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ほんの紹介『世界一分かりやすいDX入門』

DXというとビジネスモデルの話だと思っていましたが、それを取り入れる上では働き方自体をすっきりさせて行かないといけないというのはなるほど。DXの本質はデジタル技術と合理的なマネジメントの融合。実践する上で不可欠なのはGAFAな働き方。


GAFAのエンジンはデジタル技術

そして、彼らはデジタル技術をテコに、外に向けたビジネスを展開している。それと同時に、そこで得た知見を従業員の働き方にも適用し、社内と社外のビジネスプロセスにデジタル技術を活用し、最適化している。

DXとは、組織の中にデジタル技術を浸透させ、まず働き方をより良いものへと変革することがその本質

属人化をなくすために、まずサービス型チームを形成することから着手。仕事をサービスという機能として定義し、その中で各々の役割分担を明確に行い、利用者に対する機能と品質の約束を守る。社員にチームの一員としてオーナーシップを持ってもらう。各々の仕事の目的がクリアになり、関係者の仕事への期待値の差がなくなる。実作業に集中でき仕事の品質が劇的に向上する。

GAFAな働き方

・企業文化や行動規範が明文化されている
・仕事の役割が明確に設計されている
・コミュニケーションが最適化されている
・実力主義(勘違いされることが多いが成果主義とは違う)で多様性がある
・KPIやOKRがクリア

逆GAFAな働き方

・行動規範と実際の働き方に大きなGAPがある
・仕事の役割があいまい
・コミュニケーションコストが高い
・同調圧力があり、年功序列
・ゴール設定が曖昧

カスケード。リーダーシップの連鎖

アマゾンのOLP our leadership principles


行動規範が明確であり、入社時と評価時にこれらを軸に評価する。これがあるゆえに、価値観の目線合わせが楽になり、一定レベル以上の人材を確保・維持できる仕組みになっている。

ベストな日本型マネジメント

awsのやり方をベストな日本型マネジメントではないと感じていたポイントは、仕事のパフォーマンスが十分でない人は不要、awsの厳格なやり方にマッチしない人は不要という極端なマネジメント。
①企業文化や行動規範が明文化されている
経営者と現場の連携がうまくいかない原因は、行動規範をベースに、徹底的に現場を動かし続ける仕組みの弱さにある。そして、解決するためには、社員に対して常に行動規範を問われる緊張感をもてるような仕組みをつくるほかない。たとえば、ゴール設定の際に、行動規範についても明確に記載したゴールを考える仕組みをつくる。中途採用者に関しては、その行動規範に共感した社員のみを採用する。
・みなさんの会社では、会社の行動規範と現場にギャップはありますか?
・そのギャップを埋めるための動きはありますか? あなた自身はそれを埋める活動をしていますか?
・それを任せてもらい実施できるスキルアップをあなたはできていますか?
②仕事の役割が明確に設計されている
・みなさんの仕事の役割は明確ですか?
・その仕事の価値とは何かということが明言されていますか?
・そしてその役割は業界や社会で通用するものでしょうか?
③コミュニケーションが最適化されている
・みなさんの会社ではコミュニケーションが設計され、そのプロセスと内容が可能な限り全社に公開されていますか?
・それらについてのマネジメントを行う責任者がいますか? 一般的には組織の上長が行いますが、あなたの上長はしっかり行なってくれていますか?
④実力主義で多様性がある
実力主義は持っている能力とその能力を実際に発揮している仕事を遂行しているかに着目する。
・みなさんの会社では、人手があまった場合営業してこいということが起こったりしませんか?
・みなさんの強みと、会社が求めていることはマッチしていますか?
・社内のことを知っているだけの人が幅を利かせ、社外のことや将来競合になるマーケットに詳しい人を活かせていなかったりしていませんか?
⑤KPIやOKRがクリア
・みなさんの組織や会社では、売上と利益以外の先行指標のゴール設定が現場にありますか?
・それは上司のゴールと同じものになっていますか?
・またそのゴールは利害関係者に公開されていますか?

デジタル技術による高速回転運動

回転し続けることになるので継続性が大切。一つのプロジェクトで成功しただけではDXの成功のうちには入らず、一歩進んだだけ。高速回転運動を行うためにはGAFA的な働き方が必要。

CX/EX
個別化/プラットフォーム化
マルチハットできるひと/役割分担できる人
攻め×個別化のDXでは創造力を最大に発揮し、潜在的ニーズを掘り起こし、市場をつくる。売上、MAU/DAU
守り×個別化ではニーズを受け身ででビジネスをやりきる。技術負債・組織負債の解消
攻め×プラットフォーム化のDXは、シーズベースながら未来志向のニーズを想定した上で設計して進める。ネットワーク外部性
守り×プラットフォーム化のDXの場合は、原則シーズから設計してアプローチすると良い。生産性向上

マトリクス組織をつくるための基礎

①個々の役割を明確にしたサービスチーム(仕事をサービス〈機能〉と定義し、利用者に対する機能と品質を守るチームをつくる。個人とチームの役割が明確になるため、仕事のスピードが上がる。チーム内の人数は8〜10人でつくると完璧。サービスの定義ややり方や、つくり方を適切に行うと成功するが、それができないと成功しない。
②コミュニケーションを改革し、チームの連動性を高めること。有益なツールを適所で用いるコミュニケーション改革を行うと、時間単位の生産性が必ず上がる。ただし、短時間に集中して仕事をするがゆえに、その代償としてメンタルが削られることがある。意思決定疲れから自分を取り戻すようなメンタルマネジメント、例えば山登りや運動をするなどして、自分の時間を過ごすことなどが重要になる。もし、コミュニケーション戦略改革をしないで、マトリックス型組織を目指すと、コミュニケーションコストが急上昇し、逆に生産性を下げてしまうことがある。
③マトリクス型組織に合った人材マネジメントをすること。現代的な働き方を実現しようとすると、リモートワークをしてもスムーズにコミュニケーションがとれるようにすることが、最終的な到達点になる。それは、縦(個別化)と横(プラットフォーム化)のチームでかつ、リモートで仕事をする従業員の人材管理を適切にすると言うことである。つまり、

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