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花びら餅という和菓子

あけましておめでとうございます。
金沢にて毎日抹茶と和菓子を楽しむタカハシです。
和菓子ってお料理と同じで地域性がでるのですが皆さんお住まいの地域では
「地元ならでは」
のお正月お菓子ってなにかあるでしょうか?
一般的に?茶の湯会において正月和菓子といえば花びら餅が知られますが、先日知り合いの和菓子屋さんから花びら餅についてとある相談がありました。

これが花びら餅
ご存知ない方もいるかな?

なにかというと、


花びら餅の向きなんですが
合わせた方が手前だと思ってたら
丸くなった切れ目無い方が手前ではないかと聞きました。
花びら餅を魚に見立てた時に
新年初釜のめでたい席に腹開きでは無く背開きになるからとの事でごもっともな解説でしたが
パンフレットなども見てもどちらもあり、
決まって無いのかもしれませんが何かタカハシくんご存知ないでしょうか??


むむ。
確かに調べてみると牛蒡が手前にくる写真もある。
魚の腹が割くさまを連想するとはごもっともな気がしますが、、僕の結論としては


・和菓子屋さんの常識からするととじめ(生地の重なり)が向こうはあり得ない
・お餅は鮎を模しているのでお腹の膨らみが手前で当然
・老舗和菓子屋、虎屋さん公式見解もとじめが手前である

ことから、とじめが手前(牛蒡が向こう)がオフィシャルで間違いないと思います。
ではなぜ、質問にあるような腹開き・背開きの質問が来るのか?ということが気になりますよね。
僕なりに考えた結果ですが

会席料理やお茶の哲学で武家と千家系は違いが散見され、首切りや切腹に通じるデザインは避けられる傾向にある。そのため、お腹を切ったように見える云々はもしかしたら城下町ならでは(金沢)の考え方なのかもしれず、もしくはとあるお茶人さんの趣向によるものである可能性が高い

というものです。
つまり、オフィシャルとは違うけど個人的信条によりある種盛り付けの仕方を変えたのではないか?と思うんですね。
(他の説があるならぜひコメントを)

絶対にこれ!正解以外は恥ずかしい!なんてことはないと思いますし、個人の信条を反映するのがお茶やファッションだと思いますからお菓子の盛り付けも個々人の趣味でいいんじゃないかな?とは思います。

とはいえ、基本のキを押さえておくのは大事だけどね。

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