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ほんの紹介『社員の力で最高のチームをつくる』

自律して欲しいと思うことと、思い通りに動いて欲しいということは、よく似ているから同じだと錯覚しやすいのでしょう。でも、そのために必要なことをブレイクダウンしていく中で違いは鮮明になる。

特に、境界線の話は興味深い。自律的とは何でもよいということではなく、前提を共有した上での自律だということ。組織として協力するには前提があった方が良いのでしょう。


エンパワーメントとは

エンパワーメントとは、自律した社員が自らの力で仕事を進めていける環境をつくろうとする取り組みです。社員の中で眠っている能力を引き出し、最大限に活用することをめざしています。エンパワーされた社員は仕事にも生活にも強い目的意識をもって取り組み、会社の仕組みや業務の進め方を改善し続ける原動力となります。

エンパワーされた職場をつくろうとする経営者は、社員を駒のように使う指揮命令的発想から、全社員が自らの責任感に導かれて最善を尽くせるような支援的発想に頭を切り替えなくてはなりません。

エンパワーメントとは、社員がもっているパワーを解き放ち、それを会社の課題や成果を達成するために発揮させること。

第1の鍵、正確な情報を全社員と共有する

・会社の情報を共有し、信頼関係を築く
・正確な情報をもっていなければ、責任ある仕事をすることができない。正確な情報を持っていれば、責任ある仕事をせずにいられなくなる。
・階層組織の思考を廃し、全員が経営者意識を持って行動することを促す
・失敗を学習の機会と考える

第2の鍵、境界線を明確にして自律的な働き方を促す

・説得力のあるビジョンを設定する
・社員が自分の目標と役割を明確にできるようにする
・行動の根底にある価値観を定義する
・ルールを定める
・行動の自由を提供する

第3の鍵、階層組織をセルフマネジメント・チームで置き換える

・全員がチームスキルを学び高める
・チームが自律するよう支援と励ましを与える
・コントロールを徐々にチームに引き渡す
・困難に遭遇することを覚悟しておく

自律した働き方を促進する境界線

①目的、われわれの事業は何か?
②価値観、事業を進めるにあたっての指針は何か?
③イメージ、どんな将来像を思い描くのか?
④目標、何を、いつ、どこで、どう達成するのか?
⑤役割、誰が何をするのか?
⑥組織の構造とシステム、仕事をどう位置づけ、どう支えるのか?

社員が企業のビジョンを共有し、その中で自分の役割は何かを理解し、自分がどんな違いを生み出せるかを自覚したとき、ビジョンが本当の力を発揮する。

自律した働き方のために必要なこと

・情報共有
・全員参加で明確化された会社のビジョン(全体図)
・会社のビジョンに沿った個人の役割とゴール(部分図)
・望ましい行動を示す価値観とルール
・意思決定を容易にする価値観の徹底
・社員をエンパワーする枠組みと手順
・エンパワーメントは旅であるという自覚

上司に頼らないで仕事ができるようになる方法を部下に教えることからエンパワーメントが始まる。

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