後、オリジナル缶バッジをゲットした。続いてKAKUKAKU GAMESが送る爽快アクションゲーム『パーリィナイトメア』、HYPER REALとSAFE HAVN STUDIO開発の話題作『SAEKO: Giantess Dating Sim』を試遊。その他数作品を遊び、時間は足りなかったが、ユニークな作品ばかりでとても良い時間だった。その時点で、16時半を回っていたことから1-8ホールに戻ってLayerQ氏に声をかけたのち、たまたまその場に居合わせた友人たちと駅に向かった。

デカ過ぎんだろ…
シメのキャバ嬢達。

Ex. ホテルについて あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!

 予約したホテルには、隣に千葉国際総合水泳場があり合宿需要のためか2段ベッドの部屋がある。今回はたまたま空いていた2段ベッド部屋をbooking経由で予約した。予約情報は素泊まりながら2段ベッドを1人で使用する贅沢プランである。異変に気が付いたのは入室直後。奥行きがツイン部屋くらいある。2段ベッドも2つ、ロッカーも4人分。縦にツインかと思ったら横にもツインだった。頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
 繊細な心の持ち主なので4倍の部屋では落ち着くはずもなく、しかも入室時には窓のカギが空いていた事から、何というかよく眠れないまま翌朝を迎えた...次は多少高くても海浜幕張駅徒歩圏内にホテルを取りたい。

絶妙な配置のテレビ。画面が見えん。

2023/09/26 yuto

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