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コンテンツ制作のインタビュー、大事なのは「ピラミッド」を共同作業で作ること?

記事やLPなどコンテンツを作るため、その分野の知見のある方や現場で活躍されている方などに「インタビュー」をさせてもらう機会がちょくちょくあります。

ある日ご支援先で、若手の方から「山内さんは何を考えながら、質問してるんですか?」と訊いてもらったのですが、「うーん・・?」意識して考えたことがこれまでなかったです。
良いきっかけになったので、言葉にしてみました。

ひとことで言うと、「具体と抽象の往復を、話を聞きながら頭の中でしている」こと、もっと言うと「話し手と聞き手の共同作業で“ピラミッド”を作ること、なのか!?と。

と言っても分かりにくいので、1つずつ説明をさせてもらいますと・・

相手の言いたいことを、「ピラミッド」で整理しながら聞く

まずはロジカルシンキングで出てくる、ピラミッド(ロジックツリー的な)。
「結論は◯◯◯◯◯です。理由は3つあって、1つ目は、◯◯◯◯◯。具体的には〜〜〜」と続いていく流れ、と言えばイメージしやすい方も少なくないでしょう。

この本、前提知識のない人にもとても分かりやすいのですが、相手の話を頭の中でピラミッドを組立てながら聞いていくべし、という教えが印象に残りました。

コンテンツを作るためのインタビューという局面でも、

・記事、特にSEOなどノウハウ・お役立ち系は、ピラミッドツリーの構成に沿っていることが望まれる(Googleも論理的な構造を重視)
・BtoCのLPや広告など感情を揺さぶる系も、背景ではフレームワークもあるし、ロジックがしっかりしていると作りやすい

とアウトプット自体がピラミッドの構造になるので、インタビューの段階でそれを埋めるように聞いていけば過不足がなくなりやすいのは、これまでの体験からも同意です。

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「1分で話せ」より抜粋

想定外の話を聞けた時、抽象(=ピラミッド的な構造化)と具体(=相手の話)を同時進行で

そのうえで、このピラミッドはその場で作るのは大変なので、ある程度は「地図」として事前に作っておきます。

具体的には、インタビューをする前に資料などを読んでおいて、「こんな記事や広告の訴求メッセージにできたら良いな」とだいたいシナリオを考えておく。
そのうえで、空白の箇所を質問していく聞き方です。

マスコミの取材を受けた人が、「あらかじめ言いたい筋書きが決まっていて、それに沿ったコメントを求められる」と批判してることがたまに取り上げられますね。
この「足りないピースを埋めるため訊く」やり方、たしかに予定調和の良くない側面もありますが、限られた時間内で取材するにはやっぱり有効で、僕も使ってます。

でも、大事なのが予想外の話を聞けたとき。
当初の質問予定を変更して膨らませていき、ここは好奇心に沿って「なんで?」や「具体的には?」「つまりこういうことですか?」など深掘りしていく。

でも同時に、形に落とし込める要素を限られた時間内で揃えるのも大事😅

・変更後のメッセージ
・その裏付けに必要なファクト(事例やデータなど)

頭の別の場所で組み立て、足りないピースを揃えるため次の質問を考える
話を聞きながら、抽象(ピラミッド的な構造化)と具体(相手の話)を往復しているんだなと。

そんなこんなをしていたら、1時間をもらっても、あっという間な時も。
脳みそフル回転で難しくも楽しいです🙂

相手の話を引き出し構造化していくと、喜んでもらえる

と偉そうに書いて、こんな高度っぽいことを毎回できているか?というとそうではないのですが・・
そして僕自身はインタビュー術やジャーナリスト的な手ほどきを全く受けておらず、完全に我流なので、筋が良いかは謎ですが。。

でも良い話を引き出せて、想定していた以上のアウトプットに落とせたときは、こんなプロセスをたどっている感触があります。
想定していた筋書きを、「良い意味で裏切る」面白い話を聞けて、アウトプットに必要な材料を揃えられたときはベスト。

インタビューをして嬉しいのが、「おかげさまで、考えが整理できました」「こういうこと言いたかったんです!」と声をかけてもらえること。

相手の中での考えがイマイチはっきりカタチになっていなければ、インタビューの中でピラミッドを一緒に作ってあげる。
自分の考えが引き出されて整理されていく感覚があるのか、相手が喜んでくれることが多いです。

敬愛する先輩に、「山内君と話していると、引き出してもらっていて楽しい」と言ってもらった時の嬉しさは、今も覚えています。

頭の中で浮かびつつも、まだ形式知になっていないことを整理しながら、世の中に伝わるように構造化していく。
あるいは想いに共感してもらいやすいように、世間に伝わりやすいストーリーに編集していく。

最前線で活躍する忙しい方にせっかく時間をもらっているので、その人が「繰り返ししている話」をただ聞くのではなく、化学反応が起こるような時間にしていきたいものです。
すなわち話し手と聞き手の共同作業で、「ピラミッド」を作ることと言い換えらえなくもないのかなと。

そしてオリジナルな知や熱を持っている人に、触れる機会をいただくのは役得だし、世の中に投げかけていくのは、やりがいを感じることです。

P.S.

そんなこんなで、「質問」について掘り起こして考えてみた今日この頃、たしか学生時代にコーチングをしていたときに初めて読んだ、斎藤隆さんの「質問力」を読み返しました。


いろいろ深い!「具体的×本質的な質問」などいくつかの観点、実践に取り入れていきたい!です。

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