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「拝啓 20代のわたしへ」#11小澤悠二

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拝啓 20代のわたしへ


就職したり、結婚したり、転職したり。

20代は人生の中でも激しく動き、楽しいことも多い反面、悩むことも多くあります。


そんな20代の方へ向けて自身の経験を語ってもらう、「拝啓 20代のわたしへ」。
第十一回は、税理士法人 m2acの代表として活躍する小澤悠二さん。

Twitterでは「世界のOZAWA」として組織論や会計に関すること、そして愛する川口春奈さんへの想いなど、有益な内容からおもしろい内容までさまざまな発信をされています。
そんな小澤さんはどのような20代を送ってきたのでしょうか。

それでは小澤さん、よろしくお願いいたします!!

▼小澤さんのプロフィール


公認会計士の資格を取得後、監査法人で経験を積み、独立。
会計のみならず、数千社を見てきた経験を活かし、組織コンサルもおこなうなどマルチに活躍中。

▼「公認会計士になる」と告げた19歳。不安に襲われた20代。

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ぼくは今、税理士として国内のベンチャー企業やインバウンド企業の会計を担当しています。
はじまりは医者を目指していた高校時代、当時の彼女に宣言したことがきっかけです。

気が強いタイプではなかったぼくは、幼い頃から父親に「サラリーマンには向かないんじゃないか。なにか『先生』と言われる資格を取ったらどうだ?」と言われていました。

そこで医者を目指し、医学部受験専門の予備校に通っていました。
しかし思わぬ問題があったのです。

繊細な性格だったぼくは、血液検査で血液を抜かれることや、手術を見ることも苦手なことに気づきました。
次第に「自分にできるのか?」と考え始め、医者以外にできることを探し、たどり着いたのが現在の仕事である公認会計士。

人間には「いわゆる普通の人」と「法人」の2種類があります。
前者を治療するのが医者であるならば、後者を治療するのは公認会計士ではないだろうかと考えたことがきっかけです。

そして当時付き合っていた彼女の存在が、公認会計士への道に進む最後のきっかけでした。
学生時代まわりはもちろん医者を目指していたので、彼女は当然ぼくも医者になるだろうと思っていたと思います。

「医者になるぼくだから付き合ってくれている」と思い込んでいたぼくは、公認会計士という資格を取ることでかっこいいところを見せたいと考え、彼女に宣言しました。
しかし途中から進路を変更し、文系の大学に進むことにしたので東京から大阪へ引っ越すことになり、彼女とも別れました。

しかし公認会計士をあきらめる必要はないと思い、何年かかっても絶対に公認会計士になることを決意しました。
とはいえ大学生活を楽しんでしまい、本格的に勉強を始めたのは21歳の頃。
まわりが就職活動を始めた頃でした。

その頃は就職氷河期と言われた時代で、普通でも就職が難しい。
それなのに就職活動もせずに勉強を続けていたぼくは「このままぼくは、どこに行ってしまうんだろう」といつも不安を抱えていました。

▼受かれば天国。落ちれば地獄。自分との戦いの日々。


結果的に公認会計士の資格を取得するまでに4回の受験を経験し、26歳から働き始めることができました。
しかし合格するまではいろいろなことを考え、不安になったり、焦りを感じたりしていました。
「やりたいこともできないまま暮らすのか」「この先食べていけるんだろうか」「ずっとフリーターなのか」そうした不安が何度も何度も頭をよぎり、精神的にもつらかった。

試験に合格すれば天国、落ちれば地獄。
そんな考えがあったことも、苦しさの原因だったのかも知れません。
それでも合格するまでやめるつもりはありませんでしたし、家族も協力してくれていたので、「合格するまで絶対にあきらめない!」と心に決めていました。

そしてついに合格を手にしたときはとてもうれしく、思わずガッツポーズをしました。
父親に電話で合格を伝えたところ、喜んでくれるまでに5秒ほどの間がありました。

きっとまた悪い知らせが来るだろうと覚悟していたので、驚きも強かったんじゃないかなと思います。
なんにせよここまで支えてくれた両親に、合格と感謝を伝えることができて本当にうれしかった。

ひとつのことを長く続けるには、まわりに迷惑がかかることもあります。
お金もかかりますし、なによりも「やりたい!やりたい!」だけではやれません。
だからこそお金を貯めたり、親に頼んだり、続けるための環境づくりが大切になります。

ぼくの場合はわがままを通してきたので、やめるという選択はなかったし、許してくれたまわりの方にも合格することで感謝を伝えたいという気持ちが強く持てたこともポイントでした。

ひとつのことを続けることは意外に難しい。
だからこそ、この道を極めるんだという覚悟を持って挑戦することが大切ではないでしょうか。

▼頑張ってくれて「ありがとう」。自分にもまわりにも感謝を伝えたい。

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20代の苦しい経験を踏まえて、当時のぼくに伝えたいことは、「ありがとう」ということ。
「よくやったな」「よくひとつにしぼったな」「よくあきらめなかったな」「よく耐えたな」いろんなことがあったけれど、当時のぼくを褒めてあげたいし、感謝を伝えたいです。

2度と戻りたくないと思うほどに苦しい経験でしたが、それを乗り越えたからこそ今の自分がいます。
大学で遊んだこと、受験がうまく行かなかったこと、そうした経験が今にすごく生きていると感じています。

さまざまな価値観に触れることができたので、世の中にはいろいろな人がいることも理解しましたし、受からないことで自分の人生観を見つめ直すこともあった。
合格したから言えることかも知れませんが、たくさん苦労をしたほうが良いのかも知れません。

そしてなによりも声を大にして言いたいことは「なにをしても頑張れば、無駄にはならないよ」ということ。
うまく行くか行かないかは人によりますが、頑張ったことは必ず先につながる。
だからこそ継続して頑張っていくことを大切にしてほしいと思います。

ぼくは仕事をするには、相手の気持ちがわかる人じゃないとうまく行かないと思っています。
ぼくの場合は苦労をしたことで、思い通りに行かないことを知ることができました。
その経験がなければ、何でも思い通りに行くと思ってしまって調子に乗ってしまったかも知れません。

それに苦しかった当時に比べたら、あれよりつらいと思うことはありませんし、なにが起きてもなんともありません。
このような経験があるからこそ、さまざまなことに感謝もできますし、お客様にも貢献したいという気持ちも強く持つことができています。

▼「自分のため」ではなく、「お客様のため」に。自分の経験を生かしていきたい。


ぼくは常にお客さんの方を向いて仕事をしたいと考えています。
社会のために会社はあると考えていますし、会社理念に「貢献」を掲げています。

お金ではなくて、お客様に貢献すること。
貢献さえしていれば、何かしら食べていけます。
だからこそ「ぼく寄り」ではなくて、お客様の目線を大切にして「お客様寄り」でいたいと思います。

この先も現役でいられる限り、若い方たちの起業やベンチャー企業をずっと見て行くこと、そして外国から来て不安を抱えている人を安心させたいと思います。

20代の頃にした経験を大切に思うからこそ、自分の経験や能力を次の世代に回していきたい。
そして自分が持っている専門的なものを提供して、良い社会作りに貢献したいです。

これまでずっとひとつのことに取り組んできたので、これからもひとつのことを突き詰めて成長していきたいと思いますし、それによりお客様に貢献したいと思います!

▼まとめ


19歳から公認会計士を目指し、不屈の精神で資格取得、独立をした小澤さん。
その姿はまさに「継続の鬼」というにふさわしく、力強さを感じました。

一方で自身の経験から、相手を思いやる気持ちや他者理解の気持ちも強くお持ちのため、柔らかい物腰でお話をしてくださる姿はとても安心感を与えてくれました。

インタビューでも爽やかな笑顔と、繰り返し発せられる「感謝」の言葉がとても印象的でした。
今回のインタビューを参考にして、20代の方にはより良く過ごすきっかけを手に入れてくれたらなと思います!
小澤さん、お忙しい中ありがとうございました!!!

☆小澤さんのTwitterはこちら



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